八幡宮再建で早くも鎚音
佐藤建設の作業場に活気みなぎる
新潟県三条市の総鎮守、三条八幡宮の再建を目指す、三条八幡宮再建奉賛会(捧賢一会長)は、3月6日、八幡宮拝殿で、一般にいう祈願祭に当たる建設奉告祭を行うが、建設を請け負った同県栄町泉新田、(株)佐藤建設(佐藤昭二社長)の作事場では、すでに連日、太い木材を刻むノミを打つ鎚の音が響いている。
立派な神社で、普通、2年の工期が必要な大工事だが、今回は、今年1月から来年4月末までと1年4カ月しかないだけに、陣頭指揮を取る佐藤雅夫専務はじめ、スタッフの大工も懸命だ。
同社は、本成寺塔頭の寺院を建築しているのをはじめ、多くの神社仏閣を手掛けている宮大工。
社員17人中、大工が10人とスタッフも揃っている。
今回の八幡宮の再建に当たっては、昨年3月ころから、捧会長、設計業者ら関係者と佐藤社長が、彌彦神社や京都の神社仏閣などをつぶさに見学。この地域にはない立派な社殿にしようと意気込んで設計した。
特に、拝殿、本殿や、神楽を舞う神楽殿などは、雲形斗供をはじめ木組みが難しく、宮大工として鍛えてきた佐藤社長、佐藤専務やスタッフの腕の見せ所。
材木は、土台や下回りは、腐りにくく虫のつきにくい青森ヒバ、柱はヒノキやスギ、ケヤキ材、正面を飾る虹梁や斗供はケヤキという具合に、適材適所で木材を選び、既に発注済み。
虹梁や斗供は、雲の形などに加工しなければならず、木材は伐採後、10年、15年と乾かしたケヤキ材を使う。
佐藤専務は、「十分乾かしたケヤキ材でなければならないので、わが社で用意しておいたもの」と言う。
作事場に入ると、この道40年、佐藤社長のもとで働くこと十数年というベテランの大工、佐藤勇さんが、彫り上げた斗供と、仮の柱を組み立てて、座り具合を入念にチェックしていた。
一般の木造住宅は、柱や梁を組ませる建前の作業は1日とかからない。ところが、神社仏閣となると、建前だけで1カ月。その上、太い柱は七寸角だし、梁も並みの太さではない。
「現場に行って、組み始めてから、寸法が合わないというのでは、時間のロス。ここですべて組み立ててみて、現場に運ぶ」と佐藤専務。
大きな節などがあるような木材を、木組みを試す仮の柱に使うのだが、それを刻む大工さんの表情は、真剣そのもの。
仮の柱といっても、本物と寸分違っては木組みを試す意味がない。
とにかく、広い佐藤建設の作事場は、一足早く、木材を刻み、彫り物を掘る大工さんの意気込みで、熱気が溢れている。
(社主)
