水害乗り越え 参加の三条産地
各社 実演などで積極PR 
DIY HC SHOW  8月26日〜28日
 (社)日本DIY協会(遠藤敏東会長)は、8月26日から28日まで千葉県の幕張メッセでJAPAN DIY HOMECENTER SHOW 2004を開催した。ことしも三条市内の企業を中心とした三条産地グループとして22社の単独出展企業と三条商工会議所共同小間として13社が出展。7・13水害の被害を乗り越えて参加した企業も含め、それぞれ自社製品・商品PRに力を入れている。

 また今回のショウでは、高円宮妃久子殿下を名誉総裁にお迎えしており、26日にショウの模様を視察。昨年に引き続き参加している三条鍛冶道場の包丁製作体験のブースにも訪れ、鍛接の工程を興味深そうに見学した。

 ことしのDIY・HCショウは、昨年を上回る633社が1520小間で出展。約20万のDIY関連アイテムが一堂に集まった。会場面積は、3万4000平方メートルと広大。

 会期中26日がバイヤーズデー、27日がバイヤーズデーと一般PRデー、28日が一般PRデーで、さまざまなイベントが行なわれた。

 ことしは、アテネオリンピックと開催時期が重なっているため、来場者数への影響なども心配されたが、初日の来場者数は、主催者側によれば「例年よりも若干少ない程度」で、好調な出だしであった。

 その中で、三条産地ブースは、産地グループでの出展としては、最大規模の出展数で、存在感をアピール。関東地方での開催ということもあり、三木産地の18社、小野産地の5社を大きく引き離している。

 26日午前9時からの開会式には多くの業界関係者が集まり、盛大に行われた。

 開会にあたり遠藤会長は、ショウの概要を説明した後、7・13水害について触れ「先月、新潟県や福島県で起こった集中豪雨と河川の氾濫は、想像を超えるものだった。中でも三条地区のみなさんにおかれては、DIY産業の中核として被害を乗り越えて参加していただき、心より感謝申し上げます。一時も早く復興を遂げ、平安な日を取り戻してほしい」と見舞った後、「この産業が、21世紀のリーディング産業となるよう、今後ともみなさんのご協力を」と述べ、ショウの成功を願った。

 来賓挨拶では、堂本暁子千葉県知事が「21世紀は多様性、個性を大切にする時代。個性を出すためには、自分で工夫を加えなければならない。生活における、あらゆる分野で個性を豊かにしたいとなれば、当然、住もその1つ。自分の生活に合った空間づくり、ものづくりは楽しいのでは。そして働くだけではなく、余暇を大切にする時代でもある。その中でのDIYは、時代の申し子とも言える。消費者が大いに楽しめるショウとなるように」と期待を寄せた。

 続いて、ショウ実行委員長を務めている坂本洋司副会長が開会を宣言。テープカットを行った後、午前9時半に開場した。

 三条産地ブースは、正面入り口から入ってすぐの5ホール。PRには絶好の場所。多くの来場者が三条産地ブースで出迎えを受け、ショウを楽しむといった恰好。

 三条商工会議所の小間は、青を貴重としたデザインで、例年のような受付などは省き、共同小間をより目立たせるべく配慮している。 

 また、単独出展の企業もそれぞれ独自のPRに熱を入れている。多くの企業で実演を織り交ぜ、自社のアイテムの有効性をPR。そして商談に持ち込んでいた。実際にハンドツールを使うものから、映像による視覚効果に訴える手法など、例年以上に力が入っていたようだ。

 実演は一般客だけでなく、バイヤーにも有効な様子。「バイヤーは交渉する時、値段だけで決める傾向があるため、ショウを通じて道具の使い方や効果を知ってもらうのは大切」との声も出ている。

 また、三条鍛冶道場による鯵切り包丁の製作体験コーナーは、名前入りのマイ包丁が作れるとあって、昨年に引き続き大盛況。26日には、限定30本でバイヤーを対象に行い、27日と28日には、一般客向けに1日、120本で行っている。

 製作体験は、打ちならし、焼き入れ、成形など10工程を体験できる。会場内にスプリングハンマーの音が響くと、人が集まってきて、バイヤーらは「これが、三条の特産なのですね」と感心していた。

