脱会の原因、合併でない
高橋燕市長定例記者会見
 新潟県の高橋甚一燕市長は、5月6日午前10時から燕市役所で開かれた定例記者会見で、一部報道された中越衛生処理組合からの脱会について「同じ市でないとまずい側面もあるが、今言われている場所ならば何とかなる。原因は合併の枠組みではない」とし「先般、県からの許可が下り、市内の下水終末処理場に、し尿処理施設を増設してもよいこととなった。単独で増築するほうが、価格面でも三条市などと新設するよりもはるかに安い」と、話した。

 燕市では、平成21年までに増築し、平成22年予定の中越し尿処理組合の新施設共用開始を待って脱会、単独でのし尿処理を開始する予定。詳細について高橋市長は「一部で脱会について報道があったが、18日に臨時の議員協議会を開いて全議員に説明して、了承を得る段階であり、正式発表の段階でない」と、これ以上明言しなかった。

 また、9月5日に決定した市長選への出馬についても「合併を成功させることが最優先であり、そこまで考えていない」と、明らかにしなかった。

 中越衛生処理組合からの、燕市脱会については、4月19日の理事者会議で高橋市長が申し入れ、了承を得た。市では、脱会について同組合の組合議員に説明。一部で脱会が報道された。

 高橋市長は、脱会の理由について「同じ市でないと、まずい側面もあるが、今言われている場所なら何とかなる。吉田の方で処理をするわけでもない」と、合併の枠組みによる脱会を否定。単独でし尿処理を行うとした。

 同組合脱会後のし尿処理については、「以前から、単独での公共下水道運営を研究してきており、市内の下水道施設率が2年後には50%を突破する見通し。このほど、県からの許可がおり、市内の下水終末処理場に、し尿処理施設を増設してもよいこととなった。価格も三条市などと新施設を増設するよりも、はるかに安く、平成21年には竣工する予定。中越衛生処理組合の新施設供用開始となる平成22年2月を待って脱会する」とし「議員には、18日の議員協議会で、説明し了承を得たい。それまでは正式発表の段階ではない」と、話した。

 合併協議については、新市都市構想策定に係わる業者を(株)三菱総合研究所としたこと、住民公募の「まちづくりビジョン策定委員会」の燕市選出委員を決定したことなどを発表。

 産業については、「一時は吉田町よりも下回ったが、製造品出荷額が、久々に1500億円を突破した」と、明るさを見出しながらも、鉄、ニッケルなどの原材料価格の高騰などを懸案事項として挙げ、「ピーク時である平成3年の製造品出荷額からみれば、まだまだ800億円も少ない」と、依然厳しさの続く現況を示唆した。

 そのほかには、交通死亡事故の頻発、市制50周年の記念行事、行政改革推進委員会、燕研磨工業会との懇談などについて話した。燕研磨工業会が懇談で要望していた「共同受注、後継者育成を目的とした技術センターを内包した工業アパート」については、「法人格の取得など、ハード面の整備もあり、大変だが、市の商工振興課、商工会議所の担当者と連携し前向きに検討している」という。市制50周年の記念式典については、「財政も厳しく、合併協議の最中でもあるので、現段階では考えていない」とした。

 記者団の一人からは「燕市は史料が少ない。市役所にも市となってからの史料しかなく、当時の市民の生活、産業形態などについて知ることが難しくなってきている。昭和の合併についても移転などで残っている史料が少ない。50周年の記念事業として、全市的に史料集め、保全体制の見直しを」と要望があった。        
                                                (外山)