中国需要正しい判断
つばめブランド育成委 日中貿易会社社長と懇談
あいさつする明道委員長、右は岩間社長 新潟県の燕商工会議所のつばめブランド育成プロジェクト委員会(明道章一委員長)は、9月9日午後3時から、同商工会議所で第5回会議を開き、上海最大手の自動車メーカー上海汽車工業と合弁会社を設立するなど、上海市場に造詣の深い貿易会社、日本明和(株)(岩間明社長)を招いて、同委員会の進める上海市場への進出について懇談した。

 岩間社長は中国名、姚明。上海華東師範大学卒、上海港湾局など軍関係に通訳などとして勤務した後、横浜国立大学に留学。日本明和(株)は、岩間社長が日本に帰化し平成元年に創設した。同社は天安門事件の起きた平成元年に日本の商社が一斉に中国から引き上げるなか中国進出して注目を浴びた。日本大手メーカーの合弁用プラント輸出業務など、華人としての人脈などのメリットを生かして、中国側企業と日本企業との仲介も行っている。

 冒頭、明道委員長は「中国市場に対するご教授をいただき、今後の対策としたい。世界経済の中で、燕が産地として生き残るためには、産地ブランドづくりが不可避。国の補助事業は1年だが、当委員会では中国を中心とした世界への販売について委員一人ひとりがリスクを負いながら、継続していきたい」とした。

 続いて岩間社長は「このプロジェクトのポイントとして、(1)日本製ブランド(燕ブランド)のこれからの中国での需要が確実という判断は正しい(2)プロジェクト推進にあたっては、正確な判断、正確な情報確保を基にした推進が必要(3)燕市内の企業が団結し、共同して推進するのが成功への道」を同委員会との基本的な共通認識とし、「いい方向に向くよう努力したい」と挨拶した。

 岩間社長は、「事業の95%以上が中国への輸出」という経験を元に、中国市場の特徴として「25年ほど前、大卒で月給60元の時代に、2000元のカラーテレビが飛ぶように売れていた」と説明。「燕製品を見てみると、高級志向、ブランド志向のある中国富裕層に高付加価値の燕製品の潜在的需要があることは間違いない。ただ、中国人はそれをどこで買えばよいか知らない。つばめブランドをどのように構築するか、売り込むかが重要」と、燕製品を高く評価した。

 12日に同委員会で上海市場調査が控えていることについては「高級ホテルやレストラン、デパートなどを実際によく見てほしい。また、現地の日本人が経営する店や機会があれば一般家庭も訪問して調査する必要がある。正確な情報を自分で確かめて、プロジェクトを推進することが大切」とアドバイス。さら岩間社長の人脈を生かした、企業グループトップとの直接交渉の可能性なども挙げ、「現地の業者や消費者とコミュニケーションが取れ、商品を売り込める人材の育成も必要だ」とした。

 事業の期間については「日本製品の評価は高い。まず日本の燕として認知してもらうこと。成功例なども見ながら新しい販売システムなどの道を探す。1つのプロジェクトが成功するまでには、少なくとも3年はかかる。産地として共同した継続を」とした。
                                                (外山)