大桃市議 「公の情報に利益、不利益ない」
「加茂美人の湯」例に情報公開条例制定求め 
加茂市議会
 新潟県加茂市の大桃一明加茂市議は、6月22日、加茂市議会6月定例会の一般質問2日目の質問に立ち、小池清彦加茂市長に対し、「情報公開条例の制定について」質問、意見を求めた。

 冒頭、大桃市議は「多くの議員が質問してきたし、私も3回目。しかし全部否定された。私は昨年の選挙で公約した事項なので、何回でも制定するまでやる。その辺を認識してほしい」と断ってから本題に。「今は市当局の情報を市民と共有する時代。プライバシーなどを保護するのは当然のこととして、ガラス張りの市政運営は、民主主義として当然のこと」と、社会情勢の流れを踏まえ、条例制定を求めた。

 小池市長は「情報公開条例の制定は義務付けられていない。市民の皆様からお尋ねのことは、答えているので大丈夫。私は市長として、市議会との議論と、市長と市民のよもやま話の日を大切にしている。よもやまなので、内容作成はしていないが、多くの人がお出でになられる。これらの内容を公開しろというのは、私の政治生命を絶つこと」と、従来通りの答弁を繰り返した。さらに「条例制定により、不利益なこと、例えば加茂美人の湯の湯量を、管が詰まった時の数値を公開すると、それだけが一人歩きしてしまう。公開するなら、管の詰まりが取れた後のものをするべきで、弊害がでないよう、慎重にすべき」との考えを加えた。

 大桃市議は「過去の質問に対し、よもやまを担保に、できないとしてきた。これは一貫しているし、田沢答弁でもそうだった。でも今回、制定しない理由に追加ができた。大体、市の利益を害する情報は公開しないとは、どういうことか」と、具体的な説明を求めたが、小池市長は「ただ今お答えした通り」「十分に説明したところ」と、はぐらかした。

 大桃市議は「公の情報に、利益、不利益はない。なぜなら一人のものではないから。あなた個人の考えで決め付けるのはどうか。個人情報は守らなければならないが、市の情報は市民のもの。よもやまは、あなたの政治的判断だからいい。しかし、温泉の湧出量が一人歩きするとはどういうことか。一人歩きすると悪いのか。悪くしているのは、あなたではないか」と非難。

 さらに「温泉が詰まることもあるだろう。でも、それを隠す必要はない。なぜなら温泉はあなたのものではなく、市民のものだから。隠すからおかしくなる。温泉にこだわって言うわけではないが、現時点の状況を説明して市民に判断をゆだねるべき」とした。

 小池市長は「詰まったことを隠してはいない。これから掃除するのでいいじゃないか。ただ詰まった時の湯量が一人歩きすると、はやらなくなる」と答弁。

 この発言に、大桃市議は「やっと本音が出てきた。市民の税金を20億円もかけて造ったものが潰れては困るから」とし、「温泉に入りに来た人は、何も加茂川の水に入りに来たんじゃない。湯が出ていなければ二重、三重の詐欺行為。状況を知らせるべきだ。私は造る前に反対したが、20億円の温泉を潰せとは言っていない。3月定例会でも、毎年掃除するかどうかは、やってみなければ分からないと言っていたが、確かにそう。しかし、今後それを市の財産として継続するかは、関係者をはじめ、いろいろな人が考えて結論を出すこと。情報は市民の知る権利。情報の一人歩きは、あなたの面子だけだ」と、市長の態度を批判。

 小池市長は「制定しようか検討していたが、しゃにむに公開するための条例は、市の利益を大きく害するもので、やはり公開できない」と答えた。

 大桃市議は「公開しても、しなくても市民の利益を損ねるものじゃない。市議会との議論を大切にしていると言うわりに、何も言わず、議会で議論していない。出ているならその湯量を、出ていないなら出ていないと言えばいい。『先ほど作ろうと思った』との発言があったが、じゃあ作ってください」と詰め寄ると、小池市長は「慎重に検討しようと思っていたが、市の利益を著しく損なうものまで公開するなら、いつまでたっても作れないと、あなたの発言を聞いて思った」と、制定しない理由に大桃市議の発言を追加。

