加茂市議会一般質問
1日目 市長「あくまでも水道事業は赤字でない」
新潟県加茂市は、12月8日から加茂市議会12月定例会を開会している。
初日の8日は、監査委員と固定資産評価委員の人事案件を除く、一般会計補正予算などの議案と請願を上程、産業建設、社会厚生、総務文教の3常任委員会にそれぞれ付託。新たに、決算審査特別委員会を三つ設置し、各委員長、副委員長を選任、同第1特別委の委員長に安田憲喜市議、副委員長に古山一作市議、同第2特別委の委員長に安中弘市議、副委員長に山田義栄市議、第3特別委の委員長に佐野正三良市議、副委員長に中野元栄市議とした。
一般質問では、高井保、広野豊作、大関勝正、安武秀敏の4市議が、小池清彦加茂市長の進める加茂市政について質した。
特に、高井、大関両市議の10億円以上に上る水道決算の累積欠損についての質問に対し、小池市長は「本当の欠損ではない。国が定める公営企業会計の帳簿の付け方に問題があるだけ」との答弁を繰り返した。
高井市議は、水道料金、田上町との合併などについて質問した。
水道料金では、自身が平成14年度水道事業決算審査特別委員として決算審査に参加した経験を踏まえ、「水道事業は単独事業で受益者負担が原則。過去8年は留保資金でカバーしているとは言え、10億5000万円近くの欠損が出て、その結果、単年度累積留保資金347万円となった。また、14年度の全配水量に対しての有収率が75%で、25%は金になってない。しかも全体の17.5%は無効量で、メーター器も回らず、どこが漏れているかも分からない漏水があるとのこと。市民の中には、『今、県下一安い水道料は結構だが、後で付けが回ってくるなら何もならない。仕方なく料金が上がっても、むしろ水を大切にする意識が出ていい』と言う人もいる。今後の水道料金をどう考えているのか」と質問。
小池市長は「相当早いスピードで老朽管を新しい管に取り替えているのに有収率が上がらないのは、水道局側のメーターと各家庭側のメーターとの間に乖離があるためというのが大きな原因だと私は思う。メーター業者は実際量よりメーターには少なめに表示するので、漏れている量というよりもメーターの差」と有収率について説明。
続けて、水道決算については、「累積欠損が出ても本当の欠損ではない。帳簿の書き方がおかしい。帳簿は収益的収支と資本的収支の二つに分かれているが、収益的収支でいきなり減価償却費などを、損益勘定留保資金として強制的に貯金させる。これを資本的収支の赤字には補てんしていいが、収益的収支には補てんしてはならないとし、しかし収益的収支の赤字に見合うだけの貯金、つまり損益勘定留保資金は持っていなければならないとするため。だから実際は欠損ではないし、将来にツケは残らない。今後は、三条地域水道用水供給企業団が進めている矢立地内の第1調整池の工事が平成17年度に完成する予定だし、18年度には全市民が粟ヶ岳の水が飲めるようになる。その時、天神林浄水場は渇水時に備えて温存しつつ、そこの職員を減らす。このようにしながら、できるだけ料金の値上げをせずに頑張っていきたい」と答えた。
高井市議は、田上町が三条市などとの4市町村合併準備会を離脱したことを受け、「田上町民の中には、どこと合併してもある程度の苦しみがあるなら、加茂と合併したいという人もいる。市長は、消防、衛生面で一緒になっていて、体は一つで頭は二つある状態と言っていた。頭も一つにしてはどうか」と問うと、小池市長は「体が一つで頭が二つの状態が一番健康。離脱したのは田上町民の賢明な選択。加茂と田上が合併すると、地方交付税が11億円から13億円減る」と、いつもの持論を展開。「田上とは合併するべきところは合併し、基本的には合併しない方がいい」と述べた。
大関市議も、水道事業の未収金について、「どのような分析結果なのか。料金徴収方法はどうやっているのか」と質問。小池市長は「水道料金を滞納している人は経済的に非常に苦しく、払いたくても払えない状況と考えている。そのような人から強引に取り立てることで、倒産や自己破産が起きないよう注意する必要がある。営業用、または工業用で2回(4カ月分)以上未納になっているところは29件、未納金額は4528万円となっている」と回答。
大関市議が、10億円余の累積欠損に触れ、値上げの可能性を聞くと、「あれは赤字ではない」と、高井市議への答弁と同様の内容を繰り返した。続けて、大関市議が「損益勘定留保資金がゼロ円になっても上げないのか」と詰め寄ると「留保資金がゼロになれば終わり」と述べた。
さらに、大関市議は「足りない分を徴収する努力が足りないのでは」と問うと、小池市長は「徴収すれば会社が潰れる」と反論。他の市議からの「そんなことはない」との声に、「じゃあ、その会社が潰れたらあなたが責任を取るのか。そんなことはしないはずだ」と声を荒げる場面も。「ただ徴収するのは簡単なこと。しかし、その会社は加茂にとって金の卵。今まで加茂市のために頑張ってきた金の卵が苦しんでいるのを見捨てるのか。そこがまた金の卵を生むようになれば、また入ってくるもの」とした。
(廣川)
