し尿処理予定地 合併と絡む
同一市でないと建設難しく
 移転問題で揺れる新潟県中越衛生処理組合のし尿処理場。組合管理者の高橋一夫三条市長は、新施設建設用地として三条市塚野目地内の三条市下水道処理センター脇の敷地を選定し地元交渉に入っている。三条市の下水道処理施設の一部をし尿処理と共用することでコスト削減を図る狙い。ただ、下水処理とし尿処理の所管省が異なるため、三条市の施設を一部事務組合が使うことは難しく、実現には構成市町村の合併が必要となる。燕市の対応によっては、暗礁に乗り上げた状態の県央東部合併が前進する可能性もある。2月19日午後3時半からの同組合議会議員協議会で、副管理者の高橋甚一燕市長は「今までは合併問題とは関係ないものだったが、これからは合併とつながってくる。早急に検討したい」と述べた。

「これからは合併とつながってくる」と燕市長 現在の燕市東町地内のし尿処理場は、建設以来、38年が経過し、耐用年数の限界まで、わずかな年数しか残されていない。

 当初は、現施設付近での新施設建設を計画したが、地元の反対が強まる中、燕市が「構成市町村のなかで検討してほしい」と要請した。今年度から組合管理者が燕市から三条市へ移管し、高橋三条市長は、燕市の要望を受け入れるかたちで、三条市内に新施設用地を決めた。

 新施設の用地面積は、1万2000平方メートルほどで、現在の施設より4000平方メートルほどコンパクトになる予定。また、建設にかかる時間は、地元の了解を得た後に、県条例に則り環境アセスメントに3年、建設に3年を要する。

 高橋三条市長は、議員協議会冒頭の挨拶で「下水道の普及とし尿の処理が相対関係にあることを考慮し、下水道処理施設と連携を持った整備が望ましいと判断した」と示した。

 この構想を実現するためには、下水道の所管が国土交通省、し尿処理の所管が環境省と違いがあるため、三条市の下水道と広域の一部事務組合のし尿処理を併用することはできないという縛りがある。一方、一部事務組合の構成市町村が同一市となれば、併用ができるという。高橋三条市長は「国土交通省や環境省に説明していたときは合併の研究が進んでいた」としている。

 この日の協議会の議題は、平成15年度予算案だったが、予算そのものへの質疑は少なく、新施設に関して主に三条市選出の議員が管理者側の考えを質すことに集中。

 まず、三条市の高坂登志郎議員が用地の面積や建設のスケジュールなどについて質問し、高橋三条市長から、構成市町村がまとまれば効率的な施設の建設が可能との答弁が出ると、続いて三条市の岡田兵一郎議員の「結論として、組合構成市町村が合併しなければ難しい。これは燕市も含めてということになるのか」との念押しに、高橋三条市長は「合併しなくとも不可能ではないが、三条市の下水道が使えなくなる」と答えた。

 すると、燕市の大岩勉議員が「移転と合併は別と、副管理者(燕市長)はおっしゃっている。まだまだ、陳情の仕方など方法はあるのでは。合併イコールこの問題とは思っていない」と協議会の流れを断ち切るかのような要望を行ったが、三条市の阿部銀次郎議員、岡田議員が高橋燕市長の考えを質し、高橋燕市長から「今までは別の問題と言ってきたが、別に合併を否定しているわけではない。これからは合併がつながってくる。早急に検討したい」との答弁を引き出したところで、協議会は終了した。

 引き続き開かれた本会議では予算案を含む全議案を全会一致で可決した。

 なお、15年度予算額は、歳入歳出とも2億9465万7000円で、前年度当初比18.7%減。工事請負費がなくなったための減少。
                                                (重藤)