スクラップアンドビルドから発展へ
坂田匠 三条商議所青年部次年度会長に聞く
昨年4月に発足、ことし4月で設立2カ年目に入る新潟県の三条商工会議所青年部の坂田匠次年度会長は、次年度、青年部組織の活動範囲を広げ、組織の土台固めに努める。
「経営者として組織、システムを作っていくのが得手」という坂田次年度会長に、活動2カ年目の青年部の目指す方向性などを聞いた。
組織規模を、昨年設立した当初の4委員会から10委員会に拡大。初年度の委員会は総務、会員交流、三条ブランドの普及を狙うBACA、7・13水害からの復興を祈願した熾盛祭のまつり委員会があったが、4委員会だけでは、会員155人が十分に活動することができなかった。
「まつり委員会だけで100人規模になってしまったため、全員が活動に参加しやすいようにした」という。
基本方針として、地域経済活性化を筆頭に、会員のスキルアップ、全会員参加の組織・活動、災害復興支援活動を掲げ、方針に添って10委員会を設置する。
地域経済活性化の関連の委員会では、今年度から引き継ぐBACA委員会のほか、産業施策委員会、まんなか活性化委員会。
BACA委員会は、三条産品を販売する店舗を東京都内に出店することを最終目的とした委員会だが、第1段階として、まず海外で箔をつけようとの狙いから、海外にアンテナショップの出店を検討中。
次年度は「年内に出店してほしい。少なくともその次の年度に確実に出店できる体制を」との目標を持っている。現在、アンテナショップ出店の有力地としてフランスのパリを挙げており、31日からは視察に出かける。
「世界から観光客が集まるフランスは、ヨーロッパの中心にある。そして文化の面で排他的ではあるが親日的」と分析している。
産業施策委員会では、話し合い、導いた結論を新潟県、三条市に立案。「勝手に行政の長の諮問委員会をつくってしまって、産業施策の参考にしてもらいたい。陳情ではなく我々に理解のある知事、市長をフォローアップしたい」と考えている。
まんなか活性化委員会では、三条市の中心市街地の活性化策を練る。「三条の企業は全国を相手にしており、全国から三条に人が来る。来た人は三条でしか食べられないものを望むし、仕事後のクラブ、スナックでの応接で開襟することでビジネスも広がる。そして、三条には、金属加工から木工までの幅広い産業があり、かつ飲み屋街がある。東大阪、大田区はよその場所でお客を接待する。つまり、我々はビジネスの応援団を弱体化させている」と危機感を持つ。
具体策を検討するにあたって「長い年月かかって衰退していった」だけに、総花的ではなく、1点集中で息の長い展開を考えている。
基本方針2番目の会員のスキルアップは、3番目の全会員参加の組織・活動を通して、能力の向上を考えているほか、スキルアップ委員会を設けて、具体的なビジネス研修を行う。
また、まつり委員会では、昨年の熾盛祭のような、産業を意識したイベントを企画。災害復興支援委員会では、ボランティア活動に参加する会員からアドバイスも得て支援策を検討。
組織のボリュームを広げることについては、青年部の継続を念頭において、トップのワンマンではなく、話し合いで発展する組織を考えている。
「混乱はあると思うが、進ちょくを総務委員会で管理したい。初年度は、発足することに意味があった。金物の青年会、工業の青年部、木工の青年部の解散があり、青年部が立ち上がることによるスクラップアンドビルドがあった。これは、初代会長のリーダーシップがあってこそのもの。発展は役割分担で次の人が担うべき。そして、青年部スピリットの醸成は継続の中でできるもの。会社のように拘束力の強くない組織をうまくまとめ、青年部を少しでもよい形にしたいと思っている。その後は…『後おら知らん』というところでしょうか」と笑う。
(重藤)
