NICO活用の成功事例
補助金サポート、技術確立
燕商議所産業経済委員会が講演会
NICOの高橋副理事長 新潟県の燕商工会議所産業経済委員会は、5月12日午後3時30分から、燕市白山町3、萬会館で「〜元気な燕の創造〜NICOはこうやって活用しよう」を開催した。

 NICO((財)にいがた産業創造機構)は、昨年設立。県内の中小企業、企業家に対して創業・新事業に対する助成金の紹介、獲得補助、経営改善、マーケティング、産学連携などのアドバイスを行っている。このセミナーは、同機構の支援メニューや成功事例について知ってもらい、この地域でも利用を促そうというもの。高橋豊副理事長ら同機構関係者3人が概要について講演。成功事例発表として「磨き屋シンジケート」事務局の高野雅哉さんが報告を行った。

 このセミナーには、産業経済委員会をはじめ、同商工会議所青年部、燕経営研究会の会員、吉田町商工会関係者など多数が参加。関心の高さを示した。

 開会では、小柳委員長が「商工会議所活動は、今後事業化、ビジネスチャンスの機会づくりに移行していく。それに、NICOはピッタリ当てはまる。商議所をNICOのワンストップステーションとする構想もあり、これを機会にチャンスづくりの情報をつかんでほしい」と挨拶。

 講演では、高橋副理事長、産学連携グループマネージャーの渡部豈臣さん、マーケティング支援グループの鈴木力さんが、それぞれの立場から支援概要について説明した。

 高橋副理事長は、同機構の設立について「何をするにしても、上の了解が必要な県庁の機能では、社会の変化に追いつけない。機動性、柔軟性のある組織をと、NICOを立ち上げた。産業創造機構は、若者のベンチャー支援を中心にするのでなく、現に事業を興している方々の次の展開を考えたのが原点。第2次創業、新商品開発を中心に、今、県では難しくなっている外部資金獲得のプレゼン指導もできる。発足2年目となり、当機構も実績、成果が問われる。ぜひ活用していただきたい」と、同機構の立ち上げ経緯、概要について話した。

 同機構では、首都圏マーケティング支援拠点として、7月20日、東京都中央区に「首都圏ビジネスサポートセンター」を開設する予定。

 続いて、マーケティング支援グループの鈴木さんは、具体的な支援成功のモデルケースについて、産学連携グループマネージャーの渡部さんは、産学連携支援事業、各種研究会について説明した。

 鈴木さんによると、昨年の同機構の利用は、740社、986案件。そのうち、資金面、専門家派遣、商品開発に関するものが上位を占めたという。

 モデルケースでは、窓口を通した新商品開発の相談から、同機構の審査、ビジネスプレゼンテーションを経て、国民金融公庫の融資を獲得。新商品を売り出した事例や、既存の分野とは全く違った新分野への進出支援などを紹介。「コンペ、事業可能性評価事業から入り、技能を磨いて、補助金を得るのが成功パターン」とし「何を始めたいのか、どんな新商品開発をしたいのか、具体的にもってきてほしい。情報入手には、メールマガジンの発信、講演会などを行うNICOクラブが活用できる」と、話した。

 渡部さんは「自己資金では困難な研究開発のため、競争的資金を獲得するのが私の仕事」とし、同機構の実施する産学の研究会、交流会、協議会などを説明。大学の法人化などにより、「大学は研究を企業に役立て事業化し、社会に還元することが重要」と、話した。

 「磨き屋シンジケート」の成功事例報告では、高野さんが、同シンジケートの設立経緯、組織、実績などを説明。NICOの活用例として、「共同受注マニュアル、基準マニュアルと同時に、マグネシウムの研磨技術開発を行い、そのための補助金申請を関東経済局にしたが、議論もされなかった。しかし、NICOにを通して補助金を得、技術を確立できた」とした。

 磨き屋シンジケートは、参加企業40社。平成15年1月の設立から今年4月までに、約200件の引き合いがあり、60件が成約した。納入済み売上額は約2500万円で、新販路として数値以上の価値があるという。

 これまで、親会社と縦のつながりのみだった零細企業に、横のつながりを作り、シンジケート化しながらも、一社一社の特殊技能を生かしている。

 質疑では、「いくつかの説明会に参加したが、新潟市まで相談に行くのも零細企業では難しいし、大勢のなかでは相談もしにくい。地場産センター、リサーチコアなどに窓口を設置して、個別相談を気軽にできないか」と質問があった。

 NICO側は「冒頭のお話にあったように、燕商工会議所を窓口にという構想もあるようだが、インターネットを通じて相談内容の書き込みをしていただければ、電話や訪問で、必ずこちらから連絡し、相談に乗ります」と、答えた。

 講演会終了後は、講師に個別相談できる情報交換会となった。   
                                                (外山)

 にいがた産業創造機構への問い合わせは、(TEL025・246・0058/FAX025・246・0030)、ホームページアドレスhttp://www.nico.or.jp へ。