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昔は若者の象徴だった車だが… 機関誌JAFMateにまで少子高齢社会の特集
 2017・12・21

 12月18日に届いた「JAFMate(ジャフ メイト)」の2018年1月号にまで、少子高齢社会の未来を考える特集が組まれている。

 JAFは、日本自動車連盟の英語の頭文字を取ったもので、高速道路などで、もらい事故も含め、事故を起こすとか、自動車のガソリンがなくなるとか、故障が起きた場合、もちろん一般道でもJAF会員になっていれば、最も近くのJAF認定工場まで、一定距離の範囲であれば無料で車をけん引してくれる。オーバーしても安い料金で済む。

 20年以上前だろうか、高崎に所用があって、関越道を走っていたら、渋川・伊香保インターチェンジを過ぎたあたりで、いきなりラジエーターから煙が出てエンスト。その時に懲りて、JAF会員になってから、事故を起こした時ばかりでなく、美術館などの割引もあるなど何かと便利だし、毎月送られてくるJAFMateを楽しみにしている。

 JAFMateには、全国各地の観光地の紹介やさまざまケースを取り上げて、安全運転のノウハウをプロドライバーがアドバイスしているとか、参考になるし、読み物もある。

 そのJAFの機関誌JAFMateでさえ、「そのときあなたは何歳ですか?」「これまで、これからの日本」という大見出しで、1920年から2015年まで、いわゆる「これまでの日本」の人口推移を、10年刻み、最後は5年で、かつゼロ歳から14歳までの年少人口、15歳から64歳までの生産年齢人口、65歳以上の老年人口に分けて示し、「これからの日本」として、2016年から、はじめ4年、その後は10年刻みで、前段と同じ方法で推計人口を示している。

 加えて、先般本欄で新潟県の加茂市、三条市、燕市の人口ピラミッドを紹介したように、1965年、2015年、そして2065年の人口ピラミッドを掲載。ひと目で、人口の推移が分かるようにしている。

 人口の急激な減少予測を示しながら、最後に「長い高齢期をどう生きるか?」を内閣府の2016年版高齢社会白書のデータを示して、平均寿命、近所の人との付き合い方、親しい友人の有無などアンケート調査結果も含めて、外国との比較を試みている。

 車の運転と言えば、生活のために街内を走っている程度なら別だが、遠距ドライブや高速道路走行などとなれば、ある種の若さの象徴のようなものだった。

 しかし、今では、高齢者でも、運転免許を返上しなければ、大方の人が車を運転する時代。公共交通機関の充実している大都市部ならともかく、地方都市では、車は若者の象徴ではなく、生活必需品。

 頭を切り替えるべき時なのか、それとも、日本の人口の減少、高齢化は、JAFMateまでもが正面から取り上げざるを得ないほど深刻な問題ということなのか。

 70歳を過ぎても、まだ「車の走り」を楽しみたいと、1日の走行距離数を減らし、高速道路でのスピードも、控え目にし始めている。

 それでも、道路を走っている車を運転しているドライバーの年齢は確実に高齢化し、かつ走り慣れていない高齢者が多くなっていることも念頭に入れて、走らなければならない。

 いまや、車の自動運転が話題になる時代。確かに高齢になって、軽度なものも含めて事故を起こす確率が高くなっているのだから、「スピード」、そこまでいかなくとも「快適な走り」を楽しむということから、安全第一ということに頭を切り替えなければならないのかもしれない。

 ただ、車の運転には、慣れというものもあるので、あまり自己規制をしていては逆効果。安全を考えながら、なおかつ、車の運転を楽しむことで、老後も行動範囲を極力広げておきたいものと考える。日本は狭いようで広い。同じようでいて、かなり違う光景を目にすることもできる。
                                            (社主)






國定市長の事前運動は公職選挙法違反!? 県警・三条署、告発を受理、注目される今後の展開 2016・11・11

 9日の日中でも一桁(けた)の気温、あられが降り、時に虹が出る典型的な初冬の天気。関東では今年最初の「木枯らし」が吹いたという。

 このところの寒さにも、まだ11月初めでは、冬の暮らしに移るのも早いのではとやせ我慢してきたが、さすがに折からの寒さに、9日の夕刻、帰宅してから、和室に電気コタツを組み立てて出し、最高16度に設定したガスストーブを付け、寒さをしのいだ。

 ひと寝して、10日午前3時に起きたが、室温10度。夜明け前が1番寒くなるのが普通だから、迷うことなくコタツを立てて、ガスストーブを付け、仕事を始めた。

 國定勇人市長の、県知事選挙における事前運動に対する市民の告発について、関係者との情報の交換でミスがあって、9日午前10時半から、三条警察署で、県警、三条警察署の担当官が、告発した市民を呼んで「告発を受理した」と伝えたという話を取材しなかった。

 県警、三条警察署の担当者が、告発人と弁護士が告発後、県政記者クラブで記者会見したことで、メディアなどからの取材に追われたこと、証拠隠滅の恐れもあるなどということから、今回は記者発表を差し控えてほしいというものだった。

 國定市長の事前運動については、早くから情報を得ていたし、あえて抜け駆けをしないできた経過がある。これまでの経過から、ここで告発を受理するのは当然のことで、取材しなくても十分書ける。何故、県警、三条警察署が、告発を受理した事実をメディアに発表したがらないのか、不思議でさえあった。

 本来、選挙違反などは刑事事件なので、市民が告発する、しないに関わらず、警察独自で情報収集し、捜査すべきもの。全県で手が回らないというのであれば、告発された時点で速やかにしかるべき処置を取るべきだった。