 最後に、大桃市議は「当局提案が一番ベターだと思っていた。議会サイドから提案するのは少ない。どうしてもやらないというなら、そういう道を歩まなければならないが」と、市民や議員からの請求も止むを得ないとの考えを示唆すると、小池市長は「議会サイドで、著しく害するものは作らないようにお願いする」と求めた。

 大桃市議は「利益を害するものに対し、公開しないなどということは、どの条文にもない。執行者の判断で開示しないことはある。その場合は、委員会でもめることもあるだろうが」と話し、33分を残し、質問を終えた。  

〜答弁30分以上、再質問わずか3分 
  加茂市議会 樋口浩二市議の質問に〜


 樋口浩二加茂市議は、23日、加茂市議会6月定例会の一般質問で、加茂市の財政状況などについて、小池清彦加茂市長らに意見を求めた。

 質問要旨は、「加茂市の財政状況について」「経済不況の実態と産業対策について」「公共事業の進捗状況について」の3点。

 加茂市の財政状況について、樋口市議は「三位一体政策が今年度からスタートした。でも各地方自治体の反応はよくない。アンケートによると、三位一体政策への不満は90%以上に達した。中には、地方切り捨てとする厳しい意見もあった。財政調整基金取り崩しも80%以上に上る。政府は地方自治体を救うためとして、地方財政健全化債を出したが、使ったのは20%ほど。もう借金は増やせない、というのが自治体の考え。交付税を減らし、その分借金しろという、ダッチロール状態。その中で加茂は、どのような運営をするのか」とし、公債費比率と起債制限比率の現状と今後の見通しについて質問。

 小池市長は、三位一体改革などについて、いつもの小泉内閣批判を述べ、加茂市の予算についても、以前の答弁と変わらず「今年度平成16年度予算において、貯金が3億7000万円減る予定だったが、昨年、経費節減に努めた結果、2億5000万円の繰越金が捻出できたので、平成16年度末において、貯金の減る額は、おそらく1億4000万円程度にとどまると思う。今後の人員削減などの努力や起債償還額の減少により、おそらく貯金の目減りは数年のうちにゼロになる」と繰り返した。

 公債費比率については、平成15年度決算見込みで19.1%、平成16年度で18.9%の見込みとし、起債制限比率は3カ年平均の数値で、平成15年度決算見込み13.8%、平成16年度13.2%の見込みとした。

 小池市長は、これらの数値の今後の見通しについて「市税や普通交付税が流動的な中での見込みですが、公債費比率は平成17年度17.9%、18年度17.2%、19年度16.0%で、起債制限比率は3カ年平均の数値で、平成17年度12.8%、18年度12.3%、19年度11.5%と下がる見込み」を示した。

 加茂市における経済不況の実態と産業対策については、「東芝ホームテクノの首脳陣と連携を密にし、新潟鉄工加茂工場と丸五技研を支援し、その他の市内各企業をマンツーマンで精一杯支援してきた。財政出動により、須田木工団地の連鎖倒産も防いだ」と実施した施策を羅列。この施策が功を奏して「日本梱包、トーシスアクティス、丸惣運送など相当数の優良企業が来た」ことなどを挙げ、さらに市外に本社がある某優良企業」として、白根市新飯田、大野精工(株)が須田に工場を建てると話した。

 公共事業の進捗状況は、加茂大橋はすでに7基の橋脚が完了し、河川内のもう1基も継続費として発注済とし、平成15年度末の進捗率は約66%、県の供用開始目標は平成20年早期としていることを紹介した。

 そのほか、国道403号バイパス、県道天神林上条線の若宮町・長福寺間、林道今滝冬鳥越線、根古屋中央線、若宮公園、五番町商店街区の道路拡幅事業についても説明した。

 これら1回目の小池市長の答弁が終わったのが、持ち時間あと3分前。

 樋口市議は、困ったような表情を浮かべながら「ご親切な答弁、ありがとうございます。本当は財政の健全化について聞こうと思ったのですが、次の機会にします」と述べ、加茂市のここ2、3年の税収の減り具合について質問。

 それに対し、小池市長が小泉内閣批判などを織り交ぜて答弁して終わった。
                                                (廣川)