技術あれば、即商売可
タイ投資委員会、燕商議所で懇談
 タイ政府直轄のタイ投資委員会(ソンポン・ワナパ長官)が、9月8日午後1時、燕商工会議所を訪問。小柳孝礼副会頭、笠原庄司専務理事と懇談し、燕市の企業によるタイへの積極的な投資を要望した。これを受けて同商工会議所では、地元企業に対する投資説明会の開催に協力を約束した。

 小柳副会頭は、工業出荷額の低下を示しながら燕産地は依然、厳しい状況であること、その要因が国内需要の停滞と中国製品の攻勢にあることなどを説明、「タイと燕市とで、共同開発などができれば光栄です」と挨拶した。

 ソンポン長官は、大企業を中心に日本からタイへの投資が多いが、中小企業では、大阪、横浜などの大都市圏が中心で、都市から離れた地域の中小企業からは少ないなどとし、長期的投資先としてのタイのメリットを説明した。

 説明によると、タイは社会的、政治的にも安定しており、材料調達などのインフラ整備も進んでいる。ASEAN諸国との自由貿易協定によって、タイで生産した場合の市場規模は、ASEAN10カ国で5億人。韓国、インド、オーストラリアともFTA協定を結んでいる。さらに投資奨励地域では、法人税や関税などの優遇措置もあって「資金、材料などのインフラは十分。燕の技術を持って来てもらえれば、すぐに商売ができる」とした。

 燕商工会議所側が、つばめブランド育成プロジェクトなど中国市場に注視しているとし、「投資よりも燕製品の売り込みに力を入れており、投資となると、中所企業主体の燕では厳しいかもしれないが、タイの確定的な市場情報や、メリットを知らしめることができれば可能性はある」とした。

 タイ投資委員会側は、ジェトロバンコクの調査結果を示しながら「投資環境として中国と比べると、市場規模と労働力以外はすべての面で上回っている。タイの国民は日本製品のよさは知っているが、価格が高く手が出ない。タイで生産すれば日本と同じ品質で、タイで販売できる」と、タイを生産拠点とした世界進出に期待した。

 また、同委員会のアドバイザーで、民間企業経営のワン・チャイ氏は「私は中国系タイ人だが、中国国内では人件費は安いものの、関税を考えるとタイと遜色ない。電力、材料価格も安い」と、アピールした。

 同委員会は、この日午前に三条商工会議所にも訪問しており、笠原庄司専務理事は「三条商工会議所と共同するなどして、産地企業へのタイ投資説明会開催に協力したい」と約束した。
                                                (外山)