 メディアが警察当局に問い合わせるのは当然で、特に、國定市長が定例記者会見で、あたかも無罪であるがごとく開き直って発言していたのを聞けば、無関心だった報道機関でも、これは何だとなるのは当然。

 この告発劇は、選挙終了後の10月24日に、複数の市民が三条市選挙管理委員会事務局に申し出て始まった。國定市長のブログ「三条市長日記」の9月16日の記事「選挙は民主主義の根源」には、9月29日の告示日前に、森民夫前長岡市長本人や家族などを連れて企業を回り、支援を求めた内容になっていて、ブログでも「この数日は、森たみお候補予定者はもちろんのこと、私にとっても、黄金の数日となりました。そうそう。来る県知事選挙には、森たみおを宜しくお願い申し上げます。」などと書いているのが、事前運動に当たるのではないかというもの。

 告発人に対して、三条市選挙管理委員会では、選挙違反については、警察署の所管なので三条警察署へというアドバイス。三条警察署に口頭で申し入れた。音沙汰がないので、同月27日、再度三条警察署を訪ねたが、しかるべき措置を取ったというだけでそれ以上の返答はなかったという。

 三条警察署が、文書で正式に受付し、受理したかどうかを文書で回答すればいいものを、うやむやになっては困ると、弁護士と相談して、既報の通り、11月2日、県警本部長宛てに告発状を提出、県政記者クラブで正式に公表した。

 それを受けて、「告発を受理した」という報告が、1週間後の9日に行われたもので、なにも、その事実を公開することは不自然なことではなかったはず。

 ともあれ、県警、三条警察署が、告発を受理したというのだから、今後、捜査が行われ、何らかの形で地検に送致されるだろう。検察がどのような取り扱いをするかについても注目される。       
                                           (社主)





田中元総理のいい面を学んで実践 天下国家のためにこそ策授ける「現代の軍師」(下) 2016・11・01

 米山県知事には、できるだけ遅く出馬表明するようにと伝えた。それでなくとも、すでに出馬を決意したのが遅かったが、ぎりぎりの出馬表明は、油断している森選対が、組織選挙の態勢を整える時間を与えないための重要な戦略であった。後の機会に記すが、それは、森選対、すなわち推薦した自公、並びに電力関係にも、「こんなことは初めて」というケースが次々と起こるが、間に合わないことになる。

 例えば、森前長岡市長も出馬表明が決して早くなかったことと、泉田前県知事が、4選出馬を断念するとは、誰も予測していなかったことから、泉田県知事以外であれば県知事選に勝利すると高をくくっていた。全県が選挙区の県知事選、万全を期すなら最低限の運動資金が必要になる。特に自民党の選挙は、運動員になるのが、県議、市議などプロの政治家だけに、ただ働きはしない。

 また、森選対には、まさに「現代の軍師」と思しき人材もいなかったのだろう。泉田前県知事の後援会は、新潟商工会議所福田勝之会頭を会長に業界をまとめ、自民党も、星野伊佐夫前自民党県連会長を筆頭に強力な組織だった。

 ところが、泉田前県知事追い落としに成功したまではいいが、泉田後援会の取り込みを図れなかった。確かに、商工会議所は、泉田前県知事の出身地加茂市は別として、ほかの県内15の商工会議所は推薦したし、自民党、公明党も推薦した。しかし、後援会の主力にはならなかった。また、選挙対策本部を、大票田の新潟市に置かず、長岡市に置いた。詰めの甘さはどうしたことだろう。

 米山県知事の出馬表明時点で、すでに県民の意識は、森長岡前市長から遊離していた。そのことに気付かなかったのは、森前長岡市長であり、國定勇人三条市長らだった。自民党本部が、世論調査によって、森前長岡市長が追い上げられていると知ったのは、告示間際になってから。自民、公明の党本部が、県の組織に号令を掛けたが、間に合わない。公明党では、公明党と創価学会に、選挙が始まってから、森前長岡市長に投票するよう号令を出した。選挙が始まってからというのは、同党でも異例のこと。しかし、創価学会の会員らも、すでに遅しという状態だった。

 ましてや、自民党は、選挙資金も降りてこず、ポスター、パンフレットの数なども満足でなく、どの地域を見ても積極的に運動している風はなかった。結果を見れば分かる通り。

 一方、作戦通りに展開している状況の中で、「現代の軍師」は、むしろ選挙戦のスタート時には力強さの感じられなかった米山県知事に、「自信を持って演説しなければ、有権者の心を動かすことはできない」と、檄を飛ばした。戦いの焦点は「柏崎刈羽原発再稼働問題の一点で」とも。森前長岡市長と取り巻きは、泉田前県知事追い落としの段階で、原発問題を表に出さず、カムフラージュしてきただけに、選挙戦の前哨戦でも、ほとんど原発問題を避けていた。

 今は、それ以上書くことはしないが、まさに、負け癖の付いていた米山県知事だったが、揚がった凧は、追い風を受けて、先行して、おごり切っていた森前長岡市長にたちまち追いつき、追い越していた。まさに前哨戦を含めても一カ月となかった選挙戦だった。

 この「現代の軍師」は、三国志における諸葛亮孔明のように、劉備玄徳から三顧の礼をもって迎えられたわけではなく、あくまでも民意に耳を貸さないおごる自民党政権、間違った判断をした森前長岡市長、國定勇人三条市長ら新潟県の市町村長らに対し、鉄槌を下すという心意気で、自ら意見を具申し、米山県知事を励まし続けた。