 27日と28日には、包丁製作体験コーナーに隣接して、県央地場産センターが、地場産品の特価販売も行った。

 また、商工会議所小間と、鍛冶体験コーナーの前には、7・13水害の被害に対して、全国から寄せられた物資、義援金に対して感謝する看板も掲げられていた。

 そのほかに、用意されたイベントも豊富。「DIYの原点を見つめ直した」というDIY工作教室では、壁紙の張り替えやタイルの貼替えなどを体験。アテネオリンピックと掛け合わせたギリシャ名品・名産市もあり、絵画やアクセサリーなどが豊富に揃っていた。

 また、防犯、防災関係のアイテムを集めたコーナーは、特に来場者の関心を集めていた。近年の治安悪化で、防犯アイテムに対する注目は高いという。来場者は、柵を窓につける、窓の下に玉砂利を敷く、ドアに複数の鍵をつけるなどの手法を、真剣な表情で見つめていた。

〜三条産地ブース、鍛冶道場も視察 
  名誉総裁の高円宮妃殿下〜


鍛冶道場も視察 今回のDIYショウの名誉総裁に就任している高円宮妃久子殿下は、26日ショウ会場を視察したほか、幕張プリンスホテルで開かれた業界懇親パーティーにも臨席された。

 高円宮妃殿下は、この日午後3時半に会場に入り、DIY協会役員と歓談の後、午後4時から会場内を視察。会場内をほぼ一周し、ショウ全体の雰囲気を見たほか、途中、三条産地ブースや三条鍛冶道場のコーナーに足を止め、実演を見学された。

 遠藤会長、ショウ実行委員長の坂本副会長、捧賢一副会長、加藤敏敦常任理事ら、同協会役員が案内。

 三条産地ブースでは、アークランドサカモト(株)小間のエアー工具の実演コーナーを見学。エアー工具でボルトを木材に打ち込んだり、金属板を切断したりする様子を興味深そうに眺めておられた。また、遠藤会長が、坂本副会長の会社であることを紹介すると、坂本副会長は恐縮した様子で笑顔を見せ、深々と頭を下げていた。

 三条鍛冶道場のコーナーでは、飯塚重房師範が、地金に鋼を打ち付ける鍛接の工程を見学された。また、用意していた鯵切り包丁にその場で名を刻印して、贈呈。高円宮妃殿下は、箱に収めたマイ包丁を「ありがとうございます」と嬉しそうに受け取った。

 また、人と環境にやさしい商品を集めたコーナーや、DIY新商品・ヒット商品コンクールのコーナーでは、特に時間をかけてじっくりと視察された。

 その後、高円宮妃殿下は、業界関係者約500人が出席した午後5時半からの懇親パーティーにも参加された。遠藤会長は開宴にあたり「住関連への造詣が深い方とお伺いしていたが、ショウを興味深そうに見学していただき、それを実感させていただいた」と感激した様子で挨拶していた。

〜リフォーム参入促進 業界全体でキャンペーン〜

 DIY協会は、リフォーム市場への参入を狙う会員ホームセンターを支援するための活動計画を策定。秋からキャンペーンを展開する。DIY・HCショウ初日の26日、記者発表した。

 国内リフォーム市場は6兆円規模とされている。ホームセンター市場の3兆5000億円をゆうに上回る規模。

 すでに独自にリフォーム事業に取組んでいるホームセンターもあるが、同協会としては「リフォームに取組むホームセンターのバックアップをして、スケールアップを図りたい」との考え。

 同協会では、リフォーム委員会(西村義之委員長)を立ち上げ、本格参入を検討し、ホームセンターの社会的存在意義の見直しも含めて活動計画を策定したという。

 この日の記者発表では、リフォームに本格参入する意義について、西村委員長が「リフォームは本来、日常生活の不満解消のために行う生活改善であるはず。そこで、地域の小売店として密着しているホームセンターの特性を生かし、生活者の目線に合わせた、生活者の求めるリフォームを提供したい」と強調した。

 具体的には(1)自分でリフォームする(DIY)(2)自分で商品・材料を選び、ホームセンターに取付け、施行を依頼する(Buy It Yourself・BIY)(3)大きなリフォームはトータルでホームセンターに依頼するの3パターンを想定している。

 今後、「小さな修理から大きな改装まで、ホームセンターで生活リフォーム―見て、選んで、確かめて―」のキャッチフレーズで消費者にPR。ホームセンターの店頭などでデモンストレーションを行うよう計画を進めている。

 また、ホームセンターリフォーム担当者に対してのセミナーや、リフォーム専用のマニュアルを作成し、業界全体で顧客対応のレベルアップを図り、ホームセンター側の受け入れ体制の強化にも力を入れる。
                                                (重藤)