さんしん 16年3月期の純利益5.9億円
有税引当7億円余 費用計上 
ペイオフ完全実施に備え体質強化
 新潟県三条市旭町2、三条信用金庫(杉野良介理事長・27本支店)は、6月18日、平成16年3月期決算を発表。

 来年4月のペイオフ完全実施を控え、金融機関の健全性が求められる中、同金庫では、個別貸倒引当金繰入額の7億2000万円(100万円未満切り捨て、以下同じ)などをはじめ、引当を強化。結果として当期純利益は、5億9400万円で、前期比42.23%減となった。

 また、自己資本を積み増し、前期比0.09ポイント増の16.84%と、国内基準の4倍以上と、健全性を増している。

 決算は、17日に開催した総代会で承認されたもので、4期目再任された杉野理事長は、今後の同金庫の方針について「筋肉質の経営支援体制を作り上げたい」とした。

 預金、貸出金の状況は、預金関連は、個人、法人関係とも堅調に推移。一方の貸出金に関しては、個人融資は住宅ローンなどを積極的に展開したが、事業関係が低迷した。ただ、預金、貸出金ともに、県内信用金庫のトップを維持しているという。

 預金期末残高は、2651億5500万円で、前期比1.80%増。預金期中平均残高は、2658億100万円だった。

 一方の貸出金期末残高は、減少。1721億3800万円で前期比2.24%減、貸出金期中平均残高は、1702億9300万円で前期比1.29%減。

 貸出金の減少を受けて、業務収益は59億9800万円で、前期比4.16%減となった。しかし、預金利息の減少や、株式市場が比較的良好だったため、国債や株式の運用経費が圧縮でき、業務費用は41億1600万円で前期比12.49%減。従来と同様に、新規採用抑制による人件費の削減にも努めた。

 結果、業務純益は18億8200万円で前期比21.02%増となった。

 また、金融再生法に基づく不良債権残高は、149億8800万円。保全率96.5%、引当率は73.9%で、前期に比べ、1.0ポイント、2.17ポイント、それぞれ改善した。

 このほか、同金庫では、前期の倒産企業分や、今後に向けて体質を強化するために、7億200万円の有税の個別貸倒引当金繰入額を臨時費用として計上した。

 また、保有している土地建物の地価下落分などを引き当てた。

 さまざまに引当したため、利益は減少。経常利益は10億8800万円で前期比6.57%減、当期純利益は5億9400万円で、前期比42.23%だった。

 有税引当を行ったため、利益は減少したが、課税所得額は12億7500万円と例年より増加した。

 今回引き当てた分が、破綻しなかった場合は、次期以降の課税所得額が大幅に下がることになる。

 また、当期未処分利益剰余金8億700万円と利益準備金限度超過積立金取崩額1000万円の合計から、配当金と役員賞与金を差し引いた7億7900万円を全額内部留保とし、自己資本を伸ばした。

 同金庫の自己資本は、90%が特別積立金で、繰延税金資産は3%と低く、自己資本比率への影響度は0.5%程度。

 なお、17日に開催された総代会では、3年に1回の役員改選も行われ、理事長には、杉野理事長が再任。4期目を務めることになった。

 他の役員では、野水文治常勤理事が退任し、大桃徹総務部長が、常勤理事となった。   
                                                (重藤)