三条市 パルム1 4階にIT関連企業誘致
自治体間誘致競争激しく
企業名公表は最終決定後
新潟県三条市は、神明町のパルム1・4階に、情報通信関連企業を誘致するため、フロア賃借料の3分の1を補助する要綱を制定した。
IT関連企業が、県内にコールセンターを設置する場所として三条市のほか、新潟市、長岡市、上越市を候補としている中、企業側に少しでも有利な条件を提示するのが狙い。
パルム1は、平成13年の再開から、各階に順次テナントが入居しているが、4階については後継テナントが入居していない。
企業名については、4つの自治体が誘致活動しているため、企業側の混乱を避けたいとの意向で、現在のところ東証一部上場企業としか公表しておらず、遅くとも年明けには出るという最終決定後に公表される。
11月9日午前10時からの市議会産業建設常任委員協議会(阿部銀次郎委員長)に報告したもので、関崎光明経済部長は「三条独自の支援策を示して、パルム1に」と市の姿勢を説明した。
半年前に新潟県の東京事務所を通じて、進出の話が持ち上がり、企業側は県内4市のうち10カ所を現地視察して、最終的な場所を選んでいる状況。同社は、当初北陸4県を対象として、その後、進出先を新潟県内とした。
三条市が誘致するために制定した要綱の名称は、三条市情報通信関連産業立地促進事業補助金交付要綱。3年間の間、賃借料の3分の1を補助する。補助限度額は年間500万円。通常、誘致企業の優遇策としては、固定資産税の減免を行うが、今回、三条市を進出候補としている企業が固定資産を持たないため、その対応策とした。
パルム1が進出場所に選ばれた場合は、現地法人を設立し、50人規模の人が働く場所になるという。
賃料については、パルム1に入居している個々のテナントで異なるため、公表されていないが、高い部類になる。
市は、誘致実現について期待を込めており、村上幸一委員の「県内4市の中で、三条市が適しているということなのか」との質問に、関崎経済部長は「三条市は1カ所、ほかの3市で9カ所を現地視察したので、ある程度の情報は把握している。おそらく具体的には、パルムが一番適していると現時点では判断している」と答え、パルムが有利と判断する根拠として「光ファイバー通信網を使うのだが、パルムには光ファイバーが40本ある。現在8本を使用している。残り32本が使用可能。企業側は20本の使用を最低条件としている。この条件にかなう施設は新潟市以外にはない。賃借料についても私どもが一番条件的によい」と理由を挙げた。
パルム1は、平成13年に、1階から5階までほぼすべてのフロアを使用していたジャスコが撤退して以降、市と第3セクターの三条昭栄開発が、後継テナントの誘致と取り組んできた。
その中で、4階については、物販の業者が、来客の流れなどを考慮して入居を避ける傾向にあり、後継テナントが見つからず、市と昭栄開発では「非物販」で探してきたという。
進出企業が結論を出す時期については、高坂登志郎委員の「結論はいつ出るのか」との質問に、関崎経済部長は「当初、話があった時点では年内とのことだったが、県内の災害の様子を見た中で遅らせる選択肢も出てきたという微妙な言い回し。遅くとも年明けには最終的な結論が出てくると思っている」と答えた。
パルム1は、現在まで全フロア面積の78.6%ほどが再開している。ただ、11月末に5階のフィットネスクラブの(株)ビックネスが退店するため、入居率は1割ほど下がり68.6%となる。後継テナントは、ビックネスが設置したサウナなどの設備もそのままになるため、同業種で探しているが、関崎経済部長は「50社にあたって1社あるかないか」と厳しい現状を報告した。
また、横山一雄委員は、市の姿勢に賛成の姿勢を示したうえで「市長は、パルムはあくまでも商業施設として再開すると主張していたが、考えが変わったのか」と質問。
関崎経済部長は「大店立地法にかかる商業ビル。その方向に変わりはないが、現実として42人の地権者に賃料が配布できていないのが現状。4階は、当初から難しい部分と捉えてきたが、結果的に残ってしまった。こういった業態でないと埋めることができないと思う。地権者の方に賃料を配布できる状態にするためにも、ぜひ強力に進めていきたい」と答えた。
(重藤)
