水害中心に5町議質問
決算特別委員長には高橋町議 栄町議会
 新潟県栄町議会は、9月16日午前9時から9月定例会を開会し、町議の一般質問、専決処分の報告、4件の補正予算について審議、可決した。

 また議会散会後に、決算審査特別委員会を開催し、委員長に高橋剛町議、副委員長に須戸幸男町議を選出した。同委員会では、本会議散会中に委員会を開いて、平成15年度決算について審議する。

 この日、一般質問で町政について質したのは、羽賀利栄、小出和子、土田俊人、山岸康男、堀茂信の5町議。特に7・13水害に関する質問が目立った。

 小出町議は「被害の大きかった三条市嵐南地区では、避難勧告や情報伝達の方法について問題視されている。当町ではどのように情報が伝達されたのか。今回の水害を教訓に、各地区に防災サイレンや公共施設に拡声器を設置するなどして一斉に放送する体制をとってはどうか、災害弱者となる高齢者や障害者については町であらかじめ把握し伝達する。また、地区ごとに年数回の避難訓練を義務付け、同時に消火や救急法講習を行って住民に防災意識を植え付けるべき」と質した。

 小林弘右町長は「避難勧告の発令解除の伝達は各地区区長、広報車で行い、山崩れなど危険な場合は職員を現地に派遣し、住民や区長を交えて相談した。さらに避難所には、保健士を含む職員を必ず配置して住民の声に答えた。ホームページでの情報発信、水害対策本部では24時間体制で電話を受け付けた」と、水害時の対応を披露。一方で「避難はうまくいったが、今回の水害では町内の道路、電話などのライフラインも生きており、濁流が来るまでにも時間があった。区長、住民、消防団も力添えも大きかった。しかし、ライフラインが寸断された場合を考えると、町として反省すべき点が多々ある。避難場所の設定や、住民の輸送方法、緊急物資の備蓄など、いろいろな災害に対応できるようプランを見直したい。町内の危険箇所の把握に努める」などとした。

 防災スピーカーについては「三条市、下田村と検討協議したい。避難訓練については、栄町防災マップを作成し全戸配布しているが、防災教育とは言えず訓練も行っていない。現在、復旧を優先しているが、マニュアルも含め防災教育、訓練についても検討したい」と、答えた。

 土田町議は「今回の水害では刈谷田川左岸側が破堤したが、鬼木の右岸側でも溢水があり破提した場合、大変な事態となっていた。町内の被害も、農地の冠水、土砂崩れと大きいが三条市や見附市の陰に隠れて、国や県、他市町村からほとんど被害のなかった地域のように捉えられている。県の資料を見ても当町の被害の程度は、大豆被害が記載されているに過ぎない。当町よりも被害の少ない市町村でも大きく取り上げられているところもある。今後の支援は大丈夫なのか」と質した。

 小林町長は「対策本部では、随時被害状況報告を県に提出している。担当の各セクションにも話しており、被害状況はしっかりと把握していただいている。刈谷田川については栃尾市から当町までの区間を抜本改修すると聞いており、信濃川の合流点についても早期改修を求めている。大面川については砂防事業指定されているが、事業採択に時間がかかるため、堆積土砂の撤去などから行うという。町では国、県の支援で復旧に全力を尽くす。稗田川についても復旧準備中」とした。栄町は、災害救助法の激甚災害指定では、農地が本激指定される見込みだという。

 さらに、土田町議は、水害による合併協議の遅れについて質問、「三条、下田も大被害で、合併のスケジュールも大幅に狂うとみられ、今後策定する新市建設計画にも影響が出るとみられる」と質すと、小林町長は「新市建設計画は9月中に決定予定だったが、住民説明会を9月下旬から10月上旬に開いた後、防災についても含めて策定し、10月26日の協議会で決定する予定。その後、廃置分合の議決を経て、平成17年5月の合併期日に。合併期日には変更はない」と、答えた。

 これに対して土田町議は、「新市建設計画に防災を盛り込むというが、特例債に枠があるため、当初予定で中止や縮小となる事業はないのか。水害による予想外の支出が、合併に何らかの影響が出ると考えている住民も多いが」と迫ると、小林町長は「新市建設計画に河川改修、防災を含めるなどの変更はあるが、当初の主要事業に変更はない。これからも協議は控えているが、変更なしの方針」とした。  
                                                (外山)