公約4つを詳細説明
高橋燕市長 施政方針演説
施政方針演説する高橋市長
就任の抱負述べる中山市議
 新潟県燕市議会は、9月21日午前9時30分から、9月定例会本会議を開催。5日の市長選挙で当選した高橋甚一燕市長が施政方針演説、市議補選で当選した中山眞二市議が当選の挨拶を行った。

 議案の審議では、任期満了に伴う教育委員会委員の任命2件、下水終末処理場の工事契約2件を原案通り可決。平成15年度ガス事業会計決算、同水道事業会計決算については決算審査特別委員会に付託し、そのほかの議案や請願についても所管常任委員会に付託。一般質問では、本多了一、大岩勉、野島善夫の3市議が市政について質した。

 会議では、中山市議の就任について報告、空席となっていた社会厚生常任委員、合併調査特別委員に中山市議を選任した。

 中山市議は就任の挨拶で「酒井基市議と新会派、『大きな夢の会』を結成しました。会派名は赤塚功議長に新会派の報告をした時、『若い人は大きな夢をもってやってください』と言われたので、その言葉からいただきました。一生懸命勉強し、皆様に近付き、まちのために尽くせるようがんばります」と、決意を述べた。

 続いて高橋市長は施政方針演説で「このたびの市長選挙においては、私の8年間の実績に対して、一定の理解をいただけた。3月に市政全般にわたる本年度の施策について私の所信を述べたところであり、その目指すべき方向は変わらない。なかでも特に今回の立候補にあたり私が公約として掲げた最も基本となる重点的施策を説明します」とし、(1)合併の実現(2)産業の振興(3)充実した福祉と教育環境の整備(4)緑あふれ、安全なまちづくり、について説明した。

 (1)については「私の基本政策の最も大きな柱は合併の実現。燕・吉田・分水合併推進協議会では、目的である合併の調査・研究が順調に進み、8月24日の会議ですべての行政制度調整項目と新市将来都市構想が承認された。この新市将来都市構想をもとに住民説明会を開催し、住民からこの合併について理解していただき、ぜひとも合併特例法の財政支援措置の活用が可能となる平成17年3月までに合併の議会議決(廃置分合)をいただき、1市2町の合併実現のため努力します。特に選挙期間中、泉光一吉田町長には『工業出荷額、県内3位となる活力ある産業都市をつくりましょう』、小林清分水町長からは『産業と自然の融合したまちづくりをし、豊かな住民サービスが実現できる「ニュー燕市」をつくりましょう』と激励を頂きました。新市将来都市構想の基本理念、『人づくり』、『ものづくり』の面から捉えた取り組み、私も『人と自然と産業が調和しながら、進化するまち』を将来像とする新市建設の精神で努力します」、(2)については「長い間の金属加工産業の蓄積をもった当市企業の蓄積のなかから、多様な経営資源のネットワーク化を図り、新分野、新素材、新技術への挑戦による新ニーズ、新市場を開拓し、ものづくりの基盤を強固なものにしたい。市内で行われているプロジェクトを積極的に支援し、商店街、商工会議所と一体となって商店街の活性化も図る。農業についても高品質、低コストな米作り、周年型で高収益が期待できる生産の普及を推進し、安心安全なものをという消費者ニーズに応えて、環境負担を小さく、農業が本来持っている自然循環的な機能を十分発揮させるため、基盤整備、多角的な農業生産といった施策を組み合わせ足腰の強い燕市の農業を実現する」、(3)については「懸案の第3特別養護老人ホームを社会福祉法人燕更生福祉会と連携し、17年度の国県補助協議に向けて準備しており、18度中の開設を目指す。障害者福祉については利用者が安心してこの制度を利用し、サービス提供事業者と対等の関係で、よりよいサービスが受けられるよう今後とも意を注ぐ。つばくろの里に計画している知的障害者授産施設の整備も引き続き要望していく。乳児保育、一時保育や子育て支援センター事業の拡大を計画し、西燕保育園の改築は何としても17年度補助対象事業となるよう県に強く要望する」(4)については「まちの中を流れる中ノ口川は、安全度が高いとされ、県が作成している『信濃川水系中ノ口川浸水想定区域図』では、市内の破堤、浸水の想定はない。しかし、中ノ口川の護岸事業について、さらに護岸状況の再点検を行い、県とも堤防整備を推進しなければならない。住民への情報伝達については、それらにかかわる職員の行動が根幹であり、現在の計画では、その点が不明確で、万が一の際には混乱も予想される。早急に見直しを行い、冷静な行動で災害対策本部がその役割を発揮し、防災機関とともに機能するよう担当課に指示した。地域住民への情報伝達については避難勧告、避難誘導を行う場合、迅速かつ確実に伝えることが非常に重要。広報車を中心とした伝達や降雨時の職員による区長連絡体制では限界があるため、これを見直し、多角的に合併も考慮したなかで防災無線等の導入についても効率的、効果的な導入方法などの検討を進める」とした。

〜PC普及、小中学生に倫理 燕市議会一般質問〜

 一般質問では、本多市議が新潟県の抱える財政的危機を挙げながら「県はこれまで、危機的財政といいながら大型公共事業を推し進めてきたが、これからは高橋市長が施政方針で掲げたような福祉、教育に予算を優先的に執行していくべきであり、高橋市長にも積極的に要望してほしい。平山征夫知事は、再来年には危機的財政となるといいながら退任するが」とすると、高橋市長は「10月17日には、新しい知事が誕生するが、産業を優先した知事をと、いろいろと注文している。これまで太平洋ベルト地帯だけで改革が進んできたが、この地域を産業立市として再び隆盛させる考えの方を推薦したい」とした。

 大岩副議長は、市長選挙・市議補選の選挙期間中に、候補者のポスターを掲示する掲示板が台風16号の通過で破損したことに触れ、「各陣営が対応し、選挙管理委員会にも言ったが、『業者に任せている』の一点張りで、復旧したのは1日半後だった。各陣営ともポスターは選挙戦のポイントの1つ。私がみたところ看板の施工も古木を使うなど安普請。選挙管理委員会は取り付け確認はしているのか、また復旧作業にどう係わったのか」と、選挙管理委員会を強く非難し、迫った。

 佐藤広次選挙管理委員会事務局長は「台風16号によって市内のポスター掲示場の多くが被害を受けた。業者が修復にあたったが、1日午前中は風が強く、市役所付近で停電も起こったことから、すべて手作業としたことも要因。選挙管理委員会では午後から確認作業に入ったが、当日の修復は厳しく、すべて修復したのは2日夕方となった」とし、ポスター掲示場の破損を詫びた。

 大岩副議長はほかにも、「最近、燕市内の中学校で暴力事件や、小学生の間で佐世保市での事件をほうふつさせるような誹謗中傷の電子メールのやり取りがあった」とし、市内の小中学校での倫理教育について質した。

 高橋信学校教育課長は「指摘のとおり事実だが、学校、保護者の連携で解決しており、当事者も反省している。佐世保市や三条市の事件と同列には考えられないが、共通点がないわけではない。重く受け止めて対策を講じている。小中学校で行ったパソコン普及アンケートでは、家庭へのパソコン普及率は約70%、小学生の約50%が家庭でインターネットに接続した経験を持っている。インターネットに潜む危険を各学校、家庭で徹底してもらう。根本は倫理教育であり、命の尊さなど、あらゆる面で人の道を外さないよう根気よく指導し、子どもたちにコミュニケーションの力をつけたい。また、校長会では効果のあった取り組みについて意見交換し、倫理教育の徹底を図る」とした。     
                                                (外山)