 さて、この「現代の軍師」は、これまでも、いろいろな政治家の誕生に関わってきたが、それらの政治家は、無償のアドバイスを受けながら、当選後は、まったく顧みることがなかったために大成できずにいるのが大半だ。

 また、「現代の軍師」は、励まし、策を授けた相手が当選しても、あえて自らそれらの政治家に近寄らないところも潔い。私利私欲に溺れ、おごる政治家には何の魅力も感じないからだ。

 田中角栄元総理の「天下国家のために苦労する」といういい面を受け継いでいるのだ。金権、威張るという悪い面だけをまねた人物を多く知っているが、田中元総理の優れた面を学んで実践している人物は少ない現実の中で、稀有な存在だ。 
                                           (社主)





米山県知事に立候補促す 天下国家のためにこそ策授ける「現代の軍師」(上) 2016・10・30

 いつの時代でも、歴史的な事実の上に、小説、講談風なフィクションが重ね合わされて英雄が生まれる。

 戦争という血で血を洗う殺戮(さつりく)戦も、歴史にかかると、まるで美談のようになり、大衆が塗炭(とたん)の苦しみを味わっている時代にこそ、そうした英雄が生まれるのだから不思議と言えば不思議だ。

 また、戦争には、必ず、英雄と共に戦う兵士、時には農民など大衆が登場し、それに作戦を練る「軍師」が登場する。

 現代戦では、作戦本部などができて、個人的な才覚に依存する軍師という姿は象徴としてでも登場することがない。

 ましてや、権力の座を、戦争という形でなく、選挙という方法で争奪戦を繰り広げる現代の民主主義では、目に見える形での殺戮戦は行われず、有権者は、自らの権利の遂行という美名のもと、ほとんど何の見返りもない形で、一票の権利を遂行するために投票所に足を運ぶだけだ。

 その選挙でも、当然、大衆の気持ちを読み、打つべき手を考え、実行するためには作戦が必要だ。衆議院議員、参議院議員の選挙など国を動かす選挙ではもちろん、市町村長や、都道府県知事の選挙など限られた地域のローカル選挙でも、規模こそ違え、作戦が重要になる。

 先の東京都知事選挙での、小池百合子都知事の作戦は見事だったし、現在の腐敗した政治の象徴である都政において、まるで講談にでも出てくるような世直しをする「遠山の金さん」の如く活躍している小池都知事の姿が、連日のように報道されている。その姿の影には、小池都知事個人の感性はもとより、誰かしら作戦を練り、実行する集団のリーダー、軍師がいるのではないだろうか。

 そして、今回の新潟県知事選挙でも、軍師に相当する人物がいた。県知事の首をすげ替えて来いと平気で言うような麻生太郎副総理兼財務相など、今の官僚を含む自民党中枢のおごりと、政府の言いなりという、無力の地方選出の代議士、参議院議員、県民の生命と財産を守るために政府と戦ってきた泉田裕彦県知事を追い落としにかかった國定勇人三条市長をはじめ、新潟県の居並ぶ首長と県紙。

 まさに、泉田前県知事の4選不出馬に、有権者の審判を仰ぐ前から、県知事になったような気分に酔っていた森民夫前長岡市長やその取り巻きに義憤を感じ、これを横目に見ながら、米山隆一県知事(当時は一県民で、立候補者、以下同じ)に、立候補の決意を迫り、かつ、時々に適切なアドバイスを続けたまさに「現代の軍師」がいた。

 固有名詞は避けるし、この「現代の軍師」の名は、表舞台に出ることがないだけに、語られることもなく、やがて消えていくだろうが、のちのち、いずれかの市民の手で語られる日が来ることを祈ってその事実だけを記しておこう。

 米山県知事は、県知事選出馬を模索していたが、次期総選挙の候補となることが約束されていた民進党新潟五区総支部長でありながら、出馬の条件としていた民進党の推薦が得られずにいた。

 この時、「東京都では小池百合子都知事が立候補、当選して活躍している。お前は男だろうが、立て!」と背中を押した。

 そして、今の県政とそれを取り巻く政治勢力、自民党の内情など、実情を披瀝して、必ず勝てるという確信を米山県知事と選対幹部に抱かせた。これまで、全盛時代の田中真紀子元代議士のいる新潟五区から、自民党公認で立候補し2度敗れ、規則で3度目の公認を得られず、やむを得ず維新の会の公認で、これまた2度も挑戦、連続で敗れていた。4回の落選で負け癖が付いているとさえ噂された。「現代の軍師」には、今の森選対の情勢であれば、「誰が立っても勝てる」という読みがあった。

 森選対は、県民の評価が高かった泉田前県知事を追い落とし、県民感情を逆なでしていたし、かつ原発推進という自民党政府にすり寄った形で県政に当たるという。                                           (社主)





道の駅受難時代がすぐそこに 長距離ドライブが苦手な高齢者、女性が増えるなか 2016・10・30

 いま、全国各地で、超大型のアウトレットも含め、「道の駅ブーム」のようだが、ドライブを続けていると、すでにピークを過ぎている予兆が見られる。

 昭和63(1988)年から平成元(1989)年にかけて、政府が各市区町村に対し地域振興のために、自治体の規模に関わらず、平等に1億円を交付した「ふるさと創生事業」。そのお金は、特定の事業に使うような紐付きでない事から、人口1万人を切るような小規模な自治体にとってこそ大きな財源だったが、観光客誘致に、温泉のような観光施設や文化施設を造るなどハードの事業に使った。残念ながら、地方へ行けば行くほど、文化レベルが低いというのが日本の状況だったことも災いした。

