三条市議会 
市長公約 給与半額議案 厳しい質疑
職員ワタリ、ウロヌキ廃止に向け 
市長「頑張るもの報われる職場に」
 高橋一夫新潟県三条市長が、市職員の昇給の慣例ワタリ、ウロヌキ廃止のため、2期目の公約の一つとして掲げた自身の給与半減議案に対する、市議会での議論が6月17日、6月定例会の本会議で行われた。

 議案に対する大綱質疑で、登壇した四人全員が給与半減を取り上げ「給料を半分にするのが、なぜワタリ、ウロヌキの廃止につながるのか」、「責任の半分を放棄するのか」などと厳しく、高橋市長の考えを質した。

議会に理解求める高橋市長 高橋市長は半減する意義について「ワタリ、ウロヌキを廃止したいのは、職員の給与を下げるためではなく、適正に評価して頑張るものが報われるものとしたいから」と述べ、理解を求めた。

 市職員の給与は、職責に応じて、九つの等級により区分けされており、1号級が最も低く、9号級が最も高い。ワタリ、ウロヌキは一定の在職年数が経った職員は現在の肩書きのまま給与が最大で2号級アップする慣例で、場合によっては長年務めている主任の給与が、係長の給与を上回る場合も生じるという。

 高橋市長は、この慣例を廃止するため、職員と痛みを分かち合うとの観点から、給与半減を打ち出している。

 この日、登壇したのは、相田邦夫、米田美智子、金子恒夫、相田芳枝の4市議。

 最初に登壇した相田邦夫市議は「今回の給料を半分にする議案とワタリ、ウロヌキの廃止はどう関係あるのか。提案説明では給与の適正化のためというが、分かりやすく説明願いたい。給与半減とワタリ、ウロヌキの廃止は、市長のこじつけである、との報道もあるがどうか」と投げかけた。

 高橋市長は「本来関係はないもの。2年間から話し合いをしてきたが、理解をしてもらえなかったので、今回、公約として挙げ、痛みを分かつのでという意味で取り上げた。私一人で勝手に半減できないので、議会にお願いしている。市長になって2年目に人事考課を実施する時、その前にワタリ、ウロヌキを止めるべきとの発言があった。ワタリ、ウロヌキは、給与は職務と責任に応ずるという公務員法に反するもので、自治体運営に悪影響を与えるものだと思っている」と答えた。

 さらに、相田邦夫市議は「職員労働組合と2年前から話し合っているというが、2年前に10分程度話し合い、それ以降、沙汰止みになっており、交渉していないそうだ」と組合との交渉を行う姿勢を質し、さらに「市長給料の半減分は、それほどの額ではないし、任期は合併するまでの2年間、もしくは4年間。700人からなる職員にとってはずっと、であり、膨大な額になる」との質問に、高橋市長は「700人いるからこそ、きっちりする必要がある。合併する際にきちっとしなければ大変なことになると思っている」と返した。

 続いて登壇した米田市議は、市長給与半減について(1)ワタリ、ウロヌキを廃止する時期は(2)職員からの協力を得るための半減だが、協力を得られない場合どうするか、などを質問し、高橋市長は「できるだけ早く実施したいし、精力的に交渉する」と答えた。
 
3番目の金子市議は「給料は、公務員にとっての生活給であり責任給だが、三役は責任給。50%の責任を放棄するのか、本心を聞かせてほしい」と質問。

 高橋市長は「責任放棄はまったく考えていないし、今まで以上に頑張る。ワタリ、ウロヌキは職員の給与を下げるものではなく、きちっと評価して見合うものは昇格していくもの。頑張れば報われる職場を作りたい」と答えた。

 最後に登壇した相田芳枝市議は「組合との交渉を十分に行うべき。職員724人のうち、主任は264人。係長、主査のポストは49しかない」と述べ、ワタリ、ウロヌキを廃止すると、今までは主任のままでも係長級の給与がもらえたものが、廃止により246人のうち、49人しか今まで受け取っていた給料額とならないことを指摘。「主任のままで定年になる者の給与とワタリにより昇給し定年する場合、4000万円の差が出るそうだ。議案の提案よりも労働組合との交渉を先にするべきだと思う」と主張した。

 高橋市長は「評価をせずに昇格するという制度を改めたい。組合から出て来いと言われればいつでも行く。4000万円もの差がつくということ自体が異常。差が出るのは当たり前で、だから私も給料を半減して痛みを分け合うと言っている」と答えた。

 市長給与半減議案に対する議論は、今後、6月24日から始まる総務文教常任委員会でも行われる。
                                                (重藤)