伝統的刃物産業の見直しを
リサイクル、まちの活性化にも
生活者&生産者・環境研究コミュニティクラブ 
三条鋏センター
地場産内にもポスターを張って周知を図っている 新潟県の(協)三条鋏センター(坂井源一理事長)は、包丁や剪定鋏など家庭用刃物の循環利用と長寿命化を図ろうと、今年度から、一般消費者と地元の製造業者が一緒に体験活動を行う「生活者&生産者・環境研究コミュニティクラブ」を発足。

 6月9日午後7時から、県央地場産センターで初回となる体験工房教室を開いた。

 同事業は、一般消費者と製造業者が一緒に、刃物を使った体験活動を行うことで、消費者には伝統的刃物の良さを分かってもらい、製造業者は一般消費者から直接、製品への意見やニーズを聞こうというもの。

 参加者をモニターにした商品開発や、不用となった刃物を譲り受け、リサイクルも行う。事業展開が拡がれば、空き店舗なども利用して、まちの活性化にもつなげていく考え。

 現在、家庭用刃物は、安価な製品の普及で、使い捨てが一般化している。同センターでは、本来、手入れをすることで長期間使用でき、直しの専門の業者などもいた伝統的刃物文化の衰退や、環境負荷を危惧。体験活動では「本物の刃物」を使って生花や料理教室などを開き、包丁の研ぎ方や手入れの方法、道具の選び方、見方なども指導する。

 初回となったこの日は、池坊の藤井宏子さんを講師に、生花教室を開催、同センター会員ら、10人ほどが参加した。

生産者も生活者の立場で体験 坂井理事長は冒頭「三条は、生活道具の産地であり、消費者に本物の道具とめぐり合う機会がありながら、本物を理解してもらう機会が少ない。なんとか本物のよさを知ってもらい、長く使ってもらいたいと事業を開始した。手入れの仕方などを分かっていただくことで、楽しく道具を使っていただき、我々も喜んでいただける道具を一緒になって開発していきたい。忌憚のない意見要望をお願いします。さらにこの輪が広がれば、三条・燕地域にある空き店舗を使って事業を展開し、まちの活性化にもつなげたい」と挨拶した。

 参加した人のなかには、初めて生け花をするという人もいて、「鋏を作るのが仕事だが、初めて生け花を生けた」という製造業者もいた。

 一般の参加者では、愛用の鋏を持ち込んで「電動の包丁研ぎで研いだら切れなくなった」と、製造業者に手入れ方法を相談する人、製造業者は「生け花は意外と力を使う。だから剣山が曲るんだ」など、双方で理解を深めているようだった。

 同事業では、県央地場産センターが「地域のためになるなら」と会場を無料開放。同センターでの体験活動を中心に事業を展開する。また、同事業では広く意見を聞くため参加者を広く募っている。

 参加者は年齢、性別不問。問い合わせは、三条鋏センター窓口・(株)坂源(TEL0256・32・3421/FAX0256・35・7757)へ。          
                                                (外山)

 会場はすべて、県央地場産センター体験工房で午後7時から9時(変更の可能性あり)まで。

 次回以降の日程は次の通り。
【生花教室】6月23日、7月14日、28日、8月11日、25日、9月8日、22日、10月13日、27日、11月10日、24日、12月8日、22日、1月12日、26日、2月9日、23日、3月9日、23日。