地域に溶け込み、住民とともに安全守る
燕警察署長 五十嵐喜一さん(57)
 前職は佐渡東署長、それ以前は刑事部門が長く、刑事部捜査二課で汚職専門の内定捜査を担当してきた。その後、暴力団対策室、組織犯罪対策課、薬物銃器対策室長などを歴任。(財)新潟県暴力追放運動推進センターの設立準備に携わり、同センターが軌道に乗るまでの1年間出向。警務課で被害者対策も担当し、公益社団法人にいがた犯罪被害者支援センターの準備にも関わった。

 「暴力追放運動推進センターの設立準備では、趣旨説明しながら企業回りをしたり、予算要求など県との折衝も担当した。通常の警察官とは、少し毛色が違うのかな」と振り返る。

 県央地域への赴任は初めてだが「県内全署へ捜査の応援に行っている」と言い、燕署関連で思い出に残る事案として昭和57年に旧燕市の助役らが逮捕された工事発注をめぐる贈収賄事件、平成元年に発生した身代金目的誘拐事件を上げた。

 「犯罪被害者対策に携わった経験から、交通事故を含めて管内から犯罪被害者を出したくない」との思いが強い。

 署員に向けては「有事即応能力のある警察」、「頼りがいがあり、信頼される警察」の2点を重点に、犯罪抑止、交通事故防止に努める。

 交通事故防止では、交差点事故防止の「SL運動」をはじめ、行政、市民と連携した交通安全意識の啓発に取り組みたい考え。「管内で自動車を運転してみて危惧される部分もある。取り締まりの強化もしなければならないが、そればかりでは市民の理解を得られない。事故を減らすには警察だけでなく、みなさんと一緒にソフト面に取り組むことも重要」と、市民生活に密接な関係のある交通事故から被害者を減らしたい考え。

 管内では昨年で751件の犯罪が発生していて、防犯意識向上や高齢者対象の振り込め詐欺防止訪問などで抑止に努め、万一には「有事即応」の態勢で臨む。

 親子2代で警察官。「父の影響もあっただろうが、警察官の制服に憧れをもち、地域に溶け込み、地域のみなさんと安全を守りたいという夢があった。警察官以外の職業を考えたこともなかった」と話す。昭和46年の奉職から今年で39年目となる。

 五泉市出身、自宅は新潟市江南区亀田で、現在は単身赴任。趣味は佐渡東署時代に「佐渡ロングライド」を警護して興味を持ったという自転車。夫婦で連れだって乗ることもあるという。      
                                               (外山)
 2010年04月15日本紙掲載