勝ち組思考で攻めの経営
世界で通用するイタリアのものづくり
 ジェトロ新潟貿易センター、燕商工会議所などは、7月24日午後1時半から、三条・燕地域リサーチコアで、エコテック・ジャパン(株)、近藤繁樹代表を講師に迎え、「世界の繊維・アパレルのモノつくり勝ち組」と題したセミナーを行った。

近藤さん 近藤氏はアパレル業界を中心に、イタリアと日本のものづくりに対する姿勢の違いや、企業が持つ個性の重要性を述べた。「生き残りではなく勝ち組の発想。会社の特長を見極め、世界に売り込んでいってほしい」と、攻めの経営を説いた。

 燕市とイタリア・ルメザーネ市は、日本貿易振興会の仲介により、昨年度から産業交流事業を行っている。燕市は燕商工会議所が主管となっており、事業の一環としてセミナーを開催した。

 近藤氏は1946(昭和21)年生まれ。東京重機工業(株)(現JUKI(株))入社後、取締役を経て昨年9月に独立。企業、事業体に対するコンプライアンスチェックに基づく監査、監視業務を専門にしている。

 講演要旨は次の通り。
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 日本には素晴らしい技術があるのに、なぜ「中国に負ける」と、負け根性を持つのか。中国は日本製品を欲しがっている。中国は生産国から消費国に変わっている。沿岸地域では、日本の富裕層と比べものにならないほど、豊かな階層が増えている。どうぞ中国に売り込んでほしい。

 ただし、自分の手で売ること。商社に任せるよりも商売のリスクは大きいが、商品情報力が得られる。商品の良さを自分で立証し、自分で売るのが一番。

 中国と同じ商品を作っていてはかなわない。日本でしか製造していないジーンズメーカーや、無店舗販売ながら世界ナンバーワンの売り上げを誇るコンピューター会社の特徴は、いずれも在庫を持たないこと。

 徹底した管理を行い、売れなくなったら、すぐストップする。無駄なものを作れば作るほどコストは高くつくからだ。無駄なものを作っていては勝てない。

 現在は、世界に垣根のないバリアフリー社会。コストを下げるには、いろいろな方法がある。コストを絞りに絞って、自分の会社で何が売りなのか見極めたものを、自分の手で売り込んでほしい。

 イタリアと日本は、ものづくりに対する考え方が違う。イタリアは、お客が気に入るよう、隣の会社よりも良いものをつくる。日本は、お客に買ってもらおうと、隣の会社よりも安く作ろうとする。

 イタリアの組合は、得意な分野を持つ異業種の集まりで、日本のように同業種が集まる組織ではない。

 人気のあるそば屋は、麺からつゆまで、すべて店主が一人で作る。日本の産業は分業しすぎで、味のある商品が生まれない。味わいのある商品を生み出す、イタリアの家内工業との違いだ。

 「生き残り」と「勝ち組」は意味が違う。じっとしていて残るよりも、攻めていかなくては成長がない。これからの企業には、透明性、お客に対する履歴責任がポイントになるだろう、まやかしは通用しないのだ。
                                                (斎藤)