三条市・県内から36人参加
さんじょう鍛冶道場がスタート
自分だけのオリジナル切り出し小刀の製作ができる、さんじょう鍛冶道場の開校式が、5月17日午後7時から、新潟県三条市金子新田、(株)山村製作所内の鍛冶道場で行われた。
毎年、市内だけでなく県内から多くの人が参加するコース。ことしの参加者も新潟市、阿賀野市、小千谷市などから36人が参加。また、年代も、小学生から70代までと幅広い。
開講式では、主催者挨拶で、市商工課の川瀬正課長が「鍛冶道場は、鍛冶の技術と刃物製品のよさをPRし、ものづくりのすばらしい体験を味わってもらおうという事業。これを機会に、三条製品のよさを知ってもらい、ファンになっていただきたい」と主旨を説明。
(協)三条工業会の涌井清次専務理事は「みなさんには、ものづくりの楽しさを知ってもらうと同時に、道具を安全に使う方法も取得してほしい」とした。
続いて、受講者の自己紹介に入り、それぞれが参加した動機などを述べた。
市内からの参加者は「地元で育ちながら、体験したことがなかった」、「刃物を売ることに携わっていたので、刃物を見る目はあるつもりだが、作ることは経験したことがないので」など。
市外からの参加者は「全国紙で連載していたものづくり関連の記事を見て感動したから」、「左利きなので、自分専用の刃物を作ってみたかった」などを、それぞれ述べた。
入校式の後、初回の座学として、鍛冶道場名誉師範の岩崎重義さんが、刃物の歴史や鉄、鋼、鋳鉄の違いについて講義した。
岩崎さんは、刃物の歴史について「刃物は金属であるイメージがあるかもしれないが、最初は歯。その後、道具として石、骨、木などが使われ始めた。金属でないものが刃物の原点。その後、中国では、青銅が使われ始め、時代が経つにつれ、鐵、鋼、鋳物に変わっていった。日本では、いつころから金属が使われ始めたのか、はっきりしていないが、くろがね、まがねなどの大和言葉が残っている」と説明。
また、鉄、鋼、鋳物の違い、日本の刃物の特徴などについては「この三つを見分ける方法は、潰すのが一番。鉄はつぶれ、鋼は傷がつくがつぶれず、鋳物は割れる。日本の刃物のほとんどは、やわらかい鉄に鋼を張りつけている。そして、急激に冷たい水につけると、鋼だけが固くなる。鋼は貴重だったため、少ない鋼でたくさんの刃物を作ることができる方法。また、鉄の部分は、粘りがある。こういうことで、日本の刃物はトップクラスの品質を持っている」とした。
(重藤)
