三条市 被災市民の大半「水害の責任は行政」
一方で協力も重要視 群馬大の調査から
 群馬大学工学部防災研究グループなどがこのほど発表した平成16年7月新潟豪雨災害に関する実態調査のうち、三条市分の調査結果によれば、被災者の多くが今回の水害の責任は行政にあると考えていることが分かった。

 調査は、昨年9月末に行ったもので、浸水被害のあった世帯の1万1301世帯に調査票を配布。うち、有効回収数は、4422世帯、39.1%だった。

 今後の防災行政のあり方について問う項目のうち、「このように大きな被害となってしまったのは、事前の対応を検討していなかった行政に大きな責任がある」の質問で「そう思う」と答えたのは59.2%、「どちらかというとそう思う」が21.3%、と大多数。そのほかに、避難勧告を出すタイミング、避難誘導などで行政の責任を感じているようだ。

 しかし、水害対策を進めるためには、責任を押し付けあうのではなく、行政との協力が重要と思っているという姿も浮かび上がってくる。

 「起きてしまったことの責任を押し付けあうのではなく、今後、このような災害が発生しないようにするために、地域住民と行政が協力していくことが重要だ」の質問に「そう思う」との回答が76.3%、「どちらかというとそう思う」と答えたのが15.4%。 

 また、7・13水害時の避難勧告については、83.4%の人が「機能しなかった」と評価しており、半数以上の人が、少なくとも浸水が始まる2時間から3時間前に発令してほしいと考えている。

 避難勧告の伝達手段では、テレビが最も多く、次いで広報車、防災スピーカー、口づてとなっている。

 そして、今後の対策については、行政が責任を持って進めるべきだと考える人が多い一方で、住民が日ごろから備えることや、お年寄りなどの体の不自由な人の避難について、住民レベルの取り組みを重要視する人も多い。

 主な対策としては、群馬大の防災研究グループは、調査結果からの水害対策の基本方針として、情報伝達体制の強化、ハード整備のほか、住民の連携による地域防災力の向上などを挙げている。

 現在、三条市が進めている水害対策は、情報伝達のための防災無線整備、ハード整備の五十嵐川改修、そして水害対策マニュアルの策定を通じて地域に自治防災組織の結成を促している。

 さまざまな場で言われていることだが、やはり、水害対策は(1)情報伝達(2)強固な堤防をはじめとした施設(3)住民の日ごろからの意識の3つに絞られるようだ。

 複数の項目から上位3つを選択する「行政への要望について」の質問では、「治水事業の推進」を第1位とした人が69.5%と最も高く、次いで高かったのが「情報伝達体制の整備」を1位とした人が20.8%だった。

 また、家屋や家財道具を復旧するためにかかった金額は、平均で372万5000円だった。

 なお、調査結果は、三条市内の各公民館などで閲覧できる。

 群馬大学防災研究グループのホームページでも公開している。   
                                                (重藤)
http://www.ce.gunma-u.ac.jp/regpln/katada/kataweb/atop.htm