他に例のないし尿処理施設に
汚泥すべてたい肥化
三条市環境審議会方法書、妥当と答申
新潟県の三条市環境審議会(豊口協会長・15委員)は、1月25日午前10時からの会議で、三条市、栄町、下田村が、三条市塚野目地内に建設準備を進めている新し尿処理施設建設のための環境影響評価(環境アセスメント)方法書について、高橋一夫三条市長に「妥当である」と答申書を提出した。
三条市長の諮問に対して昨年から4回にわたって審議を重ねてきたもので、この日は、答申とは別に関係住民への十分な説明、周辺環境や農作物への配慮を求める要望書を添えた。
環境アセスメントは平成17年度に実施する。
施設の稼動目標は、平成22年度。完成後は、汚泥のすべてをたい肥化する他に例のない施設になるという。
開会後、前回の会議で挙げられた意見と答申書に添える要望事項を確認。
意見のうち、建設工事中や供用開始後の交通量調査の充実については、意見を参考に調査地点を固定化せずに行うことで原案の通りとしたほか、工事中の排水路への土砂流入の心配については、工事現場に沈殿地を設け、上澄みを排水するため原案の通りとした。
要望事項は(1)より多くの住民に説明するように配慮する(2)敷地内の緩衝帯に植樹する場合、周辺農地に影響が発生しないような樹種とする(3)文化的な催しや発電などへの活用などができる施設整備といった市民へのプラス要素を持つ施設とする配慮(4)工事中、重機からの油類が排水路に流れ込むことを防ぐ、の4点。
また、要望とは別に委員から「汚泥をたい肥化するとのことだが、1日に出る量はどれくらいか。また、必要のない冬場の保管はどうするのか」との質問があった。
建設を進めている中越衛生処理組合の担当者は「今後、建設を進める施設は、汚泥の全量をたい肥化する。全量たい肥化は極めて珍しい例。他にほとんど例がないので、量については把握していない。現在の施設は、たい肥ではなく汚泥の一部を乾燥させ、年間で500トンから600トンを農地還元している。冬場でも需要があり、特に農繁期ともなれば2カ月待ちという状況。乾燥しただけだと臭気があるため、保管できず、余った分は最終処分場に持ち込んでいる。新施設でたい肥化すれば園芸店のたい肥と大差ないものができるので保管できる。たい肥を有料とするかなどは、施設完成時に方向を決めたい」と答えた。
その後、答申を全会一致で決定。豊口会長が高橋市長に答申書を手渡した。
答申を受けた高橋市長は「建設にあたって、答申でいただいたことを心がけ、周りの環境に配慮した施設を造っていきたい」とした。
(重藤)