 その後、平成5(1993)年に「道の駅」の制度ができて、市町村などからの申請に基づき、国土交通省道路局で登録を行ってきた。今年10月には、市町村から14駅の申請があり、登録。今回の登録で、全国の「道の駅」は、1107駅になったという。

 長距離ドライブには、高速道路のサービスエリアやパーキングエリアとともに、道の駅は、ちょっとした買い物、用足しに便利で、いくらあってもいい。

 しかし、ともすると近隣に似たような道の駅がどんどんできて、過当競争も見られるようになった。もちろん、平成の大合併前は、小さな町村で、それぞれ道の駅を競って造ったために、数キロと離れていない場所に並ぶこともあったが、平成の大合併で、約半数の自治体が何らかの形で合併したから、道の駅も、町村の境界辺りに並ぶという現象も少なくなっている。

 それにしても、少子高齢社会で、すでに団塊の世代も65歳を超え、戦後生まれでも70歳から71歳という高齢者になっている。

 車で1日、5、600キロを走るのは、正常な形でないにしろ、高齢者になると長距離運転は苦手というのが普通。もともと、せいぜい車での移動は街うちか、県内という市民は、高齢になって、さらに長距離ドライブをしなくなる。

 特に新潟県は広いので、県央地域から、長野、富山、福島、山形など隣県に出るまでに、県内だけで100キロから130キロもあるのだから、車で県外に行くより、新幹線を利用するということになる。

 逆もまた同じことが言える。他県から新潟県に車で来るには、県境の街であればともかく、県央地域に来るには、新潟県に入ってから100キロから130キロも走らなければならない。

 団塊世代の多くが、はたして、今後、それほどの長距離ドライブをするだろうか。例え、1泊、あるいは2泊して、長距離ドライブを楽しむとしても限度がある。

 観光バスの客も狙ってゆかざるを得ないのだろう。特に、長距離運転が苦手な女性層などは、おいしいものの食べ歩きや、アウトレットのような買い物を楽しめる観光ツアーをうまく利用する。バス会社も、魅力的で、利用しやすい観光ゾーンを組み立て、用足しのための休憩所も組み込む。しかし、限られた料金と時間の中で、マイカーでドライブするようには、あちこち寄るわけにいかない。近くに道の駅が競合すれば、どちらか便利な方を利用することになる。

 いずれにしても、戦後のブームで車が大好きだった世代は、徐々に高齢になり、次の団塊の世代も、車で長距離ドライブをする層は減少するだろう。道の駅もそろそろ過剰になってきている地域もある。

 単に、1つの道の駅だけで考える時代ではなく、また、鉄道とレンタカー利用とを組み合わせたドライブなどさまざまなケースを想定して、機能を充実していく必要もある。

 このごろドライブしていても、魅力的な道の駅、はやっている道の駅もあれば、おざなりな道の駅もある。道の駅の受難時代がすぐそこに来ている。
                                            (社主)





米山新県知事の資質問いながら育てる県議会に 次は解散総選挙、成長しない国会議員の入れ替え時だ 2016・10・19

 新聞記者も因果な仕事である。常に数日先を想定しながら、さまざまな事柄を考えておかなければならず、書き続けなければならない。

 例えば、新潟県知事選挙の投開票日の翌日には、その結果について、多くの県民が驚きを隠さず、さまざまに話している姿を見ながら、心の中では、「県知事選はすでに過去のこと。誕生した米山隆一新県知事が、人間として、政治家としてどう育っていくのだろうか」、あるいは「政治の先達(せんだつ)は、この人物をどのように育て、政治の実態を知らない新県知事だからこそ、県政が大幅に立ち遅れることのないように、水先案内人としての役割を買って出るくらいの県議がどれだけいるのだろうか」などと考えながら、星野伊佐夫県議や斎藤隆景県議などの顔を思い浮かべているのだ。

 泉田裕彦県知事に対する思いもさまざまなのだろうが、とにかく、新しい県知事が、県政のかじ取りをする。県議会が、波瀾に富んだ形で米山新県知事の人間性や、政治家としての資質を質すだろう。もちろん、具体的な県政については、これまで泉田県政を支えてきた県庁の幹部職員たちが対応するだろうし、それだからと言って、今、東京都政で起きているような、真実かどうか、政治家が逃げているのか、「トップが知らなかった」などということが、しばしば起こることのないように、トップと幹部職員の連携の断絶や幹部職員の暴走は避けなければならない。

 メディアは、よく「県知事あるいは市町村長などのトップと幹部職員の間がうまくいっていない」などと評する。その実態は、平素から県政や市町村政をよく見ていないと分からないことだ。よく見ていても、トップは政治家としての活動が多く、幹部職員といえども、職員は限られた自らの権限と職分の範囲で仕事をしていれば済むという立場の違いがある。

 もちろん職員は公務員、公僕なのだから、県民、市民の方に目を向けながらも、トップの考えを斟酌(しんしゃく)して仕事をするだろうし、しなければその組織は空中分解してしまう。特に県知事が新人であれば、幹部職員の緊張もまた大きいことも加味しながら、見ていかなければならない。

 県政は、弊紙の役割の範囲を超えるが、それだからと言って無関心というわけにはいかない。県央地域の市町村の今後の在り方についても影響するだろうから、時には、さまざまな出来事に関心を払いながら、遠くから眺めていくことになる。

 とにかく、今回の県知事選が、柏崎刈羽原発再稼働問題と、昔から県知事になりたかった権力志向の強い森民夫前長岡市長と、泉田県知事打倒で、それを利用しようとした國定勇人三条市長らの茶番劇から始まったのだが、結果は県民が判断した。

