犯罪抑止を重点に
三条警察署長 太田定昭さん(60)
 新潟県警察本部地域部地域課課長から3月23日付で着任した。

 昭和43年に奉職。主に刑事部門で勤務し、捜査第一課では、殺人事件などの凶悪事件を担当。これまでに多くの事件を担当し、「事件を解決した後に、ちょっとしたかわきもので仲間と飲む茶碗酒が最高だった。何千円も出して飲む酒よりよっぽどうまかった」と振り返る。

 また、平成15年7月には全国で初めて設置されたヤミ金融の捜査を担当するヤミ金対策室長に就任。その後は、長岡警察署副署長、監察官、阿賀野警察署長、警察本部地域部地域課長などを歴任している。

 三条警察署には、昭和58年から3年間、刑事係長として勤務している。「当時の三条は活気のある町だった。宿直の日ともなれば、夜は本寺小路でのケンカの通報が来たものだが、今はそうした報告はほとんどない」と話す。

 約30年ぶりの三条警察署復帰に「犯罪件数や交通事故の件数は減っている。治安はよくなっているのではないか」とするが、一方で「当時にはなかった犯罪、振り込め詐欺が問題。去年も県下で427件、5億7000万円の被害が出て、県警でも、昨年6月に振込詐欺特別捜査室を立ち上げた。三条署管内でも4月2日に未遂に終わったが、報告されている」と振り込め詐欺被害防止に力を入れる。

 また、三条市については「以前に比べ、商店街は郊外型になってきている。新幹線、高速道路と交通基盤も整っている。まさに県央の拠点。犯罪捜査においては、この交通の利便性を年頭においた初動捜査が重要」と考える。

 凶悪事件などを担当していただけに、何よりも犯罪の未然防止の重要性を訴える。「事件事故が起こった場合、解決に努めるのはもちろんだが、たとえ犯人を捕まえたとしても、被害者はそれだけでは終わらない。被害に遭うと、被害が回復したとしても、精神的な負担は大きい。何よりも犯罪に遭わないのが一番。犯罪抑止に取り組みたい」。

 「それは凶悪事件に限ったことでなく、軽犯罪についてもそう。自転車盗でも、盗まれた被害者にしてみれば大きな問題。自転車を返してほしいと切に願う。被害者にとっては、わずかな被害でも、ぜひ被害を回復してほしいと強く願っている。そうした被害者の立場に立って、どんな小さな犯罪でも見逃さずに徹底的に検挙していきたい」と署員にも徹底する。

 そして、「犯罪の抑止、検挙については市民の協力が不可欠」と、警察、行政、市民が一体となって安全で安心に暮らせる三条市をつくりたい。

 また、交通事故については、「昨年は一昨年に比べて、発生件数、負傷者数とも減少したが、死者数は4人と同数だった。今年は、ぜひ死者数も減少させて、輪禍から市民を守りたい」と交通事故減少にも取り組む。

 趣味はゴルフやスポーツ観戦など。昔から体を動かすことが好きで、柔道5段の腕前。国体にも3回出場している。今秋には2巡目新潟国体が行われるが、「1巡目の時は、もっと盛り上がっていた。今は、盛り上がりに欠ける。もっと、盛り上がってほしい」と話す。

 新発田市出身で自宅は新潟市。現在は単身赴任。
                                               (石山)