コロナ 単身アパートにもエコキュート
1台で2世帯分供給
新潟県三条市東新保、(株)コロナ(内田力社長)は、昨年5月から自然冷媒CO2ヒートポンプ式給湯器「エコキュート」の発売を開始し、売上げも順調に推移しているが、このほど、同商品を活用し、単身向け集合住宅用に「売湯システム」を開発した。エコキュートを使い、単身用1Kアパート2世帯分のお湯を供給するというもので、すでに同社ゲートボール場があった三条市東新保内に、16世帯が入居できるエコガーデン三条を設け、同システムを導入した。10月26日に入居を開始したが、現在、モデルルーム1室以外、すでに入居が決まっている。さらに、集合住宅向けエコキュートシステムを導入し、同アパート脇に、単身用8世帯1棟と、2LDKファミリー向け4世帯1棟、3LDK4世帯1棟を着工する予定。来年2月末の入居開始を目指している。
広報室の橋邦雄副部長は、「一戸建て住宅の需要が減少している中、エコキュートを集合住宅に拡販するために、売り湯システムを開発した。今後は、さらにエコキュートの新商品として、集合住宅対応型のスリムタイプを開発するとともに、住宅全般をカバーする商品として、ハウスメーカーや電力会社などにPRしていく」としている。
エコキュートは、(株)デンソーとの共同開発で商品化したもので、冷媒として、フロンガスの代わりに二酸化炭素を使う。オゾン層破壊係数がゼロで、環境保全に配慮したシステムとして高い評価を得ている。また、貯湯式で、割安な夜間電力を利用するため、ランニングコストが燃焼系給湯器の五分の一程度ですむ。
その上、ことし9月、国が、エコキュートを普及促進するための補助金を創設した。補助金額は、エコキュートと、同レベルの従来型燃焼給湯器基準価格との差額の二分の一以内。タンク容量が350リットルから450リットルまでの従来型給湯器の基準は35万円ほどで、同程度の機能を持ったエコキュートを購入する場合、補助額上限は14万円1000円。
橋副部長は、「発売を開始した昨年のエコキュートの売上げ台数は5000台。ことしの4月から9月までの上期には7000台を売上げた。9月から補助金が導入されたことを受け、下期は、売上げが加速傾向にある。月ベースで1000台だったのが、下期に入り、2000台ほどになっている。今年度通期の目標である1万8000台は十分クリアできそうだ」と順調な経過を喜んでいる。
さらに、それまで一戸建て住宅中心だった営業を拡大し、アパートなど集合住宅への販促も開始している。
今回、同社が建てたアパート、エコガーデン三条に導入した売湯システムも、エコキュートの、集合住宅分野への普及を目指す一契機と位置付けている。
売湯システムは、エコキュート1台で、2世帯のお湯を供給するというもの。
単身用アパートの場合、1世帯に1台設置するというのは機能的に十分過ぎる。また、2世帯が使ったお湯の使用料を、2等分するのでは不公平が生じる。
そのため、各世帯ごとにお湯の使用量を量るメーターを設けた。
「集合住宅のオーナーには、エコキュートを導入するには費用が掛かりすぎるといった懸念を持たれがちだが、補助金を活用することと、ガス給湯器を設置する際に必要な配管工事が不要になることで、コストは変わらなくなる。さらに、給湯器に加え、IHヒーターも設置しオール電化住宅とすれば、安全だし、住宅のPR効果も抜群だ」
今回、売湯システムを導入したエコガーデン三条の場合、コロナはリース会社にエコキュートを販売し、リース会社が不動産管理会社に貸し出すという形態を取っている。不動産管理会社は、入居者から、エコキュートを使って供給したお湯や生活用水を含めた使用料金を徴収する。
「集合住宅型スリムタイプのエコキュートを現在開発中で、来年2月の発売を予定している。私どもは4年後の2006年3月期までに、住設関連の売上げを、全体の5割にまで伸ばす目標を立てているが、集合住宅への拡販は、そのけん引役だ」とし、同商品のPRに努めている。
(三浦)