 これからは、政治家の野心に振り回されるだけでなく、より県民、市民の生命と財産を守り、かつさまざまな階層の要求を実現していくために、トップが真摯に政治に向き合ってほしいもの。

 メディアも、その立場をわきまえながら、よりよい県政、あるいはよりよい市町村政の実現のために、少しでも県政、あるいは市町村政の課題などを県民、市民に示していくことが求められる。

 一時期、泉田県政を見るために、1年間、県議会に足を運んだこともあるが、すでにその年齢でもないし、弊紙も小なりといえど日刊化して、記者たちが、県央地域の市町村の政治、経済、文化の動きを追い続けて手不足。

 さて、次は、県央地域に関わりのある国会議員の評価と、成長しない国会議員はそろそろ入れ替え時なのだから、近々予定されているという解散、総選挙に当たって、有権者には心の準備をしてほしいもの。
                                            (社主)





米山候補の予想外の圧勝は民意 星野前自民県連会長らベテラン県議らの舵取りに注目 2016・10・18

 かつての選挙から見ればありえない珍事だらけの新潟県知事選も、泉田裕彦県知事の期待通り、東京電力柏崎刈羽原発再稼働問題を争点にすることで、泉田県知事の「福島第一原発事故の検証を」という姿勢を継承すると公約した米山隆一候補が、泉田県知事追い落としに成功した森民夫候補を、米山候補52万8455票、森候補46万5044票と6万票以上の大差で破って当選した。

 國定勇人市長が、市長会などをテコに事実上、泉田県知事追い落としと森候補の擁立劇の主役を果たした三条市では、國定市長の必死の選挙運動にも関わらず、森候補2万477票、米山候補2万4707票と、米山候補が4000票ほど上回った。

 泉田県知事が、体育施設を上越市に建設、基幹病院を労災病院跡地ではなく須頃地域に建設するという計画を発表するなど、期待を裏切られ続けた燕市では、県下に先駆け、業界を中心に森候補支援をぶち上げたが、結果は、米山候補2万666票、森候補1万5011票と大きく差が開いた。

 加茂市では、森候補4060票、米山候補8610票とダブルスコアで、泉田県知事の出身地で、今回の流れから当然過ぎる結果と言える。

 森候補の地元、大票田の長岡市でも、森候補7万2224票、米山候補6万2081票と、1万票の差に止まった。

 新潟市では、西蒲区、秋葉区など8つの区すべてで米山候補が、森候補を上回った。

 保守色の強い農山村などでは、森候補が上回る地域もあったが、都市部では、原発に依存してきた柏崎市はともかくとして、村上市、糸魚川市、佐渡市、胎内市で、わずかに森候補がリード、妙高市はほぼ互角。県市長会が、泉田県知事おろしに走り、森候補を支援した割には、森候補の票は伸びず、都市部でこそ柏崎刈羽原発再稼働に対する警戒感が強いという状況を如実に表した。

 泉田県知事が四選出馬を断念、森候補の無投票当選もあるかと思われた状況下で、9月29日の県知事選挙告示日を六日後に控えた23日に、民進党の推薦が得られない中で、米山候補が、民進党5区総支部長を辞任、離党して、出馬を表明。

 泉田県知事が、原発再稼働などで争えば、森候補に勝てると言い切ったように、森候補の長岡市での評判の悪さ、健康など、賞味期限が切れていること、自らが会長を務める新潟県市長会を使っての泉田県知事追い落とし劇の反動、長岡市長選に毛が生えたような後援会組織の力なさなど、さまざまな要素が重なり、自公の推薦を得ながら、結局、絶対有利な緒戦の状況を維持できず、自ら当選ラインから沈んでいった。

 特に本来野党共闘すべき民進党が、原発再稼働推進勢力とひと目で分かる連合新潟が自公と足並みをそろえて森候補を推薦、野党第1党の民進党も自主投票の宙ぶらりんな方針を決定。加えて、世論調査で米山候補が肉薄していること、自主投票でも民進党支持者の過半数が米山候補に投票するということが分かって、おっとり刀で、米山候補支援を表明する代議士も出てきて、ますます有権者の怒りを助長した。

 森候補の陣営は、一方で、柏崎刈羽原発再稼働が焦点ではないとしながら、各党、各団体、各政治家の動きは、民意の赴くままに、柏崎刈羽原発再稼働が争点であることを強調する形になった。

 もちろん、泉田県政批判の背景に、麻生太郎副総理兼財務相ら政府首脳の原発再稼働に慎重だった泉田県知事追い落としの直接の原因があったのだから、ごまかそうにもごまかせなかった。県民は目覚めてしまっていたところへ、森候補の陣営の動きが、それを鮮明にする結果になった。

 この度の県知事選の成り行きは、最後は、全国のみならず、世界の注視の的となり、17日朝には、柏崎刈羽原発再稼働がさらに遅れるとみた投資家が、東京電力の株式を売り浴びせ、株価が一時、前日に比べ35円安の383円にまで値下がりした。泉田県知事4選不出馬の時に、一気に値上がりしたのとは逆の現象。東京株式市場が堅調な中での「8%近い東電株の値下がり」を産経新聞がネットのニュースで流したほど。

 さて、新潟県政は、政治家、官僚としての政治的な経験のない米山新県知事のもとで、新たなスタートを切る。自民党が圧倒的多数を占める新潟県議会だが、もともと、泉田県知事下ろしの時から、自民党県議の中は割れていたので、米山県知事に対しても、何でもかでも反対ということにはならず、民意を受け止めながら、審議が進められていくだろう。先走った中堅以下の県議らだが、星野伊佐夫前自民党県連会長はじめベテラン県議の今後の舵取りが注目される。
                                          (社主)





