水害復旧早かった東北電力
早めの体制構築など対応策聞く
7・13水害で、新潟県三条市桜木町、西三条変電所が冠水し、嵐南地域を中心に1万1000世帯が停電。
その中で東北電力三条営業所(佐藤文彦所長)では、13日のうちに、同変電所のエリアのうち、浸水しなかった地域を復旧させ、水位が高かった本成寺、四日町などの地域の4000世帯も水が引いた15日のうちに復旧させるなど、すばやい対応を見せた。
同営業所に災害時の対応や今後の課題などを聞いた。
同営業所では、13日に佐藤所長を本部長とする非常災害対策本部を設置し、新潟支店を通して近隣の営業所に応援要請。県内だけでなく、福島、山形、宮城、秋田、岩手各県の支店からも応援隊と高圧応急用電源車を集め電源を確保するなど、大規模な災害を想定した復旧体制を整えた。13日から16日まで延べ1300人を投入。「早め、多めの応援をと、上位機関である新潟支店に要請し、対応が後手後手に回らないようにした」という。
また、三条市の災害対策本部にも、職員1人を常駐させ、情報収集に努めた。
停電した西三条変電所のエリアの復旧については、浸水しなかった地区については、変電所の切り替えを行い、13日夜半には復旧。変電所の切り替えのできない国道8号線を挟んで反対側の直江町地区などは、高圧応急電源車により復旧させた。
14日は、ボートで変電所設備の被害状況を確認したほか、電気設備が冠水した避難所に小型発電機を搬送し、電源を確保。また、避難所に避難した人や、停電家屋で過ごす人のためにと、大型懐中電灯3000本を配布した。
水位が低下した15日早朝には、応援隊のすべてを投入し、復旧活動。浸水したことによる漏電事故を防ぐため、4000世帯を自転車で訪問調査し、順次、隣接変電所や高圧応急電源車から送電。15日の午後8時58分に安全が確認されたすべての世帯への送電を完了。その後、西三条変電所の修復に入り、2週間後の27日午後零時19分に復旧させた。
同営業所でも、1個所の変電所全体が水没するほどの大規模水害は初めての経験。「災害に対する備えはしているが、実際に経験したことで、今後への備えができた」と捉えており、ボートや自転車の活用などを今後に生かしていきたい考え。
また、すばやい対応を取ることのできた要因については「水害に限らず、台風や落雷などで設備被害を被った時の応援要請や、設備修理の訓練などを常日頃から行っている。また、早め、多めの応援要請を行ったからでは」とする。水が引いた後は、常日頃の訓練成果が生かせたという。
また「ライフラインを扱っている者として、一刻も早く復旧させる使命感があった。お客様が、自宅を復旧させる場合にも、電気が必要になるのだから」として、今後への備えを固めている。
(重藤)
