上海事務所の開設、改革戦略室など
燕市経済再生戦略会議 最終答申を提出
市長の諮問機関として、昨年4月から新潟県燕市の経済再生プランを協議してきた、燕市経済再生戦略会議(遠藤栄松議長・36委員)は、このほど提言をまとめ、12月26日、高橋甚一
市長に答申書を手渡した。
高橋市長が今後、どのように提言を生かしていくのか期待される。
同会議は、高橋市長が2期目の市長選出馬の際に、選挙公約として掲げていたもので、(株)遠藤製作所の遠藤会長が議長となり、平成13年4月に立ち上げた。
総合調整、海外戦略、新分野開拓、IT戦略、商店対策の5部会を組織し、各部会ごとに燕産地再生の提言を話し合ってきた。
この日午前10時半、遠藤議長はじめ、5部会部会長が燕市役所の高橋市長を訪ね、答申書を提出、その後、議長、部会長がそれぞれ概要を説明した。
海外戦略部会(小柳孝礼部会長)は、中国に的を絞り、競合先からビジネスパートナーとする体制づくりを提案した。
昨年11月には、市長、大山治郎市議会議長の同行も要請し、中国を視察。浙江省永康市、上海市の崇明島のハウスウェアメーカーなどを視察した。結果、ステンレス鋼材の二重価格差問題が発覚し、解消を求める動きにつながった。
小柳部会長は「情報拠点の核となる、上海事務所の早期開設が一番」と求めた。
新分野開拓部会(吉原祐部会長)は、燕産地アクションプランの推進、ステンレス鋼材を使った新規参入分野の調査、燕ブランドの確立など。
吉原部会長は「今の時代、一つの方向性に絞り込むことは難しい。産地全体がレベルアップしないと活性化できない」と支援を求めた。
IT戦略部会(賀井治久部会長)は、インターネットを利用したバーチャルファクトリーによる共同受注システムを構築。15年4月から稼働させる。
賀井部会長は、事業運営のカギを握る、受注の窓口となるコーディネーター費用、立ち上がり初期の広報に対する協力を求めた。
総合調整部会(岡田勝部会長)は、「燕市の活力は市役所から」と、市民参加型行政システムの確立を提言した。
岡田部会長は「財政状況は厳しくなるばかり。庁内の組織改革が必要」として、市民部会の立ち上げ、市長直轄の仮称改革戦略室の設置、コンサルタントを活用した経営感覚の推進などを盛り込んだ。
商店対策部会(本多昭司部会長)は、空き店舗利用助成制度の創設、若手後継者の支援、高齢化社会における商店街の役割を提言した。
概要を聞いた高橋市長は、「上海事務所は必要だ。知事に陳情しているが、よい返事はない。厳しいのは分かるが運動を続けていく」「市長直結の戦略室は確実に検討したい」など、二つの提言については前向きな発言だったが、そのほかについては、財政の厳しさを強調するに留まった。
遠藤議長は「将来に向かって、(予算を)出すところと出さないところのメリハリを付けてもらいたい。金をかけなくともできる方法はある。知恵を絞って何とかしていただきたい」と、実行を強く要望した。
(斎藤)
