建具の技術生かし「組立簡単ログハウス」
田上町の桑原建具工業
岩手建設工業新聞社社長賞受賞
新潟県田上町川船河、(株)桑原建具工業(桑原良策社長)は、岩手県で開催された、第36回全国建具展示会岩手大会に、「組立簡単ログハウス」を出品、見事、(株)日刊岩手建設工業新聞社社長賞を受賞した。
同展示会は、毎年、各県持ち回りで開かれるもので、ことしは、8月30日から9月1日まで開催された。今回、県内からの出品は同社のみだった。
同社は、昭和44年、桑原社長が加茂市で個人創業したのが始まりで、59年には、法人改組で桑原社長が代表取締役に就任した。その間に、下条工場、第2工場を新築したほか、平成10年、田上町川船工場団地内に工場を新築し、拠点としている。
同社では、建具はもちろん、家具や格(ごう)天井、リフォーム、デパートのテナント工事など、幅広く手掛けている。格天井とは、格式を尊ぶ部屋に用いられる、1・2から2・5寸角の断面の格縁と呼ばれる部材で格子を作り、格子の間に正方形の板を張ったもの。主に社寺や書院建築で使われてきた天井形式。
同社では、多くの社寺などの天井を手掛けており、善光寺の宝物殿や大本願、雲上殿などのほか、最近では、弥彦神社の天井なども担当した。
平成5年に、デパート内装工事部門子会社の(株)仙見を、平成12年に、家具製造部門子会社の(有)夢宇来を設立し、より専門的に業務を行う体制を整えた。
2年ほど前からは、ログハウスを作り始め、今までに10棟以上建ててきた。今回、展示会に出品したログハウスは、実績の中から培った技術と、さまざまな研究を重ねた結果、組みやすく、機能的で、デザインもいいという、同社が自信を持って出品した逸品。
桑原社長は、「建具と建築は一体のものなので、見る機会も多く、いろいろなノウハウが蓄積されていた。それに、建具を作る技術を生かし、当社の格天井を作る設備を利用、駆使して作りました」とし、「建具産業も明るくない。建具の技術を利用して何かできないかというのは、業界ぐるみのテーマ。今回の展示会には、古典的なものだけでなく、家具、建築など新分野を確立する意味も含まれていた」と話す。
同ログハウスは、広さ5・5畳で、厚さ45ミリの板で出来ている。ドアは2層で断熱性能があるペアガラスを使用、妻の所から採光できるようになっている。鉄骨フレーム構造のため、基礎工事不要で、土地が斜めでも、鉄骨で調整してすぐに建てられる。屋根部分も、45度の急こう配なので、雪下ろしの心配もない。材料はアメリカ風の雰囲気をかもし出すオール松材で、材料も価格も安定供給できるのも魅力の一つ。
出品前に、同社ホームページに掲載したところ、長野県や北関東地域を中心に大きな反響を呼び、展示会場でも、人だかりができるほど。同社では、同ログハウスをキット状で販売する予定で、現在、販売ルートを検討している。
桑原社長は「今までも、ログハウスを建てながら、いろいろと試行錯誤を繰り返してきた。これからも、改良を加えながら、販売していきたい。建具産業の新しい柱になれば」と意欲的だ。
なお、同キット価格は、送料別で、約60万円。
商品などの問い合わせは、同社(TEL52・2051)へ。
同社HPアドレスは、http://www.gouten.com
(廣川)