ゴールデンウイークは近場で
ヤスダヨーグルトに見るメーカー直営力の魅力
2012年5月9日本紙掲載
ことしのゴールデンウイークは、法事や近所の会合などで、せっかくのまとまった休みも遠出することはかなわず、近場で過ごすこととなった。
さすがに休日まで長時間の運転はしたくないし、妻のあぶなっかしい運転を助手席で見守るのも神経がすり減りそうなので、自宅から阿賀野川を越えて、阿賀野市のヤスダヨーグルトの直営店に足を運んだ。
県外の友人が自宅に遊びに来ることが多く、また、県外の人にもブランドとして知名度が高いことから、近場の接待スポットとして個人的に重宝しているところでもある。たしか新潟駅の近くにも出店していると聞くが、やはり実際に製品を作っている工場の前で販売し食べることができる方が楽しいと思う。
たまたま同社で高校時代の友人が働いており、昨年あたりから取り扱いを始めたワッフルを強く勧められたこともあり、また、そのワッフルの金型を、仕事でもお世話になっている三条市西本成寺二の金型メーカー、(株)サンシンが製造していることもあって、久々に訪れることにした。
連休中ということもあり、大にぎわいで、あいにくの曇天模様だったが、メーンの乳製品やアイスクリームを中心に買い求める客が多く、ワッフルも行列ができていた。
これまでは、夏場はいいとしても、冬の瓢湖の白鳥見物の帰りに立ち寄りにくいかな、と思っていたが、こうした温かい商材があれば、ある程度の年間を通じた来客が期待できそうだな、と思った。
近頃は菓子メーカーを中心に都市部で直営店を展開するのが流行だそうだが、ヤスダヨーグルト同様、やはり全国的に知名度のある企業だからこそできるのだろう。
県央地域でも、たとえば、「うさぎもち」の鰍ォむら食品あたりにチャレンジしてもらいたいところ。年末の感謝祭で、もちだけでなくおこわや冷凍の寿司など、同社の多様な製品を見る機会があったが、どれも非常に魅力的に見えた。
(細山)
個人観光客のニーズを考えれば
コメリカーシェアリングを手本に
2012年5月6日本紙掲載
6日から、燕と弥彦、寺泊を結ぶ「ゴールデンルート日帰りバスツアー」が運行される。電車を利用して燕三条駅を訪れる観光客の2次交通を確保するためのもので、まずは試験的に今月1カ月間。鈴木力燕市長は好評であれば、人の動く時期、夏休み期間やシルバーウイークが定着しつつある十月の実施も言及している。
昨年末から燕市と弥彦村、県などで組織した燕・弥彦産業観光戦略会議が企画した「工場見学・体験ツアー」は残念ながら成功とはいかなかったようだ。補助金などの関係なのだろうか、冬季に開催したということも要因の1つだろうが、旅行形態が団体旅行から個人旅行に移行したと言われて久しい中で、ツアーという形式をとったことには個人的には計画段階から疑問を感じていた。途中、最少催行人数を減らすなどのテコ入れを図ったが…。
今回のゴールデンルートは一応の狙いは個人旅行客。電車を使って燕市に来た人の観光の足を確保することが狙いと鈴木市長も話している。
ただ、個人旅行客がターゲットとは言え、コスト面から巡回バスではなく、ツアーという形式を取らざるをえなかったよう。最少催行人数は1人としているが、1人など少人数での運行が続けば、それこそ、コスト面から、6月以降の継続は難しくなってくるだろう。
それに、気ままな個人旅行を楽しむ客が、ほぼ1日を拘束されるツアーという形式を望むだろうか。日程を見ても、盛りだくさんにした分、スケジュールに余裕はなく、ゆっくりと見たい、買い物を楽しみたいという要望は満たせないような気がする。いくら「ゴールデンルート」とは言え、ゆっくり楽しみたい場所や行きたい場所は人それぞれだ。また、特に土日などは渋滞にハマる危険もある。
こうしたバスを使ったものよりも、燕市でも現在審議しているデマンド交通などのタクシー、あるいはレンタカーを発展させたシステムの方が個人旅行客のニーズに合うのではないか。
例えば、(株)コメリでは、燕三条駅を使い、新潟市南区の本社に訪れるお客を対象にした電気自動車によるカーシェアリングサービスを始めた。
この仕組みをそのまま利用し、例えばゴールデンルートのポイントに急速充電器を設けてはどうか。燕三条駅で電気自動車を借りた観光客は、産業史料館でも寺泊でも弥彦神社でも好きなところに行って、充電しながら楽しむ。無理にルートを作らなくても、充電スポットとすれば自然と足は向く。入館料やサービスなども少しレンタル料金に上乗せしておいて、レンタカー利用者は入館無料などとしておけば効果は倍増だ。
導入経費はかかるが、人件費などのランニングコスト、また、何よりも観光客の使い勝手を考えるといいと思うのだが。
(石山)
おいらん道中、無事に開催
有料観覧席が気になる
2012年4月18日本紙掲載
15日、1年越しの第70回分水おいらん道中が無事に開催され、燕市の大河津分水周辺と中心市街地は大変なにぎわいとなった。
