三条市議会 市長の責任
河川改修と防災マニュアル
新潟県三条市議会は、9月14日午前10時から、9月定例会の本会議を開き、大綱質疑で高坂登志郎、相田芳枝の2市議、一般質問で梶勉、武士俣昭司の2市議が登壇し、それぞれ7・13水害関連で、五十嵐川改修の見通し、水害時のダム管理の状況などを質した。
4市議の質問に答えた高橋一夫市長は、自身の責任についての質問には「私の責任で災害時のマニュアルをキチンとする。そして、河川改修を進めることが責任の取り方である」と答え、責任を持って河川改修を進めるため、新市の市長選に出馬するのかとの質問には「合併と河川改修を進めるのが私の立場。続投するかどうかは、その辺を見極めて」と明確にしなかった。
〜河川改修 亡くなった9人のためにも〜
五十嵐川の改修については、大綱質疑で高坂市議が「激甚災害の指定で、改修を行うことになると思うが、事業費、うち市の負担はどうなるか。また、河川改修だけでなく、常日頃から浸水する個所も改修すべきだと思うが」と質問。
高橋市長は「嵐南の方々からは、計画を早く教えてほしいと依頼を受けている。しかし、中途半端なものは出せないので、できるだけ早くキチンとした計画を出せるようにしたい」と答えた。
今井國雄建設部長は「計画は、県と協議を進めているが12月ころになる。市民への説明は1月ころ。河川改修で市の事業費の負担はないが、改修に伴う橋のかさ上げなどで市の負担が出てくる」と答えた。
一般質問では、梶市議の「抜本改修について市長の決意を聞きたい。また、合併を控えた中で、これまで市長は新市の市長選出馬を否定していたが、河川改修を行う中で、続投を望む声もあるが」との質問に、高橋市長は「県知事宛てに改修の要望を提出している。早急に現在の川の改修に着手したい。多くの住宅移転を伴い、まちづくりに関わる大事業であり、市として県に全面協力すると伝えている。県では、渡瀬橋から信濃川との合流地点までの4キロを計画している。改修については、亡くなった9人の方のためにも、どうしてもやり遂げる。新しい人に代わるかどうかは、私としては合併と河川改修をやるのが、私の立場だと考えている。続投するかどうかは、その辺を見極めて、新しい人ができるようならなってもらってもよいし、その辺はこれからの進め方で決めていかなければ、と考えている」とした。
武士俣市議は「これまで何度か改修が計画されている中、住居移転がスムーズにいくだろうか。分水路が必要なのでは」と質問。
高橋市長は「分水路にするよりも、むしろ現在の川を改修した方が、経費がかからないそうだ。今のところ、現在の川の改修がよいと考えている」とした。
〜ダム堆砂 すでに計画の88%〜
笠堀ダムの管理については、大綱質疑で高坂市議が「ダム管理に問題はなかったのか。10日にも豪雨があった。11日、12日の雨の状況、貯水位はどうだったのか」と質問。
高橋市長は「県において、適切に管理が行われていたと思っている」と簡潔に答え、ダムの貯水位については今井建設部長が「ダムの水位は通常207メートルだが、降雨期の6月15日から9月30日までは194.5メートルにしている。11日の午前9時の水位は195.78メートルで、1.2メートルほど水位が上がったが、13日の午前零時は193.08メートルで予定水位よりも下がっていた」と答えた。
一般質問では、武士俣市議が「土砂災害は、人災と言っても過言ではない。市としても県の管理責任を問うてほしい」と発言。
佐藤助役は「県が調査委員会を設置し、流水、破堤、ダム効果などを検討しており、その成果で明確になってくると思う。また、ダム上流からの土砂は、百年間溜める容量があるが、大谷ダム、笠堀ダムは、ダム底の水を流すことのできる構造になっていないため、土砂を放出した事実はないという。水の勢いで土砂を巻き込んだためだと聞いている」と答えた。
今井建設部長は「平成15年の堆砂量は、あらかじめ見込んだ堆砂量210万立方メートルの88%で大きな影響はなかったと県から伺っている」と答えた。
答弁を受けて武士俣市議は「そうすると、堆砂量を超えると、ダムの寿命が尽きるのか。ダムがあるから安心だ、ということにはならないと思うが」と質問。
今井建設部長は「100%になった後については、土砂を撤去するか、ダムを見直すのかなどは、県から回答をいただいていない」と答えた。
〜時系列で水害対策〜
市がすでに不備を認めている自治会長への避難勧告伝達のあり方や、今後の防災対策については、大綱質疑で高坂市議が「市長は、災害時の対応で不十分な面があり、速やかに対応策を、としているがいつまでなのか」と質問。高橋市長は「今、水害の場合にどうするかということを検討中。100年に1回の水害だからではなく、明日また来るかもしれない。できるだけ早くしたい」と答えた。
また、高坂市議が「自治会長への避難勧告伝達は、7人の職員が従事したというが、どのような体制で、誰が指示したのか。自治会との連絡がうまくいっていれば、助けられる命があった可能性もあるのでは」と質すと、高橋市長は「誰がどうしたというのは、本部内が錯綜していた。1回目の避難勧告伝達の指示をしたから、2回、3回目もうまくいくと思っていたが、結果的にうまくいかなかった。それを踏まえて新しい施策を作っている」とした。
続いて登壇した相田市議は「1回目の避難勧告時には、勧告外の地区へも連絡がいっていたというのは聞いたことがない。連絡先を間違えたことは大きなミスではないか。市長はどう責任をとるのか」と質問。
高橋市長は「1回目は少し余計に出ていた。2回、3回目は、当然いっていると思っていたが、いっていなかった。そういうことを踏まえてマニュアルを作っている。私は、マニュアルをキチッとさせ、災害別ごとにまとめる。しかも、河川改修をキチッとして進めることが、私の責任の取り方である」とした。
一般質問では、梶市議が「新たな防災体制を整えるだけでなく、市長、職員、市民が危機管理意識を持つことが大切であり、今後の防災訓練のあり方を聞きたい」と質すと、高橋市長は「水害に特化したマニュアルがなかったことを真摯に受け止め、災害種別でマニュアルを整備する。水害では、情報収集、避難勧告、避難所の設営など、時系列で各課の対応を決める。市民とも共有していきたい」と答えた。
(重藤)
