新潟県内初 大吟醸の量り売り
お客が中心 差別化図る 栄町 益田屋商店
栄町若宮新田、(資)益田屋商店(梨本一彦社長)は、競争の激しい小売酒販店の中でも特色を出そうと、県内で初めて日本酒の量り売りを始めた。商売の基本は「人と人とのつながりです」と、お客中心主義で生き残りに頑張っている。
量り売りしている日本酒は、長岡市の蔵元「お福酒造」の大吟醸。全国新酒鑑評会に出品したもので、一般に販売しているのは同店だけ。
「1升は高くて手が出ないが、飲んでみたい」というお客の声に応え、1合800円(税込)で販売。
お客は特製の1合瓶を120円で買う。リピーターは何度でも使える。
「日本酒は日本の文化。特に若い人に日本酒のうまさを知ってもらうきっかけになれば」とPR。
評判を聞きつけた日本酒ファンが、新潟市や長岡市からも訪れている。
量り売りに踏み切ったのは、来年からの酒類免許制度の規制緩和を控えてのこと。
「免許制から届け出制に変わると、どこでも酒が買えるようになり、まちの酒屋としての務めがなくなる。何とかして店のカラーを出し、差別化を図りたかった」
小売酒販店の大競争時代に突入する前に、他店では見られない店の特色を打ち出そうと考えていた。
日本酒の流通は、蔵元と小売店の密接な関係が根強い。蔵元と直接商品を取り扱える小売店は限られている。
他店では扱っていない日本酒を探していた時、お福酒造の純米吟醸酒「郷越後」に出合い、梨本さんがアタック。梨本さんの考えに蔵元も理解を示した。
お互いに「どうせ売るなら良いものを」と、鑑評会に出品した大吟醸酒を扱うことになった。
免許制度の規制緩和、消費者の日本酒離れなどが重なり、小売店にも営業戦略が求められる時代。
プレミアを付ければ多少高くても売れていた時代は過ぎ、良い味、値ごろ感が求められる。買う場所、飲む場所も変わっている。
梨本さんは「デフレだが商売のチャンスはあると思う。売れる種は眠っている」と懸命だ。
ギフト需要の落ち込みをカバーしようと、地元の特産である日本酒と竹炭をセットにして売り込むなど、いろいろなアイデアを絞っている。
「良いものを売っていれば生き残れると思います。変わる環境に応えていきたい」と、お客と向き合った商売を常に心がける。
なお、大吟醸酒は生原酒のため、「今月いっぱいなら、おいしく飲めます」と勧めている。
営業時間は午前7時半から午後7時半まで。定休日は日曜。
問い合わせは、同店(TEL45・2035)へ。
