田上町・自立推進プログラム策定で全協
助役不在で遅れ心配する意見も
新潟県田上町は、このほど「田上町自立推進プログラム策定に関する事項」を取りまとめた。4月28日午前9時30分からの全員協議会で、佐藤邦義町長が同事項について説明、議員の質疑を受けた。
同町では、住民公募の行政改革推進委員会の委員を5月上旬までに決定し、今年11月中には「自立推進プログラム」を決定して平成17年度予算編成に反映させる予定。質疑では重要なポジションに助役が配置されているため、助役不在によってプログラム策定を危惧する声もあった。
同プログラムは、佐藤町長が施政方針演説で掲げた「自立したまちづくり」、「財政の健全化」のためのもの。3月定例会で全町議に機構図を配布していた。このたび、同町行政改革推進本部設置要綱に沿って体制を確立し、スケジュールや調査項目、課題などの骨子について取りまとめたもの。
本部長を町長、副本部長を助役(不在)、本部員を収入役、教育長、各課長とした「推進本部」を設置。住民、各種団体代表、学識経験者等で新たに設置する「行政改革推進委員会」と、既存の「財政健全化委員会」をタイアップ。庁議メンバーで構成する幹事会、企画商工課内に「自立したまちづくり推進室」を設置して策定に臨む。
プログラム策定までには、住民説明会も開催して、住民参加型システム構築も狙う。
協議会冒頭、佐藤町長は「自立したまちづくりの推進管理等について策定した。3月議会終了後、厳しい財政状況について県、国会議員に何らかの支援策を願ってきた経緯があり、やや遅くなったことをお詫びします」と挨拶。策定した項目について説明した。
説明で、佐藤町長は「当町の財政は非常に厳しく、平成17年度、18年度以降、収支にマイナスが出る状況。なによりも財政の健全化が大切。今までと同じではマイナスの克服は困難なため、町民に痛みを分かち合うことで理解願うことも考えている。当面の緊急課題は、償還金のピークとなる平成17年から22年までの、財政不足の対応策の検討が第一」と、改めて財政の厳しさを強調。住民負担の可能性も示唆した。
それぞれの役割は、自立したまちづくり推進室、財政健全化検討委員会が議員からの意見集約を行うなど調査を進め、資料を作成し、幹事会に提出した後、町長に提出。町長が行政改革推進委員会に諮問し、同委員会が推進本部に答申。議会との調整を経てプログラムを策定する。
原案の策定を行う自立したまちづくり推進室、財政健全化検討委員会は、幹事会の統括者である助役が指示を行う。
財政健全化に向けた調査項目は、職員定数見直し、人件費抑制、経常経費節減、組織機構見直しなどの内部革新、民間委託の推進、補助金、各種サービスなど事務事業の抜本的見直し、町税収入確保、使用料、手数料、保育料、下水道使用料の見直し、不用不動産の活用など。
今後の検討課題としては学校、保育所、幼稚園の給食業務見直し、保育所、幼稚園の民間委託検討、町立施設運営の見直しなどが挙げられた。
質疑では、高橋秀昌町議が「財政が健全でない理由、これからの予算規模を立案することを目指すのか」と質した。
佐藤町長は「予想以上の交付税減額が大きく、税収も増えない。結果的に毎年8億円から9億円と建設償還金のピークを迎える。予算規模についてはこれから策定するが、35億円から40億円程度と考えている」と答えた。
池井豊町議は「プログラムは、何を削減するかというものばかり、なぜ単独を思考する人が多かったか考えるべき。田上町としてよさがあったからこそであり、何のための自立かを考えて、それにあった策定を。数字合わせだけの財政健全化では間違った方向に行く恐れがある」と、危惧。
佐藤町長は「平成17年度予算のシミュレーションでは、1億円ほどの財政不足が予想されている。まず、財政の破綻を防いで、それからまちづくりを明確にしていく。財政の健全化をステップに歳入にあったまちづくりへ。財政の健全化を第一にする」との考えを繰り返した。
丸山正樹町議は「助役が重要ポストに出てくるが、5月上旬までに新助役は決まるのか。助役選任によってプログラムの策定が遅れることのないようにしていただきたい。住民説明会をするにしても、状況をよく理解している住民は少ない。いつ、何をするのか説明して住民参加を促すことや、住民のオブザーバー参加など、いかに住民を参加させるかが大切」と質した。
佐藤町長は「策定に使用した条例ではどうしても統括が助役となってしまう。できるだけ近いうちに助役を決めたい。財政については相当の資料がないと理解してもらえない。当面は庁内で財政の健全化を目指したい。オブザーバー参加は考えていないが、行革推進委員会に新潟経営大学の学識経験者に来てもらう」とした。
(外山)
