三条市・スポーツ版地域コミュニティー
総合型地域スポーツクラブ進める
 新潟県の三条市教育委員会は、市内7中学校区を対象にした総合型地域スポーツクラブの立ち上げを進めており、5月11日午後1時半から、三条市体育文化センターで開かれたスポーツ審議会(細井英二会長)で各中学校区のスポーツ団体などの現状を報告した。

 総合型地域スポーツクラブとは、地域に点在するスポーツ団体を一つにまとめ、誰もが継続的にスポーツに親しめる環境を、住民自らがつくることを目的としている。

 主にヨーロッパで根付いており、ドイツなどでは、学校では体育の時間は設けずに、子供たちはスポーツクラブで、自分の好きなスポーツを選び、親しんでいくという。   

 日本では、国がまとめたスポーツ振興基本計画で、生涯スポーツ社会の実現に向けた方策として、総合型地域スポーツクラブの全国展開をうたっている。県内でも、豊栄市をはじめ、多くの市町村で取り入れられており、県央地域では分水町、栄町にある。各クラブには、サッカーくじの収益金の一部が補助金として交付されている。

 一人の市民が一つの団体に所属するだけで、何種類ものスポーツが楽しめるようになるだけでなく、世代間交流、地域の連帯感などにもつながる。スポーツクラブなので、会費はあるものの、いわばスポーツ版の地域コミュニティーだ。

 三条市では、昨年から、推進するための検討を始めた。モデルケースとして示している組織図には、トップのクラブマネージャー以下、指導者・スタッフ、会計・事務、施設管理などの役割がある。地域住民の理解と協力があり、かつ住民自らが組織をつくり、各種スポーツを楽しめる環境をつくり上げる。

 地域コミュニティーづくりと同様に、住民が主体となって進めるので、行政は主導せずに、総合型地域スポーツクラブの意義を住民に示し、きっかけを与える役割を果たし、バックアップしていく。

 三条市では、昭和55年にスポーツ都市宣言をしており、目標として掲げた、健康増進、市民の連帯性などを実現するためにも、総合型地域スポーツクラブが必要と捉えている。

 また、スポーツ関連の問題点として、学校スポーツでは、卒業ごとに区切られる環境、一般スポーツでは、個人・家族など少人数での活動が困難で、行政依存型などを挙げている。

 これらの問題を解決し、生涯スポーツ社会と、地域コミュニティーを形成するために、地域住民自らが話し合い、自分たちが所属するクラブのかたちを決めていく。

 現在、スポーツ審議会で協議を重ねると同時に、月末から地域に向けて、総合型地域スポーツクラブの意義を説明していく段階に入っている。

 スポーツ審議会の協議では、総合型地域スポーツクラブの意義には、賛同する意見が多いものの、形成できるまでの困難さを指摘する声が多く、この日も「住民への説明段階で、参加者が少なくならないように、しっかりとしてほしい」との注文がついていた。

 市の担当者も今後の困難さの予想はついているようで、「積極的に取り組んでくれるリーダー的な人が多く出てくれれば」と期待を込めている。  
                                                (重藤)

 今月末から行う地域への説明会の日程は次の通り。開催時間は、いずれも午後7時。
【二中・三中学校区】▼5月21日・体育文化センター
【一中学校区】▼5月24日・嵐南公民館
【本成寺中学校区】▼5月27日・本成寺公民館
【大崎中学校区】▼5月28日・大崎公民館
【四中学校区】▼5月31日・井栗公民館
【大島中学校区】▼6月4日・大島公民館