切削部品の新工場建設へ
自動車・二輪車部品の川崎製作所
 自動車・二輪車部品などを製造する三条市下保内、(株)川崎製作所(川崎肇社長)は、同社敷地内に新工場を建設している。新工場は、切削部品生産工場として、設備を増設するほか、現工場から設備の一部をシフトし、生産性の効率化、低コスト化を図る。11月に稼働する見込み。

 同社が出荷する自動車部品の8割を冷間鍛造部品が占めているが、より利益率の高い切削部品を主力とするメーカーへのイメージ転換も目標にしており、川崎社長は「利益を確保するには、鍛造だけでは限界があると思う。自分たちのコアの技術をもっと発展させていきたい」と話している。

 同社は、3年ほど前に、市内に点在していた工場を一か所に集中させ、保内工業団地に移転。1000坪の鍛造工場と600坪の切削工場を設けている。

 現在、自動車、二輪車、トラックのエンジン部品などのほかに、建設機械、作業工具、配管などの各種部品も手掛けていることもあり、現在の工場が手狭だった。「決して、前向きではないが、じっとしていても始まらない」と川崎社長。

 新工場の面積は、工場となる1階部分が376坪で、二階の事務所が140坪。

 工場完成後は、自動化した生産設備を中心に配置し、コストを下げ、価格に反映させる。従業員の増員は極力避けるという。

 低いコストを求め、中国など海外に進出する考えについて川崎社長は「現段階では、出て行っても社内の問題が多く、うまくできる自信がない。三条はインフラの整備のほか、金属でモノをつくるには非常にいい場所」としている。

 年商は20億円。うち、自動車・二輪車関係の部品が7割ほどを占める。同社の製品は日本だけでなく、世界に出回っている。

 自動車・二輪車部品は、鍛造を経てから切削して完成品となる。同社は冷間鍛造を得意とする「鍛造メーカー」としてのイメージが定着している。しかし切削して完成品を出荷したほうが利益率は高い。

 そのために切削して完成品を作れる「部品メーカー」としてのイメージに転換するために、低コストで完成品を生産するための新工場を建設しているともいえる。

 川崎社長は「完成品を提供していけば、お客様にうちに任せてください、と言えるようになる。生産を始めてみないと分からない部分もあるが、最終的に30%の効率アップを図りたい」としている。
                                                (重藤)