広域事務組合 全力投球、あの時点では
救助活動 「反省し新たな仕組み」
 新潟県三条市、栄町、下田村が共同で消防、ゴミ処理、斎場の運営を行う三条地域広域事務組合(管理者・高橋一夫三条市長)の組合議会は、9月1日午後3時半から定例会を開き、7・13水害に伴う消防施設の復旧費などの補正予算、ほか平成15年度決算など5件を可決、承認した。

 定例会の本会議に先立って行われた議員協議会の質疑では、補正予算に関連して、水害時の消防による救助活動などが取り上げられた。救助活動では、一人暮らしの高齢者世帯の巡回などは行っていなかったが、消防には2000件からの救助要請が来ていた。管理者の高橋市長は「これから反省すべきことはあるが、あの時点では消防は全力投球だった」、「さらなる防災の仕組みを考える」とした。

 7・13水害に伴う復旧費の補正予算額は、3430万円。うち主なものは、清掃センター職員、消防職員の時間外勤務手当てなどで2535万8000円、被災した施設復旧費として773万6000円。

 被災した組合施設は、清掃センターのゴミ計量棟と消防の南分遣所。被害額は清掃センターが、ゴミ計量棟設備の点検修理に40万5877円、南分遣所は床上浸水したため、指令装置の修理や機器の入れ替えに654万4410円となっている。

 質疑では、高橋誉委員が「諏訪の破堤個所の水防活動はどうなっていたか。破堤寸前まで、消防関係者が現場にはいなかったと聞いているが」と質問。

 堀内俊夫消防長は「主に嵐北から水防関連の電話連絡があり、嵐北側で多くの活動を行っていた。破堤個所近くでは、曲渕の水防倉庫から上流100数十メートルのところで土のう積みを行っていたが、危険だということで引上げたと聞いている」と答えた。

 また、高橋委員の「時間外手当には、消防団員の活動に対しての費用は入っているのか」との質問に、副管理者の佐藤和夫助役は「消防団の事務は三条市が行っており、9月議会の補正予算でお願いしたいと思っている」と答えた。

 島田伸子委員は「消防では毎年、一人暮らしの高齢者宅の巡回を行っているが、今回の水害ではそれを行ったのか」と質問。

 堀内消防長は「市内に老人世帯は1400世帯ある。当時は2000件あまりの救助要請があり、県内外からの応援を得て、救助活動にあたった。その中で、帳面に合わせての災害弱者救出は行っていなかったが、電話内容により、さっそく救助に向かわせるなどした」と、最善を尽くしたことを説明した。

 さらに島田委員が「今回、9人の方が亡くなられた。一人暮らし高齢者の安否確認ができていれば、このようなことはなかったのでは」と質問すると、高橋市長は「9人の方が亡くなられたことは本当に残念だ。安否確認という中では、居宅介護支援センターの方々に連絡をとってもらい1000人の安否確認をした。しかし、支援センターに登録していない方もいる。さらなる防災の仕組みを考えていきたい」と答えた。

 議員協議会終了後、午後5時から本会議を開き、各議案を全会一致で可決、承認した。

 なお、15年度決算額は、収入済額が24億2984万353円で支出済額が24億561万157円。差引残高の2423万196円を16年度に繰り越している。 
                                                (重藤)