12月1日から上越新幹線「とき」に
新愛称による地域活性化に期待
東日本旅客鉄道梶iJR東日本)は、7月31日、12月1日のダイヤ改正から、上越新幹線「あさひ」を「とき」に変更することを決めた。
これにより、上越新幹線開業20周年の節目に、5年ぶりに「とき」の愛称が復活する。
数年前から「とき」に変更するように呼びかけていた、三条商工会議所都市開発委員会(野崎勝康委員長)と、小野藤一JR燕三条駅長に話を聞いた。
〜次は「新潟新幹線」
野崎勝康三条商議所都市開発委員長〜
三条商工会議所都市開発委員会(野崎勝康委員長)では、数年前から、「上越新幹線『あさひ』を『とき』に」という要望を出し続けてきた。
ことし5月31日に行われた例会でも、小野藤一JR燕三条駅長を招いて、話を聞き、要望している。
野崎委員長は、「その場では、すでに昨年、本社に話し、後は社長判断というふうに聞いていた。『とき』に変わって嬉しい」と喜びを語る。
同委員会では、「あさひ」の元になった日の出は太平洋側のイメージなので、新潟県になじみのある「とき」に変えてほしいとしていた。
「今、人工ながらもトキの数は増えてきている。昔、天然のトキが空を飛んでいる姿を見た記憶をもつ人も多いと思う。私は、特急の名前のように、新幹線も地域性を出すべきだと考えている。トキは今、多くの人に愛され、気持ちを和ませてくれるイメージがあるので、異論はないのでは。新潟県の立場から、これを機に、たくさんの人に上越新幹線に乗ってもらい、観光を含め、交流を深めてくれれば」と「とき」効果に期待を寄せる。
変更発表から、数週間経つが、野崎委員長のもとに、喜びの声は伝えられていない。「実際に変わるのは、12月のダイヤ改正からなので、県民もまだ実感がわかないのかもしれない。間近になれば聞けるだろう。委員会も5月以来、開かれていないので、具体的に話はしていないが、委員とは会った時に、『よかったね』と話している。次回の9月の例会で報告したい」と言う。
同委員会では、「あさひ」から「とき」への変更のほか、「上越新幹線」を「新潟新幹線」に変えてほしいとの要望も出している。
「『上越新幹線』は、『上州』と『越後』から成り立っていると聞いている。確かに、東京、埼玉、群馬の3都県を通っているが、『上越』というと、上越地区がイメージされる。新潟が始発であり、終着であるので、ぜひ『新潟』の名称を入れてほしい」とし、「この運動の成果をはずみに、会議所の一委員会という枠ではなく、広くアピールしていきたい」と意欲的だ。
〜「とき」でより親しみ深く
小野藤一JR燕三条駅長〜
「とき」の名称は、昭和37年、上野・新潟間に初めて運行された特急列車の愛称として採用されたもの。その後、昭和57年の上越新幹線開業時に大宮・新潟間の各駅停車タイプの列車の愛称となったが、平成9年の上越新幹線列車体系見直しの時に、東京・越後湯沢(一部列車は区間運行)の列車の愛称として、「たにがわ」が採用されたことから廃止となった。
今回、同社では名称変更の最大の理由を、「あさひ」が長野新幹線「あさま」と紛らわしかったためとしている。長野新幹線と上越新幹線は、東京駅でのホームが一緒で、名前も似ていることから、乗りなれていない人が間違うなど、苦情が寄せられていた。それらをふまえ、「とき」に変更となった。
ただし、東京・越後湯沢間(一部列車の区間運転)の「たにがわ」は、従来通り使用する。
「あさひ」は、昭和57年の上越新幹線開業時に、大宮・新潟間の停車駅の少ない速達タイプの列車の愛称として、一般公募の中から採用されたもの。順位は高くなかったものの、上る「あさひ」が、東海道新幹線「ひかり」に似た、早いイメージを抱かせるといことから選ばれた。平成9年の上越新幹線列車体系見直しで、停車駅パターンにかかわらず、東京・新潟間の列車(一部列車は区間運転)の愛称となっていた。
小野駅長は、「ちょうど上越新幹線開業20周年だし、時期がいいかもしれない。佐渡のトキも、純日本産ではないが、復活している。この勢いで、上越新幹線の利用も伸びてもらえればと思う」と話す。
上越新幹線「とき」は、12月1日のダイヤ改正から登場する。
(廣川)