IDS 独自製品開発、視野広げる
初出品初受賞の工房緑林舎
 新潟県三条市北新保2、工房緑林舎(小林騏一代表)は、県央アクションプランに参加していた経緯から、(財)新潟県県央地域地場産業振興センター、にいがた産業創造機構(NICO)などの強い勧めもあって初出品し、IDSMONO部門で初受賞した。

 受賞作品の「身おろし一発!!魚ッ平(さかなっぺ)」は、アジやキス、サンマなどの小魚を短時間で、水を使わずに捌(さば)くことができる道具。魚の皮をつかんではぎ、骨を抜いたりする波状のハサミ部分、ハサミ部分の外側は魚の身だけ骨からこそげとるスプーンのような形状で、ウロコ取り、皮むき、三枚おろし、骨抜きまで、下ごしらえが、これ一つでできる。

 内臓に触れずに魚の身だけをすくい取るので、水を使わず調理ができて下水を汚さず環境に優しいうえ、鮮度を保つことができるので味もよい。豆アジで10秒、中アジならば30秒で三枚おろしができるという。

 出入りする業者の話から、海釣りで大量に釣れる豆アジが、下処理の面倒くささが嫌われて、捨てられることもあると知って、開発を思いたった。

 ハサミ部分は、もともと、同社で開発した野菜、果物などの皮むき、下処理をする「銀の爪」の技術を応用したもの。魚の脂で皮が滑りやすいことが難点だったが波状にすることなどで克服。頭から尻尾にかけて皮を剥いだところ、アジのゼイゴも皮と一緒に取ることができた。

 身をこそげ取る部分では魚にフィットするような形状、厚さを求めて試行錯誤を繰り返した。

 小林代表は「これまで世の中になかった品を開発すると視野が広がる。この製品も、もとをただせば、当社が開発した『銀の爪』の技術を応用したもので、銀の爪の第7弾。基本的構造は同じだが、まだまだ開発の余地がある」という。

 「銀の爪」は、果物の皮むきなど指先や爪でしていた仕事をするための道具で、魚の皮を剥ぐという動作にはこの技術が応用された。イカの皮も簡単に剥ぐことができるという。

 身をこそげとる部分に刃はついておらず、安全性が高い。ある魚加工工場で、梱包用ビニールテープでイワシを捌いている様子を見て思いたったもので、逆に刃を付けて切れるようにすると、骨も一緒に切ってしまう。刃を付けないことで骨に沿って身を取ることができるので、取れる身も包丁で処理するよりも厚い。

 佐渡市や上越市など、特に海沿いのまちから問い合わせが多く、実演販売などを通じて一人でも多くの人に周知を図っていきたい考え。            

 問い合わせは、工房緑林舎(TEL0256・34・8148)へ。

                                                (外山)