昨年は、東日本大震災で、県央地域の大きなイベントでは、おそらく1番早く中止を決断したのが印象的だった分水おいらん道中。あとから聞いた話によると、もちろん震災直後の自粛ムードもそうだが、なにより観光バスのキャンセル料金の問題から、あのタイミングで決断せざるをえなかったとのこと。あまりの決断の早さに、弊紙フリーペーパー「燕人」の記事に反映されず、読んだ方に迷惑をかけてしまったことが今でも印象深い。
ひとまず無事に開催された今回は、桜の開花がまったく間に合わなかったものの、天候に恵まれ、絶好のおいらん日和になって、本当によかったと思う。地元の高齢のご婦人が「ことしは見ることができて安心だわ」とうれしそうに目を細めていたことが1番、印象深い。
今回は分水さくら公園が完成してから初めてのおいらん道中ということもあり、同公園の活用が注目されたが、仮設トイレやバスの駐車場、簡易的な物販コーナーが、設けられた程度で、今後のさらなる有効活用が望まれる形だったように思う。
そして、1番気になったのは100席限定の有料観覧席。お弁当や記念品がついた1席4000円のプレミアムな観覧席なのだが、外から見る限りではかなり割高に感じた。土手沿いにパイプ椅子がずらりと並んでいるだけ、というもので、無料で見物に来る人との差別化が弱すぎると思った。4000円払ってパイプ椅子というのもどうか。これが長岡の花火大会のように、夏の暑い時期で、しかも場所取りにも苦労するような状況ならば付加価値はあるかもしれないが、この人出では高すぎるのではないか。しかも有料観覧席はおいらん道中のルートの片側だけで、もう片側は係員の人たちが必死に見物客に離れるように呼び掛けているが、効果は薄く、結局、4000円の有料観覧席の向い側にビニールシートを広げ、家族連れが無料で楽しんでいるような状況になっていた。
4000円払ってくれたお客さんは、はたして、この状況を見てどう思っただろうか。少なくとも、普通の人だったら次はないだろうと思う。よほどお弁当や記念品が魅力的でない限りは、わざわざ、4000円払わずとも楽しめるのだから。
有料観覧席の企画自体は悪いものではないが、無料の人との差別化はもっと考えなければいけない。そもそも、有料観覧席のチケットを購入する人の目的は、「快適な状況で、おいらん道中を楽しみたい」というのが1番であって、お弁当や記念品はおまけに過ぎない。もう少し配慮がほしかった。
余談だが、当日は午前中の別件の取材スケジュールが大きく予定と異なっていたために、周辺の駐車場の確保ができず、かなりの距離は小走りで動き回るハメになってしまった。あとからシャトルバスの存在を知り、「あれを使えばよかったな」と後悔している。やはり事前の下調べは念入りにしておかないと。
(細山)
米どころPRし、新潟県の一大イベントに
燕三条カレー産業展への期待と不安
燕三条カレー産業展の第1回会合が先日行われ、実施日が9月28日から10月1日までの期間で実施されることが決まった。
燕市のスプーンはもちろん、ステンレスのカレー皿があり、三条市ではカレーラーメンのPRに取り組んでいる。新潟県はカレーの消費量が全国一と言い、米どころとしてのおいしいご飯も一緒にPRできるし、新潟にとってカレーはこの上ないアイテムだ。
これまでカレーを題材にしたイベントが県内に無かったのが残念なくらいだ。少し前に餃子の消費量日本一が栃木県の宇都宮市から静岡県の浜松市に変わったという報道がされていたが、「カレーと言えば新潟」と言われるくらいになればと思う。
B級グルメが取り上げられて久しいが、県内でも多いのは県央地域も背油ラーメンやカレーラーメンなどが有名なラーメン、現在は、ブラック焼きそばやホワイト焼きそばなどの焼きそばと麺類が多い。農家の長男としては、せっかくの米どころ新潟、B級グルメもご飯をメーンにしたものが出てきてほしかった。
そこでカレー。新発田市で特産のアスパラガスを使ったグリーンカレーを売り出しているが、ぜひご当地カレーを全県で取り組んでほしい。具材やトッピングなど、バリエーション豊富なカレーはアレンジもしやすい。県央地域でも、下田のサツマイモカレー、田上のタケノコカレー、加茂のマカロニもうまく使えるだろう。
以前、カレーラーメンについて、当時中心となっていた人に話を聞いた時、カレーラーメンに限らず、三条がカレーのにおいがする町になってくれればと、カレーをまちおこしの起爆剤にしたいと話していたが、そこにも1歩近づくことになるだろうか。
ただ、心配があるとすれば準備期間が短いこと。燕商工会議所工業部会が中心となって持ち上がった話で、当初は、カレーの日の1月22日近辺に行いたいという意向だったようだが、(財)燕三条地場産業振興センターの理事会で山崎悦次会頭がそのことに言及すると、三条商工会議所の斎藤弘文会頭、國定勇人三条市長などが1月は足元が悪いと反発。調整の結果、9月末の時期になったようだ。
