米粉ならではの良さを追求
新潟県農業総合研究所食品研究センター長 中野太佳司さん(55)
 4月1日着任。前任は同センター園芸特産食品科長として、3年間、研究スタッフを統括してきた。「それまでは園芸専門でチューリップやユリなどを扱っていたので、初めて食品を扱うことになって戸惑った」と中野センター長。同科は、園芸利用食品や青果物流通のほかに、微生物利用食品グループがあり、味噌、しょう油、漬物など発酵食品の研究も行っている。

 同センターの事業で力を入れているのは米粉。特許もいくつか取得している。「現在、県は食料自給率向上のため、小麦粉消費量の10%を米粉に置き換える『R10プロジェクト』を展開している。これによって自給率が3%上昇するという試算もある。今のところ、最大のネックはコスト。そこをどうするか」と中野センター長。

 そういった中で「うちは米粉100%で米粉の特性を生かした製品を開発していきたい」とし、「別にうちの特許を使わなくても米粉100%のパンやめんは作れるだろう。でもうちは米粉ならではの良さを追求している」と語る。

 米粉を使った既存の製品について、「良いという評判があっても、末端では意外にリピーターが少ない。やはり価格がネックになっているようだ。ただ、大手コンビニの営業担当者から聞いた話では、(米粉の)デザートが売れたという話は聞いたことがある」。

 その上で、「これからは新しい使い方を考える必要がある。今は米粉の乾めんを研究している。これまで生めんはあったが乾めんはなかった。そのうち即席めんにまで発展できれば」とし、「最終的な成功は消費者が決めること。『米粉パンが売れている』という話を聞くが、本業のパン屋さんはそうは思ってはいない。普通のパンと並べたらどうか。今は米粉パンならでは、がない。そういう意味で今後は技術指導にも力を入れていきたい」と話す。

 この仕事に携わってから、スーパーで気になることは「食品の原産国。産地表示の法律がここ最近、かなり変わったので。県産かどうか、つい見てしまう」。

 自宅は新潟市秋葉区。家族は妻と両親。子どもは3人いるが、すでに独立して「かなりの高齢家族」。

 休日はアルビレックスの試合を夫婦で観戦。6年以上応援していて、夫婦で年間シートも持っている。「今年はきびしい。ナビスコ杯だけど、やっと1勝できとほっとしている」。

 ほかには囲碁も好き。大学時代に覚えて、ここ2、3年、打っている。「新津で打っている。最近、新津の小学生たちが強い。土日は時間があれば半日は打つ。最近、相手はもっぱら小学生。私より強いかも」。
                                                 (細山)
 2010年04月20日本紙掲載