奥羽越列藩同盟の結束 戊辰戦争の要「加茂軍議」を稲川明雄が描く 2016・09・26

 2年後の平成30(2018)年は、慶応4(1868)年に戊辰戦争が起きてから150年の節目の年に当たる。

 戊辰戦争の中でも取り分け、激烈だったとされる長岡城を巡る攻防など北越戊辰戦争は、歴史に残る史実が多く残されている。

 長岡城落城後、奥羽越列藩同盟軍が、加茂町で軍議を開き、天下の形勢を逆転する契機にすべく、長岡城を奪還する方針が決まり、現長岡市新組、八町沖(八丁沖)の夜の渡河作戦を突破口に、薩長軍を撃退して、1度は長岡城を奪還する。

 その重要な作戦を練った「加茂軍議」を、河井継之助や長岡城の攻防など北越戊辰戦争関係の著書の多い長岡市河井継之助記念館の稲川明雄館長が、1冊の単行本「越後戊辰戦争と加茂軍議」(新潟日報事業社刊)として、このほど出版した。

 加茂市の観光振興の1つにと、「加茂山古道」をはじめとした街あるきなど、加茂の歴史の掘り起こしに力を入れている加茂商工会議所(太田明会頭)が、史実に残る「加茂軍議」を、稲川館長に1冊の本にまとめてほしいと要望、新潟日報事業社が出版元になって、出版することができたもの。

 北越戊辰戦争については、司馬遼太郎の著で、河井継之助を主人公にした「峠」によって、一躍注目を浴びるようになっている。それまでは、肝心の長岡市でも、2度までも城下を激しい戦場と化すことになり、街を焼き払われたことから、河井継之助に対する評価も二分されていた。

 明治時代、米国に渡り、英語で「武士の娘」を書いて、日本の文化を世界に広めたことで知られる杉本鉞子(すぎもと・えつこ)の実父、稲垣平助は、長岡藩家老で恭順派だったことから、河井継之助とことごとく衝突、家老の職を辞して、市井の人となったことで知られる。

 しかし、稲川館長は、地元長岡市生まれという地の利を生かし、地道に史実を掘り起こしながら、なおかつ、その筆力を生かして、小説としても十分楽しめるように、多くの著書を恒文社などから出版してきた。恒文社は、雑誌「ベースボールマガジン」の創業者、故池田恒雄が、現魚沼市の小出町出身で、新潟県出身者の支援を惜しまなかった。

 まさに河井継之助をはじめ戊辰戦争の研究で知られた稲川館長が、ある意味では最も研究が成果を上げ、年齢的にも充実した時期に、「加茂軍議」を執筆したのはタイムリーだった。

 加茂市でも、あるいは郷土史に関心を持つ人びとにも「加茂軍議」が重要な意味を持つと知らされていたが、まさに、「奥羽越列藩同盟が事実上結成されます」(太田明会頭の「序文」より)というほどに、重要な軍議であることが、同著によって、史実に基づきながら赤裸々にされている。

 今でこそ、戊辰戦争の全容を知ることができるが、まさに薩長軍と桑名藩の藩士らも含めた奥羽越列藩同盟が、新しい日本をどうするかで天下分け目の戦いを展開していく、その初期段階、奥羽越列藩同盟の各藩内でも、薩長同盟を倒そうという抗戦派と、恭順派が分かれ、複雑だったとされる。長岡藩自体もそうだし、越後と縁の深い米沢藩もまた及び腰だった。その辺りの下りが見事に描かれている。特に、加茂軍議のころに、米沢藩士雲井龍雄が加茂で書いた「倒薩ノ檄」という檄文は、全文掲載されており、越後人ならずとも、心躍る内容だ。

 目的が加茂軍議だが、加茂軍議と、雛田松渓(ひなだ・しょうけい)など勤王派の動きも含めて加茂町の様子、あるいは歴史的な意味合いなどが丁寧に描かれている。

 著者も、長岡城奪還のクライマックス「八町沖渡河作戦」、「長岡城奪還」については「詳細は他著に譲りたい」としており、ここは止むを得ないところ。

 稲川館長の外の著書を読むか、もっと関心のある市民、八町沖の現場を見たい人は、長岡市新組の「北越戊辰戦争伝承館」を訪ねると、八町沖の渡河はじめ、同地域での薩長と奥羽越列藩同盟の激突の跡を見ることができる。「新組郷土誌」も出版されている。

 なお、25日(日)午後2時から4時まで、加茂市産業センターで、稲川館長を講師に迎えて、「越後戊辰戦争と加茂軍議」出版記念講演会「河井継之助と加茂」が開かれる。参加無料で、当日参加も可能。       
                                           (社主)





ホームセンター業界の統合再編 売上1位のDCMと6位のケーヨー統合の動き 2016・04・08

 6日付日本経済新聞の13面にホームセンターのホーマック、カーマなどが統合し、業界ナンバー1の売上を誇るDCMホールディングスと、名称の通り千葉県などを地盤とするケーヨーが、来春の合意を目指して統合の動きを加速させると報じられ、ホームセンター業界では周知の事実だったが、ホームセンター業界と取引のある卸商社、メーカーなどは、今後のホームセンター業界の動向も含めて、注目している。

 ホームセンター業界が「1兆円産業」と言われ、DIYショーなども年々盛大になるなど急成長していた時代は遠い昔で、今では「4兆円産業」に拡大したものの、ホームセンター業界も淘汰の時代に入り、なおかつ、一部商品は、プロショップ、工具専門店などと競合、あるいは日用品雑貨はドラッグストアなどとも競合するなど、市場の環境は厳しさを増している。

