有利な緊急対策融資を待つ
被災事務所 1日も早くの声
 7・13水害で被災した事業所は、復旧に懸命の努力を払っているが、小売、卸、メーカーを問わず、売上げゼロの日が続き、なおかつ復旧にかかる費用が確実に増していく。

 そうした中で、手形決済日を迎えるなど、新潟県、三条市の長期、低利の緊急融資や市中金融機関の繋ぎ融資などでしのがざるを得ない状況。

 渡辺勝利三条商工会議所会頭は、低利ではなく、「無利息の融資を」と 関係方面に訴えているというが、これから本格的に資金需要が発生してくるだけに、1日も早い対応が求められている。

 小売・サービス業は、業種を問わず、重要な部分がほとんど1階フロアに集中しているため、店舗改装や機械設備の更新、失われた商品を揃えるなどで、店舗の大小を問わず、大きな被害を受けている。

 卸売業も、中には、配送システム上、運送のトラックに荷台の高さに合わせて、倉庫、配送センターを高く設定していて助かった事業所もあるが、倉庫などに商品を山積みし、あるいは配送センターの床が低いために床上浸水して、大量の在庫が泥をかぶって廃棄せざるを得なかった事業所が多い。

 メーカーは、なんと言っても機械が泥をかぶって、そのままでは動かなくなり、NCなど高度化した機械であればあるほど、ソフトの部分が泥水に浸かって使い物にならなくなった。

 また、材料が泥水に浸ってしまって使い物にならず、在庫が泥水をかぶるなどで、仕事もストップし、なおかつ、機械の更新もままならなかった。

 早いところはお盆前に事業を再開しているが、依然、事業を再開できない事業所も少なくない。

 水害発生からひと月以上が経過。その間、売上げゼロという状態。

 手形決済をしている事業所は、売上げはなくとも、手形決済をしていかなければならない。機械設備の更新も、急げば急ぐほど資金が必要だ。

 もちろん、平素の取引先金融機関と相談しながら、当座の資金手当ては済ませているだろうが、これが、長期化してくれば、当然、経営の負担は大きくなる。

 少しでも、利息や、保証料率が低い方が、後々の負担も少なくなる。

 市中金融機関の災害事業所向けの緊急融資に合わせ、県や市の緊急融資制度の出揃うのを待って、借り入れようという事業所も少なくない。

 県は、8月9日に、融資額7000万円を限度に、年利1.7%、県保証協会の保証付き、2年間の据置期間を含む10年償還の緊急融資を実施した。

 さらに、13日から、セーフティネット保証として、県保証協会の保証料率を、通常の一般保証は1.3%から0.95%だが、被災事業所に限り0.8%から0.7%に引き下げることにした。保証対象額は担保設定する普通保証は2億円が限度、無担保は8000万円まで。合わせると2億8000万円まで、低い保証料率で借りることができる。ただし、被災後1カ月の売上げが前年同期比20%マイナスで、3カ月間、対前年同期比20%のマイナスが予測されることが条件。

 三条市でも、独自の有利な緊急融資を実施するため、内容を詰めており、早ければ来週早々にも発表し、受け付ける方針。

 被災事業所では、少しでも有利な条件で融資を受けようと、緊急融資制度の出揃うのを待っている事業所もある。金融機関でも、相談に乗りながら、有利な制度の利用をアドバイスしている。

 セーフティネット保証が12日に発表され、13日から、三条市では認定のための受付を始めているが、17日までに、15件の認定証明を発行しているほど。

 嵐南地域の被災地に店舗を構えている金融機関の窓口では、「水害関係では現在10件ほど融資の相談を受けている。市の緊急融資が実施され、内容を見てからという方もある。今月末の決済に間に合わなければ、繋ぎ融資ということも健闘しなければならない。いずれにしても、店舗改修や機械の補修費などの請求書が出揃い、新しい機械の見積もりが出て、購入するかどうか決めることになり、本格的な相談はこれから」と見ている。

 いずれにしても、市の緊急融資が1日も早く実施されることを期待する声が強い。     
                                                (社主)