にいがたスギブランド材生産工場
県内認証1号 加茂ウッドシステム
ここ数年、新潟県では、地域材を使った家造りをしようという動きが高まっており、県木材組合連合会(諏方富作会長)でも、今年から「にいがたスギブランド材」を立ち上げた。
その中で、加茂市長谷、(協)加茂ウッドシステム(番場孝広代表理事・7事業所)は、今年5月1日に、県内第1号の「にいがたスギブランド材認定工場」として認証された。
番場代表理事は、「地域材を使うことで、日本の森の荒廃を阻止し、林業の活性化につながれば」と意欲的だ。
(協)加茂ウッドシステムは、地域で取れる材木を使って家を造ろうというコンセプトのもと、平成9年2月に組合を立ち上げた。
このような動きは、県内のほかの地域でも活発で、同様の団体が10ほどある。
これらの活動を受け、県全体で、地元新潟の木材を使った良質な住宅を提供する民間組織として、昨年1月に「新潟の山の木で家を造る会」(重川隆廣会長)が発足した。発足当初は20数社だった参加事業所が、現在では44社にまで増加した。
にいがたスギブランド材とは、県産スギ材製品のうち、新潟県が定めた含水率などの基準を満たし、にいがたスギブランド材認証員、または認証工場が行う適否検査で合格した優良な住宅資材(製品材)のこと。
特徴として、県産スギ材を使っているので、身近な森林整備に役立つ上、コストも安い。柱や梁などの構造材をはじめ、造作・下地材、内装材など、どれも明確な乾燥基準を定めているため、狂いが少ない。住宅の安全性を確認する構造計算で必要となる、構造材の強度を一本ずつ機械で測定しているので、より安全で安心な住宅資材を提供できる。
番場代表理事は、「乾燥が一番大事。きちんと乾燥させることで耐久性が増し、強度も高くなる」と話す。
また、「新潟の山の木で家を造る会」では、今月6、7の両日、参加事業所が一斉に、モデルハウスや工場見学会などのイベントを行った。
加茂ウッドシステムも、工場見学会とこだわりの家造り相談会を行い、家族連れや業者などで、にぎわった。
工場見学会では、含水率や強度を、一本ずつ測定器で測る様子や、加工する過程などを公開した。なお、同工場では、廃材も燃料として使うほか、酪農の飼料などとしても利用し、できるだけゴミを出さずに循環させる努力もしている。
家造り相談会では、三条市・新建設計の金子晴俊さん、加茂市・檜デザイン一級建築士事務所の佐藤行夫さん、長岡市・今井保一設計室の今井保一さんの3人を招き、訪れた人の相談にアドバイスしたほか、3人の手掛けた住宅作品を展示した。住宅作品は、常設展示にする予定。
佐藤さんは「将来建てたいという目的があるので、ここに来る。そういった人の不安に答え、知らないことなどを教えています」と話す。金子さんは「どういったものを建てたいのか話を聞き、そこから私たちが聞き分けて交通整理をし、足りない部分などを気付かせてあげられればと思っている」とし、今井さんも「建てる人も勉強が必要。情報不足な点は補い、マイナス面もきちんと教えます」とする。
番場代表理事は、「最近は、家を新築する人などは少ないが、こういう状況だからこそ、地元材を使って建てたいという人も増えている。今は、リフォームや公共施設の壁や床など、加工したものの販売がほとんど。究極は、一軒の家を建てたい。今後は、2か月に1回くらいのペースでイベントを行い、商売につながらなくても、地域材のよさを分かってもらえれば」と期待を寄せている。
(廣川)
