革グリップのホビーツール中心に
五十嵐プライヤー
内山社長 新潟県見附市坂井町1、(株)五十嵐プライヤー(内山晃社長)は、先端に樹脂を付け、つかむものを傷付けない「ソフトタッチシリーズ」が日本DIYショウ新商品アイディアコンクールで銅賞、「ソフトタッチワイド」が、日本DIYショウ新商品ヒット商品コンクールで銀賞を受賞するなど、大きな評価を得ているメーカーだ。

 今回は、今までと趣向を変え、ホビーツールを前面に押し出す。

 同社のホビーツールは、グリップに革を使用していることが特徴。この天然素材の革と鉄を融合した商品は、内山社長のアイデアだ。「ケルンの展示会に行った際、たまたまホテルの売店でイギリスの釣りの本を見て、そのアイテムの中にグリップが革になっているものを見つけた。自分が今まで考えていたイメージとピッタリで、やっぱりいいと思い、帰国後、社で提案したところ、面白いとのことで作ることに」と、いきさつを話す。3年間の試行錯誤の末、昨年10月から発売。塩化ビニール製のものと違い、使うほどに手になじみ味が出ることなどから、本物志向のユーザーらを中心に支持されている。

 造形作家の余合(よごう)ナオミさんも、その一人。余合さんは、青山アートスペースなどで個展を行ったり、HANDS LABOで「WIRE WORK」講座を開くなど、幅広い活躍を見せる、注目の作家だ。余合さんは、革グリップ商品を見て、そのデザインと使いやすさが気に入り、自身が講師を務めるNHK「おしゃれ工房」(8月25日放送予定)で使いたいと申し入れたほど。これを機に、同社ショウブースで、実演も兼ね、余合さんに簡単な小物作りを教わる体験型教室を開くことにした。参加費や材料費は無料で、出来上がった作品は持ち帰ってもらう予定だ。内山社長は「いい作品を作るには、いい工具が必要」とし、この試みの成果に期待する。

 そのほか、新たに、ピンセット「超精密」シリーズも出品。同品は、持ち手部分を薄くし、先端に精密さを出した上、つかみ心地の軽さも実現した自信の逸品。「触り心地、つかみ心地を感じてほしい」との思いから、パッケージの一部に穴をあけ、直に触って確かめられる仕掛けも。

 内山社長は、現在のDIY市場について、「小売り主導の傾向が強くなっている。メーカーの立場から言えば、作る人がいて、消費者がいて、小売りはあくまでサプライヤーだ。今はいくら付加価値をつけても、値頃感を出さなければ、理解してもらえない部分もある。でも、ホームセンターなどが大量購入し、大量に売れる時代ではない。同業他社でも、昔からの金物のルートを見直し、重視する動きがある」とする。

 また、同社はパッケージの台紙にハガキを入れ、エンドユーザーの声を拾う努力も。「苦言、苦情はありがたい。それを元に商品を作ることができる。これからもオリジナル商品で、他との差別化を図りたい」と意気込みを述べる。
                                                (廣川)