心の交流続けている
三条市のメーカー、韓国企業から見舞い金と感謝状
韓国の総合商社、TOOLSTEC慶福の金正道社長は、7・13水害、中越大震災で被災した取引先事業所を見舞うため、1月13日に来日。14日には、三条市内の取引先企業を訪問し、午前9時ころに北四日町の若穂囲製作所(若穂囲幾雄社長)を訪ねて見舞金30万円を贈呈した。また、メーカーとしての協力や、若穂囲社長の妻で、朱陽会会長の若穂囲いづみさんが自ら描いた絵を贈るなどの交流に感謝し、感謝状を贈った。
TOOLSTEC慶福は、「No.1工具」を掲げて、高品質な商品を選りすぐって取り扱っている韓国の大手企業。日本国内に取引先企業が約200社、新潟県内には20社ほどで、三条市内の工具メーカーとも取引している。
金社長は、昨年県内で相次いだ災害被災地周辺の取引先企業の訪問と、中越大震災で被災した川口町の新潟理研測範に50万円、小千谷市のオジヤセイキに20万円、若穂囲製作所に感謝状と見舞金を贈るために来県し、きのうには、川口町に訪問を予定していたが、自動車での訪問が困難だったため断念、再び訪問して見舞うことにしている。
災害の状況について金社長は、インターネットや日本語の勉強のために視聴しているというNHKなどで把握しており、7・13水害時には、五十嵐川堤防破堤に若穂囲製作所に連絡をとったほど。東京経由で三条市を見舞おうとしていたところで、中越大震災が発生して新潟県への交通が麻痺したことから今回の来日となった。
若穂囲製作所とは、12年ほどの付き合いで、金社長が家族の結婚式に招待するなど商売を超えた交流をしている。金社長はいづみさんから絵を贈られたことを非常に喜んでおり、テグにあるTOOLSTEC慶福の本社、ソウル社屋には、いづみさんの絵を展示するスペースを設けている。
見舞金のほかに感謝状を贈ったのは、メーカーとして同社に協力したことのほか、こういった交流面での感謝を表すためで、韓国国外の企業に感謝状を贈ったのは今回が初めて。
金社長は「物価の違いから、日本製品は韓国では非常に高価。三条市のメーカーの製品も取り扱いを始めた当初は苦戦した。しかし、メーカーの協力によってこれを乗り越え、若穂囲製作所をはじめ三条のメーカーの製品は、いまでは品物が足りないほどの人気。また、若穂囲さんとは商売を超えた心の交流をしている」と、感謝状を贈る理由を話した。
若穂囲製作所は、7・13水害で床上1メートルほど浸水。若穂囲さん夫婦は、「水害の影響で4カ月仕事がストップしたが、それでも取引を止めずに待ってもらった。それだけでも大変ありがたいことなのに、わざわざ日本まで来て、見舞金までいただくなんて」と、金社長に感謝していた。
金社長は「値段が高くとも、時間が掛かっても、品質のよい商品をお客様にお届けしたい」と、中学生のころから、日本の学生と文通して覚えた流暢な日本語で、三条市のメーカーの製品を評価していた。
金社長は、その後、市内の取引先を訪問して、その日のうちに帰国した。
(外山)