産業観光の入口の役割を
燕市産業史料館長 高橋博さん(57)
 4月1日付で、(株)JTB関東から任期付職員の採用制度で燕市観光振興室主幹として採用。前館長の退任に伴い、5月11日付で兼務する形で新館長に就任した。

 昭和53年、JTBの前身、(株)日本交通公社に入社した高橋さんは、分社化に伴い新潟県を含む関東・甲越を営業エリアとするJTB関東に所属。各支店で勤務し、昨年はJTB関東トラベルサロン新潟古町の店長を務めていた。

 主に事務方を務めていたが、新潟県内150カ所の旅館やホテルも加盟するJTB協定旅館連盟の事務局をしていた時には、首都圏、関西、東北から新潟県への観光客の誘客に尽力。「その時の経験が少しでも生かせれば」と、培ったノウハウを燕市の観光戦略にも生かす。

 本人も驚く新館長の兼務だが、「設立時の趣旨、金属加工を文化としてとらえ、市民の皆様に歴史を引き継いでいくことも役目。また、全国でも『産業』が名前につく博物館は多くない。大変、企業な展示品も多い。それを、県外、全国の人に見て頂きたい。館長の辞令を頂いたということは、民間の今までとは違った視点で見直してほしいということだと理解している」と運営に民間視点を持ち込む。

 燕市産業史料館だけでなく全国的な博物館、美術館の課題は入館者数の伸び悩み。「観光と連携させることで入館者数の増加を図りたい」と、特に産業観光における入口の役割を担いたい考えで、「産業観光の中で、最初に史料館に来て頂く。ここで、燕市の産業の全容をつかんでもらい、それから、磨き屋一番館や市内の工場などを回ってもらう。そうして、さまざまなモノを見て、体験してもらえれば、印象もより強くなるのでは」と高橋さん。

 出身は山形県鶴岡市だが、日本交通公社入社後の最初の配属先が新潟県。その後も、勤務した35年間のうち、18年間をも新潟県で過ごし、現在は、新潟市西区に自宅を持ち、県内に根を降ろしている。

 「燕というと、プライベートでラーメンを食べに来たり、買物に来たりというくらい。洋食器や磨き屋シンジケート、背油ラーメンなどの個々の観光情報は入っていた程度だったが、少し全体が見え始めた」と、燕市への着任から約2カ月で少しずつ地域を理解し始めている。

 また、休日になれば「家にいるよりは、出掛ける方が好き」と家を飛び出し、「館長になったこともあり、いろいろな展示会を見に出かけるようになった」と積極的に情報収集にも励んでいる。    
                                             (石山)
 2011年06月07日本紙掲載