産業と観光が連携する街づくりを
加茂商議所 産業振興ビジョン策定に向け着々と
 加茂商工会議所(新潟県加茂市、阿部大爾会頭)は、1月23日、各部会・委員会等懇談会を開催。加茂市の産業再生に向けた振興ビジョン策定のスケジュールを発表、策定に向け本格的に動き出した。

 振興ビジョンは、同会議所商工振興委員会(太田明委員長)が主管となって策定しており、専門委員として、新潟経営大学の椎谷福男教授と石井泰幸助教授も参加している。今年度限りの単年度事業とせず、平成16年度の7月ころまでの策定を目指し、現在、アンケート調査などを行っている。

 策定の方向としては、加茂市産業現状と課題を分析し、新商品・技術開発、経営技術などの製造部門だけでなく、産業と観光が有機的に連携する街づくりなどの都市機能のあり方についても提言をまとめる。また、各協同組合と連携して事業化すべきもの、各企業が取り組むのに参考になる事例、あるいは商工会議所が関与するべき事項などをまとめ、内容によって要望すべきことがあれば市行政に要望する。

 同懇談会で、太田委員長は「テーマが大きすぎて、まとめにくい。今まで研究してきた市町村合併のように、期限があり、山の頂上が見えていればいいが、そうはいかない。いろいろな意見を聞きたい。学者は意見を聞いて分析し、結論を出すが、私たちは学者じゃない。だからこそ、実現できるようなものを出すべきだと思う。まだ、絵が描けていないが、何とか実現可能な絵を描き、実行していきたい」と抱負を述べた。

 阿部会頭も「15年度事業の一つだが、本当の活動は16年から。加茂山や美人の湯が単独ではなく、連携して動く形にしていければ」とし、協力を求めた。

 同委員会では、昨年10月から各種統計の分析、調査として、専門委員が既存データを分析、新年1月5日には、企業のIT活用アンケート調査を実施、回収した。なお、IT活用アンケートは平成13年にも実施しており、対象事業所も内容もほぼ同じで、どのように変化したか見る。

 今後は、2月に市内の全1203会員事業所を対象に、産業振興に関するアンケート調査を実施。3月下旬から、アンケートに基づき約30社を訪問する企業ヒアリング調査、各部会、委員会、事業組合などと意見交換し、6月の常議員会、または通常議員総会に内部での報告会を行い、7月に行政機関、市議会、協同組合、企業などの出席を得た外部の報告会を開催する予定だ。

 加えて、策定した産業振興ビジョンが「絵に描いた餅」で終わらないように、可能なことから実行、または研究する組織、仮称・加茂産業振興事業推進会議の設置も検討している。

 予算は、平成15年度、16年度合わせて150万円。

 策定などについて、同懇談会に参加した会員からは、2月に実施する産業振興に関するアンケートに対し、「かなり難しく、特に商店は答えにくいのではないか。答え方によっては分析結果にも影響が出るのでは」と危惧する意見も出されたが、「若手後継者、経営者が希望の持てるようなものにしてほしい」という期待を込めた意見もあった。

 同懇談会には、加茂市議会からも3委員が参加しており、それぞれの意見を述べた。安中弘委員は「産業活性化は、毎定例会ごとに誰かが発言している。市長はじめ行政当局は手詰まりだ。行政にもの言えば、すぐに補助金という考えになっているが、具体的にどうなっていくのか、業界で考えていかなければ道を開けない」とし、広野豊作委員、高井保委員も、振興ビジョンの策定に賛同する立場で見解を述べた。
                                                (廣川)