絵画タクシーが走り出す
笑みこぼれる子供の絵でまちを明るく 日の丸観光タクシー
 新潟県三条市東三条1、日の丸観光タクシー(株)(西山斉社長)が、5月1日から31日まで、地域の園児、小学生を対象に、「あなたの絵が街中を走ります」と題して募集した絵画コンクールの入選作品が決まり、24点が6月19日から、タクシーの車体に張られ、まちを走っている。

 タクシーに子供の絵を張ることになったたきっかけは、西山社長が「三条は地味なタクシーが多い」というお客の声を聞いたこと。西山社長自身も「三条のまちが明るくなるような、見た誰もが、笑みを浮かべるようなタクシーを作ってみたかった」ことから、懇意にしているデザイン会社に相談したところ、逆に「子供の絵を張ってみては」という提案を受け、絵を募集することにした。

 絵画コンクールは、タクシーに絵を張ることを前提に、「ぼくの、わたしの大好きなひと、まち、もの」のテーマで三条市、燕市、白根市、栄町、吉田町、分水町、寺泊村、下田村、中之口村在住の園児、小学生を対象に募集し、同社の予想を上回る約250点の応募があった。このため、募集の時点では入選作品は6点の予定だったが、「全ての作品が素晴らしく」、審査に苦慮したことから、入選作品を予定の4倍の24点に拡大した。応募作品の多くが、学校、幼稚園単位でのもの。個人での応募は入選作品中では1点だけだった。絵は全て返却され、返却時には、入選した人全員に、5000円分の図書券を渡した。

 審査は、デザイン会社が行った。審査の様子を、西山社長は「端から見ていても、明るく伸び伸びとしている絵が多いように感じた。家族、祭り、お花畑の絵が多いように感じた。実際に張ってみると見応えもあり、なかなか良いと思う」と話す。

 6月19、20日の両日、タクシーに、絵を転写したフィルムを張り付ける作業を行い、合計6台のタクシーが、4枚のドア全てに絵を張って走っている。

 お客の反応については、「おもしろい」「明るくなった」といった声があるが、まだ開始から1週間も経っていないため様子見の段階。「みなさんの声を拾い、反応を見たい。好評なら、秋頃にまた絵を募集し、台数を増やしていきたい」と考えているが、「お客様によっては、目立つ車を嫌う方もいる。全部のタクシーに絵を張ることは考えていないが、福祉車両に絵を張ることを考えている」とした。

 西山社長は「三条の街並みには、これといった特徴がない。閉店している店や公共施設などの、シャッターや壁面が、子供の絵であふれていれば、楽しくなると思う。なかなか難しいことだが、そのきっかけとなれば」と自社以外にも、この事業が、発展することを望んでいる。

 また同社では、新たに「老人や子供、女性のセキュリティーに有効」というサービスに取組む。NTTドコモのGPS機能付き携帯電話を利用して、加入者のいる所にタクシーが駆けつけたり、迎えに行く、というもの。7月1日から開始する。   
                                                (外山)