迷走する燕市議会議長選挙
県央東部合併で対立の構図如実に
6回の議長選挙、当選人いずれも辞退
赤塚功仮議長は4回頭を下げる
 新潟県県央東部の合併に賛成する議員と反対する議員が10人ずつと拮抗。「議長を出した方が、採決で負けるとあって、受け手がない」と成り行きが注目されていた、新潟県燕市議会臨時会が5月13日に招集されたが、議長選挙の困難さは、大方の予想をはるかに越え、6回の投票で、当選した赤塚功、星野義則、川上靖夫の3市議が、それぞれ議長就任を辞退。
繰り返された議長選挙
 結局、この日、議長選出のめどが立たないまま、会期を20日までの8日間とし、20日に、改めて議会選挙を行うことを決めて散会した。

 合併問題という、燕市の将来の方向を決める重要な事柄が争点とはいえ、いつもは、議長に就任したい市議の確執から市議会が空転するのに、今回だけは、当選した市議が次々と辞退、赤塚市議に至っては4回も当選し、4度も辞退の挨拶を行うという前代未聞の状況。

 20日、臨時会を開いて、果たして新たな議長を選出できるのかも定かでない。

 臨時会は、午前9時半招集で、報道陣が大勢詰め掛け、テレビカメラなども入って、開会が若干遅れた。

 議員20人全員が出席し、仮議席に着席。満71歳と最年長者の赤塚功市議が仮議長として議長席に就き、直ちに休憩を宣した。

 各派の代表者が協議を重ねたが、歩み寄りは見られないまま、午前10時35分再開。日程第1号「議長選挙」が行われた。

 議長にしたい市議の名前を一人だけ記入する単記無記名投票で、開票の結果、合併賛成派の赤塚功仮議長に10票、合併反対派の星野義則元議長に10票と、いずれも、互いの反対陣営が投じた票で、分け合う形になった。

 同数で、なおかつ法定得票の5票を超えていたため、両市議が、くじ引きで当選者を決めることになった。まず、くじを引く順序決めるくじで、星野元議長が1番を引いた。星野元議長は、本番では2番を引き、赤塚仮議長が1番で当選した。

『辞退』で頭下げる赤塚仮議長 しかし、予定通り、赤塚仮議長は、議長席で当選人として挨拶し、「名誉ある議長に当選させていただき誠にありがたい。3期目で、副議長の経験もありません。孫子のために、こうこうと光を照らしてやれるかどうかの瀬戸際。議長を辞退させていただきます」と述べた。

 このため、再度、投票が行われた。新人の酒井基市議が、発言を求め「辞退した赤塚市議に、再度、投票できるのか」と質した。赤塚仮議長は「本人の考え次第」と、投票できることを明らかにした。

 2回目の選挙結果は、赤塚仮議長10票、合併賛成派の大山前議長7票、星野元議長3票で、赤塚仮議長の2回目の当選が決まったが、再び辞退。休憩に。

 休憩のまま、お昼になり、午後1時過ぎ再開。冒頭、合併反対派の中心となっている草の会代表大岩勉市議が、議事進行上の発言を求め、「議会の前例からすれば、辞退の余地はない。最年長で、最大会派(燕和会)の赤塚氏が引き受けるべきで、何故、辞退するのか。私情で辞退されるのか。権威ある議長職を固辞すべきでない。これでは誰が当選しても受けられない」と、赤塚仮議長の翻意を迫った。

 しかし、赤塚仮議長の辞意は変わらず、大山前議長が、議席から「さっきの話は、一旦終わったのだから」と、大岩市議の議事進行発言にクレームをつけた。

赤塚仮議長の辞退を責める大岩市議 休憩後、3回目の議長選挙を行い、赤塚仮議長10票、星野元議長9票、大山前議長1票で、赤塚仮議長は、3度目の辞退の挨拶。4回目は、星野元議長、赤塚仮議長が10票ずつで、くじの結果、またも、赤塚仮議長が当選。ついに4回目の辞退の挨拶。下げる頭が心なしか、1回ごとに、深深となってきた。

 5回目の議長選挙で、星野元議長、赤塚仮議長が10票ずつで、くじの結果、星野元議長が当選。挨拶に立って「1回、2回、3回、4回と落選し、くしくも、5回目で当選した。4回当選された赤坂氏が辞退された異常事態。お引き受けすることができないので辞退します」とあっさりと辞退。

 休憩を挟んで、6回目の議長選挙で、赤塚仮議長は「もう1回、議長選挙を行います」と述べて、投票に。その結果、合併反対派の川上靖夫元議長と、赤塚仮議長が10票ずつで、くじの結果、川上元議長が当選。川上元議長は「赤塚、星野両議長同様、私も辞退させていただきます」と、引き下がった。

 何度投票しても、結果は変わらない。特に、合併反対派の飛燕会、草の会、日本共産党燕市議団の10人は、市議選中に、合併反対から合併賛成に立場を変えた赤塚仮議長に、嫌がらせのために投票し続けた。
 
 結局、このまま、何度、議長選挙をしても解決の糸口が見えないことから、各派代表者の話し合いで、この日は休戦とし、20日まで会期を延長、20日に仕切り直しすることになった。
                                                (社主)