防災根本から見直す
高橋三条市長 復旧後検証
7・13水害の反省点語る高橋市長 新潟県の高橋一夫三条市長は、7月21日午前9時半からの定例記者会見で、7・13水害から得た教訓を生かし、新たな防災体制を構築する考えを述べた。「根本的に防災のやり方を考えないとダメだと考えている。今は復旧作業を優先させ、その後、検証してキチッとしたものを示したい」とした。

 今回の水害は、発生の直後から、ダム放流のタイミング、市の避難勧告が十分に行き届かなかったなどの問題点が指摘され「人災」とまで非難の声が上がっている。

 そこで、市では反省点を踏まえ、16日、五十嵐川が再び増水した際は、午後5時5分と早めに避難勧告を出し、市の広報車両を多く出動させるなどの対応をとったという。会見で高橋市長は、この時の対応を振り返り「あの時は、早めに勧告を出した。しかし、自動車で道路が渋滞して、広報車が思うように現地に入れない。しまった、と思ったが1時間半ほどで交通はスムーズになった。幸い、水位は、仮堤防の44センチのところで止まった。その後、議会からは、あの時にも避難勧告は聞こえなかったとの意見が出た。あれだけしても聞こえないということは、交通規制をかけて、自動車が勧告地域に入れない状況にし、さらに防災無線をつけるなどしなければとも思っている」と反省点などを述べた。

 また、「人海戦術という手もある。しかし、行政はスリム化の最中だし、人員を増やしたのでは持たない。だから、自治会との協力をどう進めるかなど、庁内でマニュアルも作って、根本的に防災のやり方を考えないとダメだと考えている。自治会長とFAXでやりとりし、協力していきたいし、さらに自治会の副会長などとも連携し、連絡を取り合う組織を小さくすることも考えている」とした。

 その後、水害時の課題を上げ「三条の防災は、いつも震災に対応するために進めてきた。防災訓練でも水害に対するものはしていなかった。今回、感じることは、河川のある自治体の消防には、ボートが必要で、無いと手も足もでない。だから、救助活動では、自衛隊や広域の援助隊に助けていただいた。避難勧告をヘリコプターで上空から行うためにも、早めに新潟に声をかけ、待機してもらうことが必要かもしれない」とした。

 また、五十嵐川の改修については「最近の集中豪雨のように、急激にダムの水位が増え、放流されると一挙に水が来る。集中豪雨に対応するためには、ダム、堤防だけでよいのかどうか。普段は小さな流れでも、増水した時に備え、水が遊ぶ場所があるような河川の整備がいる。公共事業だが、いったん被害がでると甚大。一斉に整備を進めるではないにしても、少しずつ直してもらうことなども考えている」との考えを示した。 

 ただ、本格的な防災計画の見直しは、復旧作業が一段落した後に行うとの考え。「市民も、今は復旧作業の方を望んでいるはず」

 当面、最優先する復旧作業であるゴミの撤去については「これから、小さい道路の撤去にも入るが、大きいゴミは別として、市民が小さいゴミをトラックに入れるなどをしてくれれば、相当スピードアップできるはずなので、お願いしたい」と市民の協力を求めた。     
                                                (重藤)