 なおかつ、日本が少子高齢社会に突入、東京を中心とする関東に人口が集中、愛知県を中心とする中京、大阪など、地方都市でも、一極集中が進むなかで、弱小のホームセンターを吸収するとか、統合するなど再編が加速している。

 DCMホールディングスは、もともと、愛知、北陸などを地盤とするカーマ、北海道、東北を基盤としていたホーマック、関西のダイキが統合して、2006年に、持ち株会社DCMホールディングスを設立、その後も、北海道、東北を地盤とするサンワードなど、地盤が競合しているとか、弱小のホームセンターを合併や買収で吸収して拡大している。

 それぞれ課題を抱えていたホームセンターだが、統合によるメリットでDCMは、今では年商4307億円、純利益90億円と業界ナンバー1の売上を達成。

 一方、ケーヨーは、ガソリンスタンドからホームセンター業界に参入、ホームセンターと自動車販売などで業況を拡大、しかし、2010年には、自動車販売部門から完全撤退。売り上げも低迷して、2012年2月期決算で1902億円だったのが、年々減少して、2015年2月期は1692億円で、さらに今年2月期には1577億円にまで落ち込んでいる。それでもホームセンター業界では売上ランキング6位。DCMホールディングスとケーヨーが統合すれば、売上は、単純計算で5900億円程度になり、群を抜く。

 もっとも、いまホームセンター業界で注目を集めているのは、関東など大都市部で強く3871億円を売り上げているカインズ、売上はまだ1680億円と7位に甘んじているが、住生活の大手、LIXILグループの子会社LIXILビバなど。

 一時期、業界をリードしていたジョイフル本田が、経営陣が世代交代して、今後どのように変化していくかなども含め、ホームセンター業界では、小売業界の再編では一歩先をゆくスーパー業界と同様の道を歩いており、さらに数社に再編が進むと見られている。

 ハード&グリーンや、ホームセンター、パワーなどを全国展開し、年商3169億円とカインズに次ぐ売り上げを上げているコメリ、家具店からスタートした島忠、金物卸からホームセンター業界に参入、ホームセンタームサシと金物卸の両面で展開、今は、とんかつ・かつ丼チェーン「かつや」、唐揚げ専門店「からやま」などの外食産業でも多店舗展開し、発展しているアークランドサカモトグループなど、ユニークなホームセンターもあって、今後、ホームセンター業界が、どのような展開になるのか、当事者のホームセンター業界はもちろん、納入業者、メーカーなども目が離せない。                                           (社主)





燕業界の好調の背景にホテル業界の活況 GW、例年以上にビジネスホテルの空き室確保難しい 2016・04・06

 燕業界が好調だという。ホテル業界がいいからで、ホテルの建設、増築に合わせて、レストラン用の厨房用品、テーブルウェアなどの売上も伸びているようだ。

 1カ月先のGW中に、例年通りどこかに1泊3日くらいの日程で、このところ立て続けだが、中国、四国地方に遠出しようと、ビジネスホテルをチェック。中国地方では、すでに1カ月前では、大方満杯。GW中は料金が高いのは承知しているが、空室は、シングルでも、特別サイズの1泊、朝食付き8000円台の部屋だけ。それも喫煙可というが、いつもは禁煙室で7000円台だ。どの程度違うのか、泊まってみないと分からないが、慌てて予約を入れた。

 なぜ、今、ホテル業界が好調なのか。東京をはじめ関東地方や京都などの観光のメッカは、外国人観光客が多く、ホテルが早くに満杯になるのは分かるが、中国地方までもと気になって、パソコンで「ホテル業界」と入力して検索。「ホテル業界の現状、動向、ランキング」について「業界動向」のサイトを開いた。

 ホテル業界が好調の理由は、一口に言って「訪日外国人の増加、円安による国内旅行の増加、東京五輪の開催、カジノ法案の審議などホテル業界にとってまたとない追い風が吹いています。今後もしばらくは好調が続くものと見られ、業界の新たな動向に注目が集まります」という。いつ頃アップした内容かは分からないが、概(おおむ)ねそういうことなのだろう。

 中国経済は低迷し、中国人観光客の爆買は一時期ほどでないと言われるが、世界の工場といわれた中国の人件費が高騰、東南アジア周辺国へ生産拠点が移っていることで、逆に東南アジア諸国の経済が活性化して富裕層が増え、日本への観光客が増えているという見方をする業界人もいる。

 円が1ドル113円くらいで、一時期の120円近い円安に比べれば高くなっているが、もともと100円を切っている時期もあったのだから、まだまだ円安。

 円高時代には海外旅行をしていた日本人観光客も、国内旅行に切り替えているというのは、以前にはなかった話。円高もあるが、高齢化が進んで、飛行機で十数時間かけて、欧米まで出かける海外旅行は、時間とお金にゆとりのある層は別として、なかなかリタイアした高齢者層には、荷が重い。

 もっとも、リタイア組は、国内旅行をするにも、わざわざGWの旅行ラッシュ時に出掛けることはなく、平日利用でいいわけで、やはり、海外からの観光客の増加が最大の理由なのだろうか。

 ホテル側に、「中国人の団体客は入っているか」と尋ねたら、「当日、泊まってみて、中国人の団体客がいたら、その時間帯を外して、朝食を」と心得たもの。

 まだまだ現役だから、1泊2日、ないし1泊3日の強行スケジュールでも平日は無理。特に、高速道路料金は、土日、祝日は、3割引だからいいものの、長距離となると割引のない平日は目の上に上がる。ガソリンが安い今だから、特に高速道路料金をかつての5割引程度まで下げてくれれば、もっと長期距離ドライブの回数を増やしたいくらいなのだ。

