三条市
一般会計当初予算285億1500万円
0.3%減だが実質的予算回復
新潟県三条市は、2月18日、平成15年度当初予算を発表。一般会計は、285億1500万円で、前年度当初に比べ0.3%減。七つの特別会計と合わせた総額は、488億4530万円で、前年度当初より1.4%減となり、4年連続の緊縮財政となった。15年度も財政調整基金を9億円余り取り崩すなど、苦しい財政運営を強いられているが、これまでに取り組んできた退職者不補充をはじめとする人件費切り詰めなど、健全化に向けた施策が効果を上げ、実質的な市民サービスに回せる予算は、155億1000万円と10年ぶりに150億円台に回復した。
午前10時から市議会に対し予算概要を説明、終了後、記者会見を開いた。
一般会計のうち、人件費は54億2800万円、借金返済のための公債費は36億6200万円、企業への制度融資など貸付金は39億1500万円で、市民サービスに回す残りの予算は155億1000万円。
これを高橋一夫市長が最初に取り組んだ平成12年度予算と比べると、人件費は8億7600万円減、公債費は1億9200万円増、貸付金は22億7300万円減、その他の市民サービスに回す予算は、9億7700万円増。
かつての大規模事業の借金返済に苦しみながらも、人件費の抑制、制度融資などの見直し、事業の見直しで経費を抑制し、市民サービスへコツコツと予算を回している姿が浮かび上がる。
また、今年度は、各部に、ある程度の予算配分を任せるなど、より市民に近い予算編成を目指した。
会見で高橋市長は「実質的に使える予算が10年ぶりに150億円台を超えた」と評価。
増えた予算の主な振分け先は土木事業。県立三条高校の平成17年度の移転開校に合わせ通学路整備事業に取り掛かり、15人乗りのエレベーターを設置したJR三条駅上空通路整備に1億7700万円、通学路整備に2億2132万3000円のほか、新保裏館線のJR信越線アンダー部、嵐南工区の用地取得、物件移転補償も行う。
また、産業振興策として、新たに、中小企業構造改革資金預託金として8億円を用意。高橋市長がかねてから述べていた「ビジネスプランを立て、その計画に対し融資する」制度で、企業が合併など再編を行う際に貸し付ける。
新規事業に取り組む一方で、大幅な歳出見直しも行っている。三役給与10%削減、教育長6%削減、一般職2.5%削減、一般管理職手当の30%削減などを継続するほか、コミュニティFM番組放送など、各種補助金、委託料などを削減している。
一般会計歳入の内訳は、市税が102億8340万7000円で前年度比3.8%減と見込む。個人市民税は28億6195万6000円で1.6%減、法人市民税は10億9900万円で5.8%減、固定資産税は50億9528万7000円で5.6%減。昨年度まで固定資産税は、自然増で徐々に増えていたが、15年度が3年に1回の評価替えの年にあたり、地価の下落、企業の設備投資減少による償却資産の減少で、大幅に減る見通しを立てた。
地方交付税は40億3000万円で13.3%減。普通交付税は32億5000万円、特別交付税は7億8000万円。
使用料・手数料は、家庭ゴミの有料化、ゴミとし尿収入の完全委託で、4億4134万6000円、46.1%増加。
国庫支出金、県支出金は、新保裏館線の事業化に伴い、それぞれ15.6%、10.4%とそれぞれ増加。
繰入金は、財政調整基金から9億1191万1000円取り崩した。財調の残金は2億円ほど。
市債は、三条高校通学路整備のため、29億8710万円、68.3%と大幅に増加した。
一般会計歳出では、土木費が12.1%増加しているほかは、民生費が2.3%増、教育費が4.1%増と前年度比で増加している分野は少なく、今年度予算は土木費に特化した予算編成といえる。
また、公債費は、36億6167万7000円、0.2%増と多額に上っているが、ピークは来年度までで、その後は徐々に減少する見込み。
当初予算は、3月定例会に提案する。
(重藤)
主な新規事業は次の通り。
▼名誉市民鶴巻三郎さん作品展開催・184万2000円▼地域コミュニティ事業補助金・65万円▼地域通貨流通事業・263万千円▼夜間診療所運営事業委託料、平日、土曜、休日・1528万9000円▼現斎場整備事業・320万円▼技術開発研究等支援事業補助金・900万円▼良質米消費拡大学校給食補助金、週3回から週5回・582万2000円▼ブックスタート事業・160万円