第1回会合では、初めから検討に入っていたメンバーからは、「準備期間が短くなったががんばりたい」との声も聞かれた。工業部会の山後晴信部会長も「種がまけたらいい」と、今回のイベントの成功以上に今後の大きなイベントへの成長を期待していた。
期待、不安、半々だが、ぜひ新潟県の一大イベントへの成長を期待したい。
(石山)
国、県、市でうまく連携を
交差点の圧雪取り残しが渋滞の原因にも
2012年2月6日本紙掲載
最強寒波の峠は越えたはずだった立春の土曜日。暦の上では春のはずが、降り積もった雪で真冬のような景色だった。まだ、産業カレンダーが休日の土曜日ということで救われたのだろうが、それでも、朝夕には渋滞が、あちこちで発生していた。
今回の大雪の始まりだった先週の木曜日。特に午後に入って暴風雪が強まり、帰宅時間には、吹きだまりなどが危険な田んぼ道などを避け、国道などの大きな道に人が集まったことで大渋滞が発生。西本成寺の弊社から三条大橋を渡り切るまでにおよそ1時間。燕市の町中に入り、大渋滞は回避できたが、国道116号線も大渋滞で、結局、家につくのに2時間30分。普段であれば1時間もかからないのだが。
「雪の時はしょうがない」と、なかなか進まない車列の先頭に目をやると、対向車線で1台のバンがスピードを上げて向かってくる。横道に入り、ようやく渋滞を脱したという思いが強かったのだろうか、あるいは急用があったのかは定かではないが、ちょうど私の車の横を通り過ぎたところで圧雪に引っかかって飛び跳ね、そのまま180度回転。本当に幸運なことに、こちらの車列に突っ込むことはなく、事故にはならなかったが、突っ込んできていたらと思うとぞっとする。その後、その場で渋滞をつくりながら方向転換し、走り去っていった。
弊社の前を走る西大崎西本成寺線は、交通量も多く、普段でも混雑することが多いが、土曜日は特にひどかった。その大きな要因の1つとなっていたのが、国道8号線から入ってくるちょうど入口の圧雪。ところどころに穴があり、車が上下左右に揺さぶられる。トラックなど高い車が揺れながら通っているのをみると、倒れてしまうのではないかと冷や冷やする。穴にはまってスタックしてしまい、身動きがとれなくなっている車も、この日だけでも3回見た。それが渋滞に輪をかける。
同じような状況になっているところはほかにもある。国道8号線から第一中学校に入る大野畑の交差点でも同じようにスタックしている車を見ることがある。
道路の除雪は、幹線国道は国、県道および県管轄の国道は県、市道は市が担当する。たぶん、これらの場所というのは、国と県、国と市、県と市などの除雪区分の接点なのだろう。なんとかうまく連携して、取り残すことのないようにできないだろうか。
土曜日のような状況では除雪業者も大変。すぐに、細かなところまで手が回らないことも理解できるが、まる1日経った日曜日の朝も、やはり圧雪は残っていた。
(石山)

単純比較できなくとも…
7・29水害義援金約1カ月で120件、600万円余
2011年9月9日本紙掲載
平成23年7月新潟・福島豪雨、いわゆる7・29水害を受けて新潟県三条市が募集している水害義援金は、7日までに120件、608万4857円だった。7年前の7・13水害では総額で3億円以上の義援金が集まったというから、災害発生から1カ月以上経過し、同じ水害でありながら義援金の少なさが目立つ。
7・13水害以後、県内では中越地震、中越沖地震が発生して義援金やボランティアなど被災地への支援方法を、意識する、しないに関わらず多くの人が目の当たりにしたはずだ。
今年3月に発生した東日本大震災関連の義援金は、市内に避難してきた被災者を助けたいという市民感情もあいまってか、三条、燕とも数カ月間、寄付の取材が途切れなかった印象さえある。その都度、義援金の寄託や寄付を受ける側が「継続的な支援を」と強調していたことも思い出す。
嵐南地区を中心に広範囲にわたって甚大な被害をもたらした7・13水害と、甚大な被害を被った地域が限定的な7・29水害を単純比較できないことは承知しているつもりだが、義援金だけを見比べてみると落差を感じずにはいられないし、7・29水害に対する義援金を募ろうという動きもほとんど聞かれない。
そこへ来て、全国的には台風12号による紀伊半島などの被害がクローズアップされているし、東日本大震災からの復旧、復興も続いている。
7・29水害について県や国などでは検証作業も始まったが、ある一定の時期を過ぎた時、急速に風化することも懸念される。
それでも、すぐ近くに7・29水害の被害に苦しんでいる人がいることは事実。他の災害同様、少しでも多くの善意が集まればと思っている。
7・29水害義援金は第四銀行三条支店やゆうちょ銀行の専用口座か、三条市会計課で受け付けている。
(外山)