 とにかく、外国人観光客の増加と、日本人観光客の国内旅行へのシフト、それに東京五輪をにらんで、ホテル建設、増築ラッシュが続いているのだから、燕業界の、特にプロ用の高級厨房用品、テーブルウェアなどが好調なわけだ。

 田野隆夫燕商工会議所会頭が、3月の常議員会で、燕業界はかつてない好況とあいさつしたのも、オーバーでない。

 三条の金物卸業界が、概して不況と言われる中で、対照的な結果になっている。これも国際的な環境の変化なのだからやむを得ないのだが、三条の金物卸業界も、構造の変化を見極め、新たなビジネスチャンスを模索していく必要がありそうだ。                                            (社主)





バラ色か?大型木質バイオマス発電 燃料確保から環境問題、当面の鉄塔移転の課題まで 2016・02・17

 新潟県三条市の2月1・16日の合併号の広報さんじょうは、保内工業団地内に三条市が誘致した大型木質バイオマス発電所のPR特集と言っていいほど、そのメリットが全面に掲げられ、バラ色の事業が始まるように描かれている。

 造成以来売れ残っていた工業団地内の用地2区画分も、発電所用地と隣接の企業に分割譲渡され、いよいよ建設工事が始まろうとしている。

 同団地内には、もともと高圧線が東西方向に走っていて、なおかつ地盤の悪い場所に、なぜ工業団地を誘致したのかと疑われるのだが、元来、現在建設が進められている国道403号線バイパス沿線を候補地に挙げながら、地権者の農家の思惑と当時の地元市議らの強引なほどの主導力で、現在地に変えた経過がある。結果的には、バイパスの建設工事は遅れあいに遅れているから、現在地の方が国道403号線に近く、不便を強いられることもなく、地盤沈下の問題を除いては無難に経過してきた。

 売れ残っていた2区画は、団地造成段階では、1社に売却の予定だったが、売却の段階でキャンセルされ、残った。地盤が悪いことと、その後バブル経済も崩壊、地価が下落したことで、入居企業は現れなかった。

 平安時代の遺跡が下に眠っているうえに、中世以降、何らかの理由で沼地になり、ガツボが腐って厚く堆積していた。そこで遺跡発掘したまではよかったが、その腐植土を山砂などいい土に入れ替えず、そのまま埋め戻したため、地盤がブヨブヨになった。

 入居企業は、地盤沈下に悩みながら三条市に改善策を求めた経過もあるが、なしのつぶてだった。

 そこへ持ってきて、降って湧いた大型木質バイオマス発電所の誘致で、國定勇人市長の、初めに結論ありきで、地元の声を聞くのは形ばかり。これまでのさまざまな事業と同様の手法で、この大型木質バイオマス発電所誘致も、保内工業団地の入居企業の不安な思いは聞いたが、それに答えを出さないまま、発電所建設に関わる企業と土地売買契約を交わして、あとは建設を待つばかりという状態。

 保内工業団地の入居企業は、発電所の建設後、頻繁な大型ダンプの出入りでさらに地盤沈下が進まないか、現場での木材破砕に伴う騒音、粉塵、放射性物質の飛散など、さまざまな不安を抱きながら、打つ手もなく事態の推移を見守っている。

 そこへ、今度は、発電所が、東北電力に売電するために、団地内を走る高圧線と発電所を引き込み線で連結させなければならないのだが、当初には説明のなかった高圧線を支える鉄塔を移転する話になった。

 東北電力の委託を受けた事業所が、鉄塔を移転するための現状確認の測量調査を行うため、団地内の関連する企業を、同意を得るために訪問しており、ほとんどは調査に同意している。ただ、鉄塔の移動位置によっては、高圧線の位置も変わり、影響が出てくる。いわゆる高圧線下の土地利用は建物の高さ制限や精度の高い精密加工機械の設置ができなくなるなど支障が出てくる。線下補償の制度があるし、もともと、高圧線下の土地は周辺部より安くなる。移動することで入居企業によって利害得失が出てくる。現状の調査に同意することと、新しいルートをどのようにするかは別問題のようだ。

 また建設による周辺への影響を案じる面では、三条市並びに事業主の説明は不十分だし、要望に応えていないことなどもあって、団地内企業の対応も足並みがそろっているとは言えないようだ。

 一方、下田地区では、南蒲原森林組合を通して、燃料にする木材を確保するために雑木林などの買い付けが始まっているという話が聞かれる。

 スギは熱効率が悪く、広葉樹などの雑木の方が熱効率はいいとされる。しかし、今里山で問題になっているのは、広葉樹林でなく、放置されているスギ林。水害、土砂崩れの対策としては広葉樹林を残すことこそが里山を守るうえで大切。

 さて、下田地区で聞かれるこの話も、実際事業がスタートすると具体化してくるだろう。大型木質バイオマス発電には、想像を絶する膨大な量の木材が必要とされる。

 広報のみしか情報を手にしていない市民は、バラ色の大型木質バイオマス発電所に見えるだろうが、発電所としては狭い工業団地内の建設用地と環境問題、燃料になる木材や建設廃材などの確保、東電福島第一原発事故による放射性物質に汚染している新潟県から群馬県、福島県に掛けての山林の木材伐採と発電所での燃焼処分による放射性物質の拡散、あるいは灰の集約、燃料確保のための消費エネルギーと発電される電力エネルギーを比較した場合の非効率性など、さまざまな負の部分もあることくらいは知っておくべきだろう。     
                                             (社主)