銅繊維使い 地場産業を活性化
(有)コデラエンジニアリング改め
コデラカプロン(株)で新スタート
 新潟県三条市鶴田1、(有)コデラエンジニアリング(古寺保治社長)は、多様化するお客のニーズに対応すべく、業務の拡大発展を図るため、昨年12月1日から「コデラカプロン(株)」に社名を変更。新潟県がベンチャー企業育成目的で設立した「新潟産業創造ファンド」から4000万円の融資を受け、銅繊維を使った浄水器をはじめ、銅の特性を活かした商品づくりを進める。

健康マット 新潟産業創造ファンドは、平成15年1月、県内の経済や産業の活性化などを目的に、県や県内金融機関、事業法人などが出資して設立した組合。この出資金を、日本ベンチャーキャピタルが、有望な中小企業に投資する。

 日本ベンチャーキャピタルは、自らベンチャー企業を興し、現在、各分野で成功を収めている事業家や、ベンチャー育成に熱意を持つ大手企業などが結集し、これまでとは異なる支援型の本格的なベンチャーキャピタルを目指して設立されたもの。

 古寺社長は日本ベンチャーキャピタルに、銅の特性や同社商品の特長などを説明、良さが認められた。その中で古寺社長が、資金が必要なことを話すと、日本ベンチャーキャピタルが投資検討会で審査してみようと持ちかけてくれた。

 日本ベンチャーキャピタルによると、投資する際、「有限会社」より「株式会社」の方が、手続きが簡単などの理由から、株式会社化し、社名も「コデラカプロン(株)」に変更した。カプロンは銅繊維を意味する。

 新潟産業創造ファンドによる審査は昨秋2回行われた。商品の良さなどはもちろん、プレゼンテーションのうまさなども評価され、新潟産業創造ファンド設立以来、5社目の認定を受けた。投資額は最高額の4000万円。これで資本金を5150万円に増資した。

 古寺社長は、認定について「実際に使った人の声などが、高く評価されたのではないか。浄水器に関しては、殺菌効果を備えていることも大きかったと思う。そして何より、それを作る技術が他にないこと」と、みている。

マスターフロートカッパー君入給水バケツ 同社が商品に取り入れている銅は、微量金属作用により、水道水などに含まれる、体に有害な残留塩素やトリハロメタンを瞬時に除去する上、O‐157などの大腸菌や黄色ブドウ球菌、レジオネラ菌、サルモネラ菌など、さまざまな細菌の殺菌効果がある。しかも銅自体は体に無害。むしろ赤ちゃんの粉ミルクの成分に含まれているほど、体に必要なもの。

 同社の浄水器を使い、「アトピー症状が改善された」「浄水器の水を化粧水替わりに使っていたら、肌の調子がよくなった」などの声も寄せられている。

 古寺社長は「携帯浄水器を持つことで、水道水が天然のミネラル水になるので、おいしく飲めるため、わざわざペットボトルの水を買わなくて済む。経済的な上、ペットボトルのゴミも減少するので、環境にもいい」と話す。

 同社では、浄水器以外にも独自技術で開発した、30マイクロメートルと極細の銅繊維を使った商品も手掛けている。

 中でも、銅繊維入りで、布団の下などに敷き、その上で寝るだけで血液がサラサラになり、疲れが取れやすくなるなどの効果が望める「健康マット」が好評。

 現在では、五泉のニットメーカーをはじめ、見附や十日町など県内の織物産地とタイアップし、銅繊維を織り込んだ靴下やタオル、シーツなどを作る方向で、すでに動き出している。

 古寺社長は「銅も2種類あり、すべての銅に殺菌効果があるわけではない。熱処理で作られた電気を通す銅は、組織が変わるので効果が落ちる。当社は冷間で作っているので、組織も、銅の持つ特性を引き出し、殺菌効果も変わらない」と自信を持っている。

 今後は商品開発だけでなく、販路拡大にも力を入れる。今年から、コメリの全国の大型店をはじめ、地場産センターの展示即売場などでも販売される予定だ。

 古寺社長は「水は人が生きる上でなくてはならない、大切なもの。肌の調子などを改善したいならば、生活を変えることが一番。その基本が水。免疫力の強化などにも効果がある。そもそも銅繊維との出合いは、自分自身がアトピーだったことから」と、自身の体験談を踏まえながら、「銅繊維という素材を、県内のニットメーカーなどに提供することで、地場産業の活性化につながるのではないか。産業界に光を与える存在になれれば」と期待している。  
                                                (廣川)