供給不足の昨年ばねに飛躍を
三印で恒例の初市式典
 新潟県三条市上須頃、(株)三条中央青果卸売市場(佐藤正一社長)は、1月5日午前7時から、毎年恒例の平成17年度新春初市式典を行い、災害続きで供給不足に泣かされた昨年をばねにして、飛躍することを誓った。

 ことしは、開式時の午前7時の気温が0.5度と冷え込みが厳しく、来賓からは「寒くてびっくりした」との声が出るほどだったが、壇上にズラリと並んだ70人以上の仲買人が、乾杯と三本締めで威勢良く新年の船出を祝った。

 式典では、佐藤社長が「昨年は大変な年だった。暖冬、水害、地震、多くの台風も押し寄せた。その中でこうしてみなさんの明るい笑顔に出会うことができた。昨年の痛みをなんとか回復してがんばりたいと思っている。責任を持ち、安心で安全を心がけていきたい」と誓った。

 来賓の祝辞では、最初に高橋一夫三条市長が「10に余る台風が上陸し、三条市も7・13水害があった。そして青果物が品薄になった。さらに中国などから安い農産物が入ってくると大きな打撃を与えると議論されている。また市場法の改正で、みなさんにとって厳しい状況になるとも聞いているが、ピンチをチャンスに変えてほしい。三条市では、地元産の農産物を子どもたちに食べてほしいとがんばっており、昨年の学校給食での地元産野菜の使用率は、県内20市の平均の倍以上になった。今後も多くの地元野菜を作っていただきたい」と協力を求めた。

 馬場信彦三条商工会議所副会頭は「今は健康ブーム。その中で生産者の顔が見えるようにして、少々値段を高くするなど差別化して新たな挑戦をしていってほしい」と期待。

 小川正範JAにいがた南蒲代表理事組合長は「災害続きで皆様方にはご迷惑をおかけした。今後は、災害に負けない農産物作りを指導し、安心、安全、安定供給を心がけたい」とした。竹山昭二県議、三条地区食品衛生協会長として嵐嘉明県議も、それぞれ市場の発展を祝した。

 また、ことしの式典から青果の供給量が多く県内で多店舗展開している地元スーパーの代表として、(株)マルイ、(株)オーシャンシステムの代表者を来賓として招いており、来賓祝辞では、マルイの清水栄次郎会長が「高齢化社会で、食べ物を売る量が少なくなる。その中で安心、安全に加え、おいしいものの供給をお願いしたい」と期待を寄せた。

 続いて、佐藤社長らが、高橋市長に市内の福祉施設に贈呈する果物の目録を手渡した。

 市内の福祉施設に果物などを贈呈するのは、式典と同様の恒例行事。ことしは、三印がメロンなどの果物を満載した宝船とミカン100箱、リンゴ50箱、バナナ30箱、県央食品卸売センターがえびせん45箱をそれぞれ寄贈した。

 三印の大港一男蔬菜部長が、仲買人に対して「みなさんに少しでも貢献できるよう精一杯がんばります」と誓った後、日本酒が配られ、中条守JA燕代表理事組合長の発声で乾杯。

 最後は、オーシャンシステムの樋口洋平会長の合図で威勢良く三本締め。初競に入った。

 新年最初の初競では、ハクサイ、ナガネギ、ダイコン、カブなど季節の野菜が並べられたほか、イチゴなども甘い香りを漂わせ、仲買人たちは威勢良く声を掛け合い、次々と競り落としていった。   
                                                (重藤)