ステビア使って蔬菜の付加価値をアップ
野菜・果樹産地 三条市大島のポパイCLUB
 三条市で減農薬、減化学肥料栽培をしているポパイCLUB(佐藤昇代表)は、今年から、ステビア栽培をプラスしたホウレンソウや、十全ナスなどを出荷し、市場などで注目を集めている。

 佐藤さんは、「少しでも付加価値がつけばと思い、ステビアを使い始めた。いい結果が出て、仲間が増えれば」と期待を寄せる。

 ステビアは、南米パラグアイ原産のキク科の多年草。葉には、甘味成分ステビオサイド、レバウディオサイドなどを含み、甘味度は砂糖の約300倍だが、カロリーは90分の1。

 南米では、16世紀ころから甘味料として使われている。日本でも、1970年ころから導入され、低カロリー甘味料として、漬物や珍味、醤油、菓子パン、佃煮などのほか、清涼飲料水にも利用されている。

 ベータカロチンやビタミンEなど抗酸化成分を豊富に含み、緑茶の5倍のカテキンが含まれるため、O―157などを殺菌、分解する効果があるほか、血糖値、尿酸値、高血圧を下げ、アレルギー、アトピーの予防作用などもある。

 また、残留農薬やダイオキシンなどを解毒分解するため、地球環境にもやさしい。

 佐藤さんは、「ミカン農家が、雑草のステビアを刈り取り、おいしくないミカンの木の根元に捨てたところ、その木からおいしいミカンが取れたという話を聞いた。最近では、ステビア栽培の農作物をよく見かけるようになった」と話す。

 佐藤さんは、昨年5月から、ホウレンソウなどを、減農薬、減化学肥料で栽培し始めた。しかし、今では、減農薬、減化学肥料栽培は、当たり前のようになってきたため、さらなる付加価値をつけようと、ステビア栽培に踏み切った。「今は、ホウレンソウに限らず、農作物の値段が下がっている。付加価値をつけることで、値段の下落も食い止めたかった」とする。

 ステビア栽培は、種をまく時、粉末のステビアを肥料と一緒にまいて耕し、芽が出てきたら、ステビア濃縮液の葉面散布などを繰り返し、成分を吸わせる。手間もかかるが、さらに1反5、6万円ほどの費用もかかる。

 佐藤さんは、実際に成功するか分からないものに、多くの人を誘うことはできないとし、同級生で農業に携わっている、渡辺進さんに相談、二人でステビア栽培を始めた。

 「市場には、商品として出回らないが、雪の下で冬を越したホウレンソウは甘い。そういった自然の甘さに近付けられればと思った。それにダメでも、二人ならすぐ止められる」と渡辺さん。

 市の農林課や、新印新潟中央青果叶シ部支社の五十嵐操蔬菜部次長らの協力を得ながら、栽培を進めた。「ポパイCLUB」の名前も、単純にホウレンソウから連想したもの。販売先は、新潟方面の大手スーパーや量販店を中心とし、一部、生協にも流している。

 今では、ホウレンソウだけでなく、十全ナスや枝豆などの栽培にもステビアを使っている。今が最盛期の十全ナスは、甘くて柔らかいため、漬物に適していると早くも人気。

 佐藤さんは、「やはり値段が問題。ステビア栽培は、ほかと比べるとどうしても割高になってしまう。『値段が高くても、これがおいしい』といって買ってもらえるようになり、仲間が増えれば」と今後の課題を述べる。

 渡辺さんは「ようするに結果。よくなって当たり前、間違えば困る。ここで成果を出し、定着すれば」と意欲的だ。
                                